バイクの馬力自主規制撤廃!
先月末を以て、国内販売されている二輪車の馬力自主規制が撤廃された。
思い起こせば、1983年に初代のRG250ガンマが45PSでデビューしてから長きに渡り上限出力が定められていたのが、遂に解除されることとなった。
一番最初の規制値は400ccで59PS、250ccで45PSだったけど、1990年に各々53PS、40PSと規制されて今に至っている。勿論、リッターバイクから原付迄規制値が定められていたけど、この度、目出度く規制撤廃となった。
しかし、その裏では、強烈な排ガス規制も施行される。排ガス規制をクリアしつつハイパワーが実現できるか?或いは、そういう需要があるか?という現実的な問題をクリアしなければ実際にデビューする単車のスペックがどうなるかは判らない。
時代的に、馬力を志向するような人が多いとも思えないし、現実ハイパワーのリッターバイクでは、何馬力でも、どうでも良いのが現実であり、こういう規制が解除されて一番メリットとして感じれるのは中型クラスである。しかし、国内市場では中型バイクの人気は全くといって良い程無いのが現実だ。
仮に、90年代初頭の段階で規制が解除されていたら、きっとレプリカバイクは凄い事になっていたんだろうなぁって思う。
今回の規制撤廃でミドルクラスに魅力的なモデルがデビューするのを、チョット期待していたりする。2スト復活は有り得ないけど、250ccで6気筒20000rpm以上ってのも、数字の上では可能となるし、600ccのSS系モデルがスケールダウンして400cc化されても魅力を持ったモデルが成立しそう。
日本独自の免許制度を考えると、400ccクラスの復活が期待できるかもしれない。ZX-4R、YZF-R4、CBR400RR、GSX-R400なんて生まれると、まるで80年代みたいだ。さて、どんなモデルが生まれてくるだろうか?600ccなら130PSオーバーの御時世、こんなバイクは危なっかしいけど、同じ味付けで400ccなら80~90PSくらいになるのかなぁ?規制された600ccよりもパワーを絞り出した400ccの方が面白そう。そしてパワー自体が曲がりなりにも使える範囲だと、魅力あるように感じる。
個人的には、今のガンマ500クラスの馬力で十分以上だし、SV650Sの70PS級のエンジンが丁度良い案配だ。そう考えると規制された現行の国内向け600ccは興味持てないし、フルパワーの600ccは扱えない。そんな事を考えると、フルパワーの400ccってのは良さそうに感じるところ。扱いきれる範囲でフルパワー、、、、魅力である。600ccで規制を受けた69PSというのと、400ccで絞り出した69PSというのを較べると、乗りやすいのは規制を利用して中低速のトルクを増やした方だろうけど、エンジンを回して感じる感覚は、パワーの絶対値ではなくパワーカーブであり、パワー特性だ。そう考えると、エンジニアの思いがダイレクトに感じる事ができる小排気量のフルパワー車っていうのは、とても魅力一杯だと言える。
現在の普通二輪免許取得者でオジサン層っていうと、時間的な制約から大型教習が受けにくい人ってのも居ると思う。そんな人から見ても、400ccフルパワーっていうのは魅力的な存在かもしれないし、潜在的な需要は大きいように思う。
自分のような一般的なライダーの立場から考えると(単に自分が下手なだけかもしれないが、、)、日本の公道ではツインの650ccクラスの出力で十二分以上であり、マルチなら400ccってところが使い切れる上限のようにも思う。自身、2ストの500ccで既に手に余ってるし、時折恐さを感じる訳であり、600cc以上の化け物バイクは既に乗る気が沸いてこない。
でも、現実的に国内市場に現れるモデルっていうのは、大型の海外向けSS群だろう。国内向けに仕様変更する手間が少なくなる分、国内にリリースされる確率は高くなりそうだ。
今年の秋はモーターショーが開催されるけど、その時には市場がどのような方向に進むか?が判るかも知れない。結構楽しみである。
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