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2007年11月15日 (木)

ギア比、ケイデンスについて雑感

 昨日は平日の昼下がりを自転車に乗ったのだが、そこでは色んな場面において、実際どうな風に乗っているか?っていうのが、周りが静かだったこともあり、結構気付く事が多かった。
 そんな過ごし方をした一日で思った事は、一般に言われているケイデンスは一定で、速度はギア比で!っていう考え方に、そこまで囚われる必要は無いなぁって事を改めて思った事である。
 まぁ、最近一番多く乗っているのが、固定シングルのラングスターTT号であるが、固定シングルで川土手の道を北上、南下するのが日課だが、その川土手に出るには、団地の急勾配を下って出てきて、帰る時は、急勾配を上って帰る訳だ。この定例のコースは往復で30kmと丁度良い距離だが、勾配、風向きを考えると結構色んな走行条件が入っている。しかし、シングル固定ギアで足らないか?っていうと、正確には足らないけど、どうにもならない程では無いし、まぁ、ギア比が選べないなら選べないなりに問題も無い程度である。実際、シングルギアで乗って思うことは、ケイデンスが違っても、高めのケイデンスなら高めで維持しておくにはOKだし、低めなら低めを保っているのもOKっていうこと。
 但し、そんな風に走行条件が異なっている訳であり、全てを同じケイデンスで、同じ速度で走っている訳でもない。急勾配の下り坂ではバックトルクが少々掛かった状態で最高でも35km/h程度での走行。上りではダンシングによって20km/h程度での走行となる。比較的平坦な川土手の道の場合は、風向きにも寄るけど、向かい風の場合で33km/h程度、追い風の場合で43km/h程度って事が多い。
 この20km/hの時は60rpm、33km/hでは100rpm、43km/hでは130rpm程度だが、この範囲の回転変動ではペダルに伝える力に大きな差異は感じない感じである。150rpmを越える回転数を与えると、さすがに駆動ロスが大きいような気がするけど、まぁ、なんていうか60~130rpmは無いとして90~120rpm程度では殆ど疲労度合に際は無い。90~120rpmというと速度でいうと、30~40km/h程度であり、速度的に何処で落ち着く(平衡する)かというと、その走っている時の負荷の度合で速度が決まるって感じである。

 最近のロードバイクのレシオのクロウス度合から見ると5~6%刻みで選べれるけど、固定で走っている時のモノの不足感から言うと、速度比で1.3倍程度は回転数で吸収出来る訳であり、少なくとも定常走行では、そんなにクロウスレシオに拘る必要もないかなぁ?って気もする。
 また、最近のロードバイクのようなギアレシオが果たして必要か?って考えると、これも必要無いかなぁ?っていうのが正直な感想である。何が何でも90rpmって決めると、必要かもしれなあいが、120rpm程度の回転数ならば維持出来る時間が90rpmに較べて、物凄く短いか?っていうと、そうでもない。90rpmに拘ってギア比を1.3倍にして速度を1.3倍にするよりも、同じギアのまま回転数を1.3倍にしても結果は同じだが、実際、固定シングルで走って得た感想として、回転数を高めで維持した方が高速走行は楽な気がするのが自分の感想であり、速度が欲しければケイデンスを上げれば良いじゃんって思う。

 最新の駆動系パッケージを見ると、クランクセットは53-42T、52-38T、50-35Tって組合せが多く、カセットは11-21T~12-23Tというクロウスカセットが多いようだし、緩くてもリアは最大で27Tって組合せ(その場合はワイドレシオ)が多い。勿論、ジュニアカセットを選べば計算上は多くのギア比が作れるけど、今のフレームにはジュニアカセットを入れるとトップ時におけるシートステーとチェーンの干渉が起こる。
 結果、クロウスレシオとは言っても、使えない領域のクロウスレシオが漏れなくプレゼント?されるという構成で、本当にクロウスさせたい領域がクロウスできないという構成でもある。

 ならば、昨今の駆動系のパッケージを利用してギアレシオの組合せを作るのは、ホントに不要なギアレシオは潔く捨てて、負荷変動が大きな場面で実質的に有効なクロウスレシオを組む方が良いのでは?と改めて思うところである。
 実は、そういうのを考えて作ったのが531フレームによるダイエットロードだが、コイツは、前は46-38-30T、後は14-15-16-17-18-19-21-23-25Tという構成である。トップ側でも46-14Tで展開で6.9m、ロー側では30-25Tで2.5mという構成。一見不足気味に見えるけど、フロントアウターでは展開5~7mで完全にクロウスさせてある。フロントセンターでは5.5~4m、フロントインナーでは4.5~3.3mの範囲でクロウスさせており、走る状況に応じてフロントを選び、リアで微調整って使い方が可能な仕様である。相当な急勾配で余裕もって上がるための保険としてはフロントインナー30Tでリア21-23-25Tを装備しており展開でいうと2.5mという激軽ギアがある。
 自分の場合、中央森林公園での12%勾配の坂を上がる時で展開2.9mで十分であり、この2.5mっていうのは相当な保険であるが、このような構成を作ると、本当に使う範囲が完全にクロウスさせる事ができる。クロウスレシオが生きてくるのは、走行負荷が短時間で増減するような環境であり、そういう環境でケイデンスを上下させて対応させるのは限度がある。クロウスレシオとは戦闘ツールでは?という思いである。

 今、ラングスターTTでは44-17Tというレシオを選んでいるが、それでも43km/hで維持することは難しくない。そう思うと、先に紹介した46-14Tならば実質的な上限速度域である50km/h程度ならば120rpmも回せば全然OKである。
 今回、わざにこんな記事をアップしたのは、中央森林公園でオ・モイヨWWでギア比は旧来の48-9Tから48-11Tに変更して展開を8.6mから7mに落としても60km/h迄は問題なく対応出来たからでもある。
 別に50~60km/hという速度を得るために53-12Tが必須という訳でもない。寧ろ、低い回転数でそんな速度を出すっていうと、そういう状況での集団走行でのクルージングでも無い限り不要だし、単独でそこまで行くのは殆ど瞬間的なモノであり、そうなると重たいギアは膝をぶち壊しそう。

 そんなこんなから、多段変速で、ついつい最高速領域を考えてしまうのは止めておいた方が良いように思う。多段変速であってもトップのギアレシオは控えめにして、控えめのレシオをブン回す事で速度を得れば良い!って考えるのがお奨めである。
 話の趣旨が見えにくいかも知れないが、判りやすく、具体的に言うならば、一発気合いを入れて高速走行するという使い方では、クロウスレシオに拘らず、そういう場合は、回転数アップで対応する事をお奨めして、逆に、負荷変動の激しい領域(山間部のアップダウンの続くワインディング)では、実効的な領域を存分にクロウスさせて対応するのが良いってこと。そうするためには、机上の論理的なハイギヤードな領域を潔く諦めた所で、実走領域で変速操作最小で得られるクロウスレシオを作るのが良いのでは?と思うところである。

 地元のCR、土手道でロードを見掛けるが、自分以外ではそういう構成のロードを見る事は稀であるが、ホント、凄い快適である。前46-38-30T、後14-15-16-17-18-19-21-23-25Tって構成は最高です。昨今、コンパクトドライブとかフロントトリプルとか見直されていますが、それを更に推し進めた構成。

 ロードバイクのギアが使えていない人には、一度試して頂きたい所である。

 定常走行ならケイデンスで対応可能だが、変動走行ならクロウスレシオが必須というのが本質かもしれない。よって、CRを走行する場面でクロウスレシオに拘りすぎるのも無意味かもしれない。

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