自転車通行帯は何処に?
昨年末から年初にかけて自転車の走るべき場所についての話題が自転車好きの間で結構上がっていた。その話題の元は、改正道交法試案の中で歩道通行を原則化する流れがあるのでは?という危惧を感じた意見であったが、そんな話題の盛り上がりや、道交法における自転車の扱い自体が行政側からも着目され始めたのが大元である。
自転車ユーザーのマナー自体は誉められたものではなく、市街地区域における迷惑駐輪、夜間無灯火、逆走、並走、信号無視の常態化から見ても、スポーツ自転車の市街地暴走状態から見ても首を傾げざるを得ない実態からも判るものである。
さて、改正道交法の中では、自転車は自転車が走るべき(指示)通行帯を走らせて他の交通と分離することが原則であり、指示通行帯は、車道内における自転車通行レーンと幅員の確保された歩道内の自転車通行帯を整備することとし、そのような指示通行帯が確保出来ない場所では車道通行を原則とする事として落ち着いた模様である。
そんな意識で広島市内を自転車で散策して気付いた事を何点か書き連ねてみると、
1.車道左端の原付自転車通行レーンが無くされつつある。
2.横断歩道手前停止線の二輪専用停止線が無くされつつある。
3.市内の歩道には『歩道通行区分分離工事予定』の看板が目に付く。
4.新たに整備されている歩道には自転車通行帯が明示してある。
といった状態である。
この事から、車道左端の既存自転車通行帯は無くされていく模様であり、その幅の半分程度を使い歩道の幅員を増やしつつある様子。そして、歩道内の車道よりの部分に、自転車通行帯が整備されつつある様子である。
おそらくは、このような歩道内における自転車通行帯の確保が終わった道路から順次、車道内の自転車通行禁止標識が設けられる様子だ。
現実問題、市街地区域には都市高速道路との接続をにらみ車道の許容交通量を増やすべく車道の高速化が為されており、そのような場所を自転車で走る事は結構怖いし、車対自転車の事故の多発も想定されるために、自転車を歩道側に追いやる事が既定路線となっている模様だ。
一つ思う事は、整備された幅員の確保された歩道の多くは、タイル敷き、インターロッキング調が多く自転車で走るには快適でないのが気掛かりなところ。少なくとも、最近の車道舗装で見られる吸水性アスファルト舗装で自転車通行帯を整備して欲しいと思う。
本当を言えば、歩道を走るセニアカー、車いす等の走行性を考えても、小さな段差の続くタイル敷き、インターロッキング調の歩道は願い下げたいものだ。
まぁ、広島は河川沿いに遊歩道、CRが結構整備されているんで、スポーツ自転車で早朝の人が居ない時間帯に走る事が出来るんでフラストレーションは溜まらないが、そのような場所が確保できない都市では、自転車でスポーツ、自転車でダイエットや健康増進を図るには適さない都市構造になってしまうような気がするところだ。
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