参院選、小沢さんの引退宣言!?
月末には参院選が行われる。今回の選挙は年金問題が争点の選挙だが、与党自民党と野党第一党である民主党では随分とカラーが異なる。
選挙なんて蓋を開けてみないと結果は判らないけど、今回の選挙では民主党の選挙に敗れれば政界を引退するという発言が何を意味するか?という事に関心がある。
議会制民主主義が健全に機能するには、政権交代可能な体制というかバランスの上に政治運営が為される事が望ましいのだが、仮に、民主党の小沢代表が辞める事になれば、そういう健全な議会制民主主義ってのが未来永劫実現できない世の中になってしまいそうで怖いところだ。
今回の発言の元には、小沢さんの意識では『絶対勝つ!』という読みがあってのことだろうけど、負ければ引退というフレーズを追加した裏には、小沢さんの政治信念を貫くために自民党を離党し、対抗勢力を結党すべく活動してきた経緯を踏まえ、自分の信念に沿った政治形態の実現を今後可能にする自信が無いというか、諦めの心があるのか?と思ったりする。
これまでに、新生党、新進党、自由党と自民党に対向する勢力の結集を目指し活動されてきたようだが、その勢力結集の大元には、政権交代可能な政党を生み出し、日本の議会制民主主義に緊張感を与えるというのが、彼の信念だったのだろうか?と思うところである。
今、与党、野党に限らず多くの政治家を見渡すと、局所的なテーマでの議論を行う政治家、政党はいるものの、民主主義の健全性という大きな視野で政治を捉える政治家っていうのが居ないような感じである。
どんな法案、制度であっても、議論を深め、国民の総意に沿った法案が必要であり、そのためには、単純な一党支配体制では健全性は生まれない。小さな問題(年金、消費税、構造改革)での賛否を言う政治家よりも、そのような問題が本当に審議されて緊張感をもった国会運営が為される体制こそが望まれているように思うところだ。
小沢さんの信念はそこにあるような気がするし、今回の選挙で負けるという結果が出た場合、小沢さんの言った引退という言葉の裏には、日本及び国民に対する失望の念が含まれているのかなぁ?と思う。
このような大志を持った政治家ってのが、少なくなってきたような気がする。
| 固定リンク
コメント