ツール・ド・フランス
自転車ロードレースの最高峰であるツール・ド・フランスが開催中である。昨日は、日程の中で最長の236kmを走る第三ステージだった訳だが、途中のペースが非常に遅いということを、解説者の方々が驚きを以て解説されていた。
ライブ中継では、中間地点近辺で一時間毎の走行距離が40km/hで入っていたのが、30km/h程迄落ちているとの解説だったけど、その際の映像というと、正しくサイクリング状態である。まぁ、ツール・ド・○○のツール=Tourであり、或る意味、旅ということ。レースでは、大抵集団で走り、最後のゴール前の10km程度から本格的な駆け引きが始まって、最後の3kmを切った状態から本格的なレースっぽくなり、最終的にはゴールスプリントというのが常であり、スタートから暫くってのは、レースというよりも集団サイクリングに近いようなものなのかもしれない。
昨日の解説では、選手の安静時の心拍数の話があったけど、凄い選手では安静時心拍数で28という選手もいるそうで、殆どの選手が40前後ということらしい。そして、30km/h程度での集団走行では、ソファーに座ってくつろいでいる状態と変わらないだろうとの解説である。そんな選手達は最後の数キロになると心拍数で180以上、中には220近辺迄心拍を上げて運動することができるという。正しく化け物である。
ヨーロッパで人気のサイクルロードレース、ツールとかジロでは3週間を掛けて国を一周するレースだが、このスポーツは単純に速さを競うレースというだけでなく、或る意味、伝統と文化に根ざした祭りのようでもある。このレース中継は世界で20億人が観戦しているそうだが、ゴール前の本当の意味でのレース以外の走行時の中継映像を見ると、ヘリコプターを用いた上空からの映像も多く、ヨーロッパの国々を選手の進行に合わせて紹介するプロモーションビデオのようでもある。
レース中の中継映像の素晴らしさという点では、二輪四輪の自動車競技とは一線を画したモノだ。この中継映像を見ていると、ヨーロッパの国々に旅行に出掛けたいという気持ちが湧き上がる。
昨日の解説者の話で興味深い話で他のネタを挙げると、自転車競技の世界では、身体能力の高いアフリカ等の選手が陸上競技とは違って出てこない理由を挙げられていたが、その理由ってのは、自転車競技というのは身体能力の高さも必要だが、それ以上に技術と経験が重要であり、経験を積むフィールドが無いから有力な選手が出にくいとの解説だ。この解説に対しては、なるほどなぁ!という感じを受けたところ。
| 固定リンク
コメント