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2006年7月19日 (水)

クローズアップ現代-メタボリックシンドロームの衝撃

 今日のクローズアップ現代でのテーマが表題の「メタボリックシンドロームの衝撃」ということである。ワールドカップが終わってから、最近、再び肥満ネタが増えてきた。
 メタボリックシンドロームというのは、今年5月に厚生労働省が胴囲85cm以上+高脂血症、高血糖、高血圧の内二つに当て嵌まる人、一つだけに当て嵌まる人を予備軍と定義して発表したところが、最近の話題の起点となっている。
 ここで、この基準に当て嵌まる人は40歳以上の男性の1/2、女性の1/5が該当し予備軍を含めると2000万人に上るというのがインパクトが大きいらしい。

 厚生労働省の目論見としては国民医療費の内、生活習慣病関連が現在でも30%を占めており、啓蒙することで健康状態を回復させ医療費を低減させるのが目的だったりするらしい。一方で、この厳しすぎる基準によって病院に駆け込む人が増大することによって新たな医療負担が発生するという意見を持つ人もいるらしい。
 また、このムーブメントをビジネスチャンスと捉え、健康、ダイエットを売りにした商品開発、市場開発が始まっているそうだ。
 他には、これから臍周り測定が健康診断に導入されるに先駆けて生活習慣病予防に取り組む自治体、企業の活動が紹介されていた。

 何にしろ、皆が健康に向かって邁進するのは良いことだが、報道内容から生活習慣病対策の例を聞いていると何やら悲しくなってしまう。本来、生活習慣病というのは生活習慣の改善によって直るものであり、医療費というのは原則発生しない。この疾病で対処療法という形で医療行為が必要となるのは終末状態に陥った人が対象であり、将来における終末状態の患者を減らすという考えならば、基準は厳しくして大衆に自己管理の必要性を説くことは正しいと思うし、生活習慣病=医療機関での医療行為と直結させ医療費負担が増加する云々の意見はナンセンスだと思う。

 また、生活習慣病とはライフスタイルと体質に大きく左右されるために、生活習慣病からの生還は個人次第の要素が強い。そのためには、生活習慣病というものを個人に考えさせることが重要で、その方法は個人が見出すのが継続に最も効果的だと思う。
 確かに、適度な運動と高カロリーの食生活の解消を行えば、数値的には生活習慣病状態から改善されるかもしれないが、果たして楽しいのだろうか?寿司を食べに行って、トロダメ、イクラダメ、ウニダメ・・・・。食えるのはイカ、納豆って楽しくないぜって感じだ。コンビニ弁当でもカロリー計算されたモノだけを食べて美味しいのだろうか?って感じだ。これで長生きしても節制で食事が楽しく無いのはどうか?と思うのが素直な感想である。
 保健士の皆さんにすれば、正しい知識の提示によって命を守るのは結果からみると○だが、対象の患者さんの状態を客観的に見るとモルモットのようにさえ見える。

 生活習慣病か否かの判断として胴囲85cmも良いが、人間という生物の成長終了期である二十歳頃のズボンが入るか否かで判断するのが最も適切だと思う。入らなければ余肉、脂肪である。一般に二十歳頃迄と40歳以上の食生活を見比べれば大抵の人は少食になっているだろう。その少食になった状態からマイナス方向に摂取カロリーを制限すると悲しい食生活になるが、そんなことはあまり気にせず食べたいものもそれなりに食った方が生活に張りが出るように思う。脂肪燃焼させたければ、要は摂取カロリー以上に消費カロリーを増やせば良いのであって、運動さえすればOKである。運動というのは筋肉を使う運動のみならず、デスクワークであっても脳を活発に活動させるのも運動の一つと考えて良いのでは無いだろうか?運動する時間が取れないという意見も聞くが、それは取れないのではなく、取る気が無いだけだろうと思う。それもこれもやる気次第である。

 話は変わるが、金がないからバイクが買えないという奴が居るが、その周りには、より低収入ながらバイクを買ってる奴も居る。要は、買う気が有るか、無いかの違いだ。本人にとって欲求するテーマの生活におけるプライオリティーによって出来るか否かが決まる。

 必要なのは、内臓脂肪を無くそうという意志を持ち続けれるかどうかが鍵である。そうすることで、各人が具体的にどうなるか?というのを意識して行動することが重要だろう。人の意見だったり、生活指導だったり、集団心理だったりでは長続きしない。モチベーションを保つための理由付けを個人が考えることが最重要だと思う。

 因みに、自分にとって、内蔵脂肪除去と健康状態の改善は、やはり家族あっての事である。責任を果たすためには、自分が元気であるのが最低条件だ。それに加えて、2ストロークレプリカに乗って峠を昔と同じように走り抜けるためには、腹周りの余肉、腰痛、首痛があってはならない。このような通常老化と呼ばれる症状は、実は自身の過体重による負担が原因だったりする。家族の生活を守り、自身の精神性を維持するために趣味を貫くために必要な事は、軽やかな身体を維持することが必要条件である。そのために、訳の判らない改造なんかよりも健全な肉体が必要である。
 昨年、亡くなったバイク乗りで激スリムな連れが居たが、痩せすぎはNGだ。やっぱり、身体には筋肉の鎧を纏うのが必要。見た目、スリムだが実体重は結構有るのね!ってパターンが理想だ。スリムで内臓脂肪が無いのも重要かもしれないが、冬場の感染病が流行する際には、それに打ち勝つ抵抗力が必須で、しっかり食ってスタミナを維持しておくのを忘れてはならない。

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