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2006年5月21日 (日)

人事異動の季節で垣間見る組織の健全性とは?

 勤め先の会社でも表題の季節である。異動、昇進様々な憶測と思惑が交差し、嫉妬と落胆の思いが渦巻く。
 新入社員の人たちも配属先が決まり、本格的な社会人への一歩を踏み出す時期だ。そして、入社した人たちは、年数の経過と共に、会社生活に慣れて希望というか活力を維持する反面、各人の思いに確実に存在する諦めと意識の停滞、怠け心というものを持っている。その要素はどんな人にも有るだろうし、その人なりの行動には、意欲と減退が身体機能における交感神経、副交感神経のような形で絡み合い影響しているのだろう。

 人間の欲望には、食欲、性欲、睡眠欲と有るらしいが、人間には社会組織で生きるという習性から名誉欲というものもある。会社組織におけるそれは昇進人事による階級の違いに対する各人の思いから感じ取ることが出来る。この人事制度というのは、組織側からみると過残業者の人的経費削減から管理職に任命するという場合もあるが、本来の管理職とは、上部組織と下部組織間の意見の中継役であり組織の業務に精通すること以上に、組織を円滑に運営する能力が必要である。そして、最下位中間管理職は上役に比べると若年である場合が多いが、そのような者に人選はどのように選ばれるのが良いのだろうか?個人的な見解としては、実働組織の中で、『この人の意見に従って仕事をしたい』という慕われる存在を選ぶべきだと思う。慕われる存在というのは、実働部隊の意見を集約し取捨選択を行い代弁者として組織に情報、意見を上げることが出来る存在である。
 しかし、現実には上役が人選する手前、『上からみて使いやすい奴、難しいことを言わない奴』を選ぶことが少なくなく、これでは、経営者と雇用者間での信頼関係は成り立たないのでは無いだろうか?人選において上から見た扱いやすさが重視されると、その前後世代からは懐疑心と諦めの声が上がることもあるだろうし、そうすれば、本来高いモチベーションを維持し職務をこなす人間が貧乏くじを引くことだってある。過去から現在に至る早期退職希望者には、信念を持って仕事を取り組んでいた人が少なくないのが、このような推測を行わせる理由だったりする。少なくとも、対象人材世代に不公平感という懐疑心を起こさせない平衡性を与えるような気配りはすべきだろう。

 組織の活力を維持するというのは、管理職がストレスを感じない組織を作ることが第一であり、上下からの意見の板挟みで中間管理職が病に冒されるようでは未来は暗い。雇用者と経営者が意識を共有できるような体制が必要である。ここ十数年、中間管理職の多くは病に冒される場合が多く、同じ考えで扱いやすさ基準で選考を進めれば、彼らもきっと病に冒されていくだろう。

 因みに、私はなるべく職制の流れに乗ることは好まない。自分自身、管理職としての価値は、上役からでなく部下から存在意義を否定されたときに失うものだと思う。
 自分的には唯我独尊が好みである。課長も部長も役員も糞食らえだ。敢えて望むなら、将軍とか王様みたいな訳のわからない方がやりやすい。なぜならば、現体制は意見の一方通行に都合が良い組織体系であり、その序列に属するだけで寒気がするし、自分のモチベーションを維持するのに不要な労力が費やされるからだ、、。

 心身の健康を保ち、若さと活力を維持するというのは、運動が第一で、神経系を活発に活用するのがベストである。同様に企業組織においても情報、意見の交換が活発に行わなけれ、目まぐるしく変化する市場情勢に合わせて企業の目的を定め、それを最短で実現すべく新陳代謝が活発な如く各世代の利点を活かせる組織を作れる柔軟さが無ければ、組織としては代謝不良、機能不全等の疾病を併発し、最終的には心筋梗塞、脳梗塞のような致死的な病で死すのみである。

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