カルニチン?
寝る前にCS放送を眺めていたら。結構、エクササイズ機器、サプリメントのダイレクトショッピングのCM、体験談をエンドレスで放送している。
その中で、表題のカルニチンというサプリメントが効果が素晴らしいとの宣伝をしていた。
何でも、摂取すると2、3ヶ月で体重が20kg減、ウエストも-20cmとかの効果があるとか、、、。ネットで検索すると、医薬品扱いから健康食品扱いに代わって爆発的なヒットを得ているそうな、、、。ネットで得られる情報は、肯定的な宣伝しか見当たらない。
理屈によると、脂肪燃焼を助ける物質で20代でピーク、40代で半分、80代では殆ど自発生産されない物質で、これを補うことにより脂肪燃焼を促進するそうな。これだけ聞くと、なるほど!良さそうと思えてしまうが、果たして本当だろうか?
元々、カルニチンという物質を体内に取り入れるためには、肉類中心の食生活が必要だそうで、食物繊維等にはあまり含まれていないそうです。つまり、自然に摂取する状態は、高カロリーの肉食生活をしている状態であり、蛋白質を大量に必要とする成長期迄における筋肉増大過程において脂肪燃焼と筋力増大のために使われている物質だと思います。もし、蛋白質の摂取を抑えた低カロリー摂取状態において脂肪燃焼を促進する機能のみを加えたなら、身体は飢餓状態を迎えるように思います。飲むだけで痩せると勘違いするユーザーが筋力強化目的で高タンパク食品の摂取と無酸素運動を併行して行うとは思いにくいのが感想です。体型が完成される20代以降においては、それまでと同等の蛋白質補給は必要ないのは、人々の食の嗜好が加齢と共に菜食、薄味嗜好にシフトする傾向と照らし合わせれば、身体が元々欲していないことの現れでは無いでしょうか?仮に、摂取し続けて順調に脂肪燃焼が図れたとして、その終末期においても筋力強化が成されてない場合、どのように身体が反応するのでしょう。大変興味があります。カルチニンダイエットの成功者の1年後、二年後の状態がどうなっているか?サプリ無しで体型が維持できなくなっているのか?止めた途端に元に戻っているのか?どうなんでしょう。
人間の身体で生成される物質は加齢と共に成分毎に量が変化しているのは判る。ただ、これらの分泌、生成量というのは身体の絶妙なバランスの上に生物の進化の過程で決められた値のように思う。仮に、人類全てが40代、80代と高齢程に全員肥満度が向上し、肥満度の上昇による疾病によって命を失うなら、これを使うことは医学的にOKなのかもしれないが、実際のところは、加齢してもサプリに頼らず、痩身で健康な人も居る。体内での物質生成、分泌は個体の状況によって定義されている筈であり、個体の状況次第で、分泌物の量は変化する筈である。どちらかというと、肥満というのは個体毎の本質的な活動欠陥からもたらされているのでは無いだろうか?足らないものを薬剤で補給したとしても、あくまでも特定物質の補給を外部から行うだけであり、気付いていない他の物質との量的平衡性は確保できないように思う。
個人的には、薬剤による投与は、本来、身体が持つ生成能力等を失わせる気がする。一番良いのは身体の本来の能力を覚醒させることだと思う今日この頃である。
ちなみに、私は殆ど薬を飲みません。風邪もめったにひきませんし、幼少時は、風邪をひいたら泳ぎに行かされてました。今でも、そんな感じで、怪我しても殆どはほったらかしですが、すぐ直ります。(入院といえば、粉砕骨折、複雑骨折時くらいでした。)アレルギーとも無縁です。やはり、生物としての野性を覚醒させるのが一番だとは思います。本質的な狙いは身体機能を自然な状態に維持し、その状態が健康であるということです。
人間という種の発生から現在までの進化の長さを考えると、文明の発達した時間は極めて短いと思います。元々は、狩猟(無酸素運動)と農耕(有酸素運動)を行うのに適した身体構造であり、これらの生活行動下において身体機能は最適化されているものと思います。現代社会では、そのような能力は生きる上で使われる事は滅多にないと思います。自分自身、デスクワーク主体で日常の生活行動の殆どの時間、PCと接していますが、これでは、身体本来の機能を活かすことはありません。最適化された身体構造、身体機能を日常において活用するということが、身体の健全性を確保するに最も重要なことだと思います。広く世の中を見渡したり、データを観察すると、確かに先進国の平均寿命は延びていますが、多くは薬漬け、機械だよりで生かされている高齢者によるものでは無いでしょうか?寧ろ、チベットの山奥、或いは、国内でも田舎で農作業等に従事されている方の方が、年齢を感じさせない体力を維持しているように思います。
平均寿命とは別に活動可能最高年齢の地域別データがあれば見てみたい今日この頃です。
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