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2007年2月21日 (水)

大腸癌と運動習慣

 昨日のニュースで目新しいものは、男性の運動習慣と大腸癌の発生リスクの相関性をまとめた研究報告についてである。
 報告は、厚生労働省研究班の大規模な疫学調査によるもので、運動や肉体労働などで体をよく動かす人は、体を動かさない人に比べ、大腸癌発生リスクが3割低いということらしい。
 この研究は、全国の45~74歳の中高年男女約6万5000人を対象としたアンケート調査からの集計結果であり、一日の運動時間と運動強度から活動量を計算し、活動量毎で4分類し、2002年までの追跡調査の結果、大腸癌発症リスクを比較したものである。

 結果によると、男性では活動量が多い程、大腸癌発生リスクが小さくなり、活動量の最も多いグループと最も少ないグループを比較すれば、活動量が多いグループは31%も低くなるという。特に、結腸癌発生リスクの差は42%になるそうだ。

 女性についての顕著な分類は難しかったそうだが、ライフスタイルの家事の部分を活動量に換算することが難しいために、統計的な傾向が採取できなかったのが理由らしい。

 大腸癌のリスク要因として確実なものは「肥満」と「アルコール」で、また「赤身肉や保存用に加工した肉」も大きいという。また、予防要因としては、「運動または身体活動度」が結腸癌の確実な予防要因として挙げられてる。この情報が掲載されているサイトによると、野菜・果物は予防要因と効果的らしい。このサイトの報告によると、やはり、運動と肥満防止が結腸癌予防に効果的とのこと。BMI と大腸癌との関連は男性でのみ見られ、BMIが25未満のグループを基準にした時、相対リスクは27から30までのグループが1.4、30以上のグループが1.5となり、この結果からも男性ではBMIが27を超えると大腸癌リスクが上昇すると報告されている。

 ということで、中高年世代になると、運動習慣を身に付け肥満を予防するライフスタイルを確立することで、生活習慣病の他にも癌発生リスクも抑えることが可能となる。

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