糖尿病や癌の発生リスクとサプリ依存体質
日本人の死亡原因は第一位が癌で、次いで心疾患、脳血管障害の順になっている。癌死亡率は心脳疾患と比べて約2倍高く、この死亡順位は糖尿病患者にもそのままあてはまるそうだ。そして、糖尿病患者の40%が癌で亡くなり、その割合は健常者の1.3倍というデータがある。
詳しい研究は為されていないようだが、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌因子が糖尿病因子と重なっていることが多いそうだ。
確かに大腸癌は、食生活に起因することが多く、洋食、高脂肪食、運動不足によるインスリン抵抗性を相関させる説もある。また、或る大学の研究では、膵臓癌患者の半数以上が糖尿病を患っていたとの報告もある。
糖尿病と癌の併発性についての研究は進んでいないが、糖尿病患者は健常者の1.5~4倍の癌の発症率があるそうだ。
自身、この分野においては完全に素人だが、こんな記事を書くには理由がある。
それは、癌の早期発見に用いられるPET検査というものを知ってからである。このPET検査はガン細胞の特徴的な性質を用いた検査法であるが、その性質とは、癌細胞が正常細胞と比較して、多くのブドウ糖を細胞内に取り込む性質があることに着目し、ブドウ糖がより多く集まるところが全身のどこにあるかをPETカメラで撮影・画像化することにより、癌を発見する検査である。この検査は、ブドウ糖と放射性同位元素を結合させた薬剤(FDG)を静脈注射し、薬剤が全身に代謝される間、約1時間安静にした後に、PETカメラの検査台に寝ているだけで撮影し、薬剤の分布から癌の位置や大きさ、進行具合等が調べるものである。
つまり、癌細胞はブドウ糖が大好きなのである。一方で糖尿病とは血液中のブドウ糖濃度の事である。
そんな事を考えると、癌細胞自体は正常細胞のDNAが何らかの損傷を受けたモノであり、その壊れた細胞に対する生体の修復機能と癌細胞の伝播増殖速度のバランスが崩れたときに癌細胞が増殖すると考える事も出来るのでは無いだろうか?(全くの私感です。)生体の免疫機能が高い状態が維持されていれば損傷細胞の排除が可能だろうが、それ以前に癌細胞の成長が早ければ癌発症となるように思う。癌細胞の成長が早いというのは、やっぱり癌細胞の成長を律するブドウ糖の濃度というのが関係しているように思うところ。(血液中のブドウ糖濃度が高いと癌細胞が成長しやすいのかも、、。)
人間の身体ってのは、未だ科学では明らかになっていない部分が数多く残されている。科学の発達した時間は人間の進化した時間に較べれば無きに等しい長さであり、人間の人体機能というのは本来の健全性を保つために、様々な因子が複雑に絡み合って高度にバランスされているのは間違い無い事であり、一つ一つの様々な機能を失わせないようなライフスタイルこそが、癌や糖尿病といった重大疾病から身を守る最高の方法だと思う。
昨今、科学や医療の発達により身体状態を保つに有効とされる濃縮サプリメント等が流行しているが、その濃縮剤の投与の必要性自体が、未だに腑に落ちない。
本来、健康な人ってのは、そういう合成剤に依存する必要が無い訳であり、そのような物質を人工的に摂取するということは、やはり、生体の本来の機能を失わせる事に繋がるように思う。
人間、誰しも若々しく健康にありたいという願望がある。そのためには、身体機能を自然な方法で積極的に機能させるようなライフスタイルが必須のように思う。
歳を取ったから、、、、というような修飾語は、老化という物理現象に起因するのでは無く、加齢に伴うライフスタイルの変化により、自身の行動形態が変化することによって機能が失われていく事を、老化という自然の摂理で説明しようとするがための現象では無いだろうか?好奇心旺盛で向上心に溢れた思考を保てば、心身の活力が保たれ、年齢を感じさせない心と身体が維持できるのでは?と思う今日この頃だ。
究極的には、老化や肥満といった機能低下は、活力を失ったライフスタイルによる必要機能の喪失現象ではないか?と思う今日この頃である。(勿論、寿命といった物理的な限界があるのは理解しているが、少なくともスポーツ選手が一線級で戦える年齢レベル迄くらいは、活力を保てると思う。)
まぁ、スポーツ選手を見ていても一時の機能強化のためのドーピング、薬物といったものも、特定の機能を強化するために人工的に身体機能を誤魔化して得る類のモノであり、その反動による疾病発症、後の機能低下といった副作用も問題視されている。
どうしても、そのような例と今流行のサプリがオーバーラップしてしまうところだ。特に日本人の偏執的な行動形態から常軌を逸したサプリ依存に走る人も少なくないと思われるし、そういう点で今明らかになっていない危険が潜んでいるように思う。
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