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2007年5月21日 (月)

自転車の価格

 最近は自転車がブームである中、見掛ける自転車の多くはシティサイクル、折り畳み等小径自転車が多い。スポーツサイクルもチラホラ見掛けるが未だ少数派だ。まぁ、団塊の世代の健康志向、ロハス生活志向で選ばれる自転車は結構な高級車が選ばれる事が多いようだが、現実は、シティサイクル、小径車が多く、その殆どが、スーパーやホームセンターで取り扱われているグレード商品が多いようだ。
 このグレードの価格帯は、自分達が子供の頃のイメージとは大きく変わっており、下は5000円前後からラインナップされている。特に、郊外型スーパーでは、10000円クラスの自転車を中心に圧倒的な物量で展開されているし、こういう自転車が沢山走っているせいか、自転車はそういうモノがスタンダードだと錯覚してしまいがちになる。

 今回、自転車趣味にリターンして自転車屋さんと話す機会が増えたが、昔なら、BS、ナショナル、光自転車、ツノダ、ミヤタ・・・辺りが良い品で、大阪、名古屋あたりで作られた廉価商品が安物という時代だった筈だが、今は日本で作られる事自体が稀であり、良いモノは台湾製、今一、今二が中国、韓国製との事だ。これは、フレームの製造と部品のアッセンブルに限らず、昔なら殆どの部品が前田工業、シマノといったモノだったのが、最近は、シマノ製というだけで一流品扱い?で、名も知らぬパーツメーカーが無数に有る様子。そして、廉価品というと、パーツ単体のグレードの差から、アッセンブルの精度、納車整備の技量迄に大きな差がある様子である。

 良い自転車というと、工業規格に則った品質を維持したパーツを、機械組み立てで常識的?な技量を持って組み立てて、顧客に適応した調整が為されたモノという3つの条件が揃わなければならない。

 廉価品を見渡すと、新興国で製造されたパーツも本来は製造国内に有るはずの規格に合格していれば、品質的に大外れというのは無い筈だが、パーツ精度自体に品質管理基準が存在しないかのようなモノも多い。形状的にいい加減な訳だから、形状外処理においてもかなり怪しいのが実情だ。
 また、このような怪しいパーツをアッセンブルする工場でも、恐らくは機械に関してはズ部の素人によるアッセンブルも為されている様子。新興国での製品競争力は低廉な人件費による部分も多く、ベアリングの玉不足、グリスレスは日常茶飯事の如くだ。
 この部分迄でも、先進各国ではPL法への対応からか、安全に極力留意したプロテクター類の装備は常識的であるが、新興国製造ともなると、そこまでの対応はまず無きに等しい。
 一番の肝は、納車整備の技量だが、量販店、ホームセンターでは、脱サラしたおじさんが組み立てる場合も少なくなく、7部組からの組み立てでさえ満足な整備が為されない場合もある。自転車の世界でも、一応、整備士に準ずる資格はあるのだが、それに準じた技量を持っているか?というと怪しいものだ。

 一台の自転車を見ると、それがどの程度か判るが、その評価を額面だけで評価して、安い方が良いという目でモノを選ぶ人の方が多いのが現実だ。或る意味、昔ながらの自転車屋さんが気の毒な気がする。品質の違いを訴えても、殆どの消費者には区別が付かないのが現実だ。

 日本人の特質からか、嗜好品については高価格=エライという価値観が根付いているようだが、消費財的製品は低価格=エライという消費行動が主のようだ。
 本当なら、実用品=使用頻度が高い=品質重視の方が良いと思う。寧ろ、嗜好品なら価格で価値観を付けない方が健全なように思う。勿論、嗜好品でも高級品=高性能というのは判るが、こと自転車に関しては、高性能の大元は乗り手が重要であり、高級品てんこ盛りで鈍くさい方が格好悪い。

 今、我が家には自転車が合計で6台ある。嫁の自転車はBSのアシスタスーパーリチウム、子供の自転車はパナソニックの幼児車、自分の自転車はサイトに紹介した通り。
 何れの自転車を見ても、品質的、整備状態的には激安車とは違うと思う。
 しかし、近所の子供の自転車、会社の駐輪場置き場の自転車を見ると、なんか怪しいのが多い。

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