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2007年11月 7日 (水)

詐欺の被害者、ネギしょった鴨の心理状態と性格

 記事タイトル的にはダイエットとは無関係にみえるが、今日のテーマは詐欺の被害者からの引用である。因みに、引用元の詐欺ってのは、昨日、一昨日のニュースに出ていた『ドロドロ血をサラサラ血に!』って効果を謳う健康ブレスレットの詐欺販売商法についてである。
 この逮捕された社長の販売促進マニュアルで印象的な文言が『狙うべきターゲットは、高齢者、太った人』って話。

 一般論として、年輩の人程、業を重ね、生に貪欲だし、健康に敏感であるし、太った人程、正攻法で肥満を解消できない人、即ち、正攻法ではなく安易な方法で問題を解決することを望む人、即ち、他力本願的な人=頼りたい人、すがりたい人って事で、この詐欺商法は、ターゲットとなる消費者心理をよく突いたものだと思うところ。

 確かに、詐欺的な商法は、健康グッズの他に、金融商品、ダイエット関連、教育、育児から様々なものがあるみたいだけど、その多くは、労力を厭わずに得する、効果を得るって部分が共通している。本来、ローリスクハイリターンや安易な方法で効果を得る方法なんて世の中に存在しないし、学問にしても、技能にしても、本人の積み重ね(知識と経験の蓄積)無しで実力となるものは存在しないんだが、そういう手間暇を掛けることを本能的に避けるような人っていうのは、総じて他力本願的、公式志向的な人だが、そういう類の人が多いって現実が、考えれない詐欺商法が蔓延する土壌になっているように思う。

 詐欺被害者ってのは気の毒に思うけど、チョット考えれば有り得ない事は判るはずであり、それに気付かないのは、詐欺師を責める前に、欲に目が眩んだ己のアホさを反省すべきとも思う。勿論、詐欺師を弁護する気は無いし、問題に悩む人の弱味で心が弱っているのかもしれないが、それにしても、この手の問題があまりにも多い現実には、正直驚いている。

 このような他力本願的で安直志向ってのは、詐欺被害者に見られる話しに留まらず、日常生活において多くの人が志向している、少しでも楽に、苦労を厭わずに、効果を求めるという価値観と共通しており、その価値観は汗をかいてという行為を泥臭いと下げすさむ価値観にも通じているように思う。結果だけを求める。結果を得るにはプロセスを省略しても良い。結果の判定は数字のみで行うっていう即物性が支配する世の中ならでは価値観かもしれない。このような価値観が支配的な世の中ってのは、突き詰めると、現代の教育制度の結果から生まれたようにさえ感じる。

 今の価値観が支配的である限りは、にたような詐欺商法は未来永劫無くなることは無いだろうし、それは詐欺に掛かる人が居なく為らないのがその理由である。詐欺に掛かる人ってのは、結局、安易に結果を得たい人であり、そういう人がいる限りは、このような問題は繰り返し起こるのかもしれない。

 本当は、こういう価値観を蔓延させるような社会自体が一番悪いのだが、社会が悪いというよりも、これは万物に共通した原理である。水は高い方から低い方に流れるし、何するにしても楽なのが一番(苦労しないのが一番)っていうのは、熱力の第二法則そのものである。

 俺も楽するのは好きだけど、楽って意味は駄目男くんの楽という意味とはチョット違う。楽っていうのは手間を掛けずにって単純な意味ではない。楽ってのは、時間の密度を上げる事。即ち、行動の付加価値を上げることで効率を高めるってこと。誰でも出来る事は、言ってみれば価値が無い。時間を掛けて結果を得るのは当然であり、時間あたりの生産性を如何に高めるか?が大事である。普通の考えでは出来ないことが出来て初めて価値が高まる訳であり、そうする事で財を成すってのが楽する事ということ。楽する事=独創的で追随を許さないモノを生み出す事である。そうやって人生の限られた時間で好きな事をする時間をなるべく長く確保するのが大事である。

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