第二次採用面接
今日は先週に引き続き、来年度の採用面接二次試験に出席した。ここ最近は、好景気のためか業績好調の企業を中心に採用人員を増やしているせいか、中堅企業の人材確保は結構厳しいものである。そうは言っても、一定のレベルに達していないからという理由では、必要人員自体が確保できないのが実状だ。
組織の都合がどこにあるか?にもよるが、年度毎に採用可否のボーダーというか基準というのが結構変化する。数だけ揃えれば良いのか?或いは、能力重視で世代間の人員数の平準化を無視するか?微妙である。
自分だけの都合から言うと、平準化以上に一定のレベルの必要性というのは絶対だと思うし、社会に出るまでの20年あまりで形成された性格というか人格というのは、社会に出てから大きく変わるモノでは無いのも確かであり、数だけ揃えても、一線級のレベルに到達させる事は非常に困難だと思う。事実、入社以来何人もの新人社員を見てきたが、面接段階でのアピールをそのまま実践できるような人は皆無に等しい。
製造業において生き残るためには、競争力のある製品を開発しなければならないが、競争力のある製品とは、独創性というか、ひらめきを持った思想が無ければ生まれてこない。多くの学生は、口々に『入社後には努力して・・・』『勉強して・・・・』『諦めずに・・・』というが、そうやって取り組む対象が既知の事実である学問を一から勉強するとか、仕事を覚えるとかの範囲に留まっているし、多くの社員を見ても、そのレベル自体を満たしている人が多いとは言えない。
必要なのは、新たな価値を生み出すひらめきであるが、このひらめきというのは、知識の積み重ねと思考の複雑な絡み合いで生まれるモノだ。知識を単独に記憶するだけでは身に付かないし、日常生活において知識を活用して物事を考えるというライフスタイルこそが重要だが、そういったライフスタイルの確立は、入社後の物事の行動が自主性にまかされる環境においては、誘惑が多く非常に困難と思われる。
試験に挑む学生に多くを望む事はナンセンスかもしれないが、心に響く個性を持った学生というのが特に少ないように感じる。物事を考える時に、自分で0を1にする力がある人は、1を2にも3にもする事が出来る。しかし、0を1にする事ができない人が1を2にする事が出来たとしても、それは絶対的に異なるモノである。
そんな事はともかく、男女の受験者を見ると、ここ数年の傾向だが、女性の方が遙かに社会に出るという事を真剣に考え、準備を整えているようにも感じる。
男性の方は社会に出るための準備さえ整っていない印象が強い。特に理工系の学生にそんな印象を持ってしまうところ。
それにしても、若手から中堅、年輩社員を見ていると、中堅企業の限界というものも感じるところ。これでも企業がなりたっているのだから良いといえば良いが、何だか物足りない気がする。この感覚は年数が経つ程に感じるところ。業界固有の特質か?或いは、同族経営故のためか?何が原因か解らないけど(実は解っているが)、未来は明るいとは言い難い気がするところ。今、企業がなっているのは社長の経営者としての天性によるものだと思うが、社長の次代がどうなるか?は結構怪しい。
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コメント
それもあるでしょうね。でも、それなりに準備してきているのが女学生って感じです。男子学生は、厳しいですね、、、、。
ただ、面接の際は、学生さんの卒論、修士論文等々の専門分野が得意と書かれていれば、その分野を直球勝負での質問もしますし、経歴上の質問は敢えて、アピールしづらい部分をついて質問したりもします。質問する側としては、出回っているマニュアルから敢えて外した所が多いかも知れません。
僅かな時間で人物評価する訳ですから、質問自体は人物毎に変えてます。何を質問するかは、話の流れの瞬間瞬間で質問しており、自分自身も何を聞くかは、その時にならないと解らないのが実際です。
投稿: 壱源 | 2007年4月23日 (月) 23時27分
学生側の面接を受ける際の練習とかマニュアルが変に充実してきていてるのではないでしょうか。
投稿: morimori | 2007年4月23日 (月) 23時09分