今年のツールも佳境、、、
去年、色んな問題に揺れたツール・ド・フランスが今年も佳境に入ってきた。
今年のツールも前日迄総合首位のラスムッセン選手がチームを解雇となり後味の悪い展開になりそうだが、今年はツールの観戦をJ-Sportsチャンネルで生放送を見ているが、そこで解説者の方のお話の受け売りではないが、印象に残った話を少々。
一つは、数日前の質問コーナーで日本人選手がツールで活躍できるか?との視聴者からの解答での話だが、ヨーロッパにおける自転車競技ってのは国民的競技でありサッカーに次ぐ人気を誇るプロスポーツであり、競技者を目指す人以前の自転車に関心を示す人数が異様に多く、その中で身体能力や運動センスの優れた人が最初の段階で集まりやすいということ。そして人気のあるスポーツ故に伝統や文化が存在し、それを目指すことが、幼少の頃からの憧れの上位に入っているというスポーツとしての位置付けを話されていた。これが、日本で言うところの、人気スポーツである野球に欧州の自転車が相当しており、それ故に才能ある人材が集まり、その大勢の中の選りすぐりのトップがツールに出場している訳であり、ツールの選手=日本で言うなら大リーグで活躍する野球選手に相当するという話。納得できる解答だと思うところ。
自転車競技の人気というか認知度が低いのが本場で通用しない理由の一つってのも理解できるが、認知度が低いがために、自転車競技を普及させようという環境も整備されていないために、先日の競技者の事故のような事態も招くのかなぁ?と素直に思ったところ。
認知度が高いスポーツならば、練習に適した環境が整備される訳であり、公道での練習における一瞬の隙が死に直結する事態も防げたのかも知れない。
今年のツールでのもう一つの印象深い話というと、先のラスムッセン選手のドーピング疑惑という話だが、ドーピング=薬物使用という単純な印象を普通の人が持つけれど、実際は、ドーピングに関する取り決めや手順を少しでも逸脱するだけ(何らかの理由で検査を受けるタイミングを逸した等)でもドーピング疑惑となる可能性があり、そのドーピングへの過敏な対応に対する、定義自体が世間に知られていないがために誤解や批判を必要以上受ける可能性がある、、、、等の難しい問題が潜んでいるという事だが、なによりも、そのような問題が起こり、神経質になるほどに、この競技での栄誉はヨーロッパの選手にとっては大きなモノだという事が、逆に、自転車競技の人気の度合いを示しているということ。
この二つの話題はともに、本場の人々の中での自転車競技の人気の絶大さを顕著に表しているものだということに、改めて気が付いたことである。
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