« 歳を取る程に変われない、、、。 | トップページ | 大食いブームの被害者 »

2007年12月 7日 (金)

コスプレか?

 何回か記事にした事あるけど、80年代のレプリカブームにおける有名ライダーレプリカツナギ+メットってスタイルや、最近なら第三京浜風チョイ悪バトルスーツ、自転車のプロサイクリングチームレプリカジャージスタイルってのは、なんだか、スポーツのための正装っていうよりも、ヒーローを模したコスチュームプレーヤー、所謂、コスプレで秋葉系メイドなんかと同じでないの?って気がする。ましてや、本人がスポーツのつもりでも全く意味無い事やってたりしたら、コスプレどころか、ピエロというか道化師の如きでは無いだろうか?

 勿論、反論もあると思うんだけど、単車や自転車に関して言えば、他のスポーツのようにメジャーな人気が有る訳でもない。殆どが我流で、それ風のショップのそれらしい指導?の元で取り組んでいるレベルであり、例えば、水泳、格闘技、テニス、スキー、野球・・・という風に指導料、授業料を払って正式なインストラクターの指導の元で手順を踏んで進めるっていう、学問としてのスポーツとは絶対的に違うレベルである。
 それ故に、ストイックな意味でのスポーツとは意味合いが全然違っている。自転車も単車もスポーツ!ってユーザーは思い、店主もインストラクター!って自負があるかもしれないが、所詮は客と店の関係であり、そこでの営業活動の一環というか色気が存在する。
 機材の販売、用品の販売がありき!と思う訳である。そういった利害関係抜きで、果たして店主がインストラクターとしての専門性(スポーツとして、或いは、機材を扱う専門家として)を有しているか?っていうと、かなり怪しいのが現実では無いだろうか?

 殆どのショップは該当しないと思うけど、中には、サイクルスポーツの伝道者、インストラクターとして重すぎる自負を持って商売している人も居るんだろうけど、そういう人が、本当の意味で、スポーツとしての論理を学問的に説明し、生徒(ホントは客)の疑問を氷解させる知識と解説力を持ち、機材の意味、機能、目的と本当の効果を明確に言い当てる事が出来るレベルに達しているのか?というと、超怪しい。
 自転車のセッティング論についても色んな論調があるし、ペダリングスキルの蘊蓄、機材の特性の蘊蓄が蔓延っているが、本当にモノにできるレベルにあるか?っていうと何とも怪しい。

 本来、自転車とかモータースポーツっていうのが人気のある地域は、文化的に成熟したヨーロッパ圏であり、日本を含めたアジア圏では、純粋にスポーツとして見ると、人気の度合は遙かに下位である。文化的、技術的、伝統的に進んだ地域っていうのは、社会自体が成熟しており、その成熟した地域において人気があるっていうのは、対象の奥深さ故ではないか?と思う。それ故に、モータースポーツ、サイクルスポーツが身体能力に加え、経験、機材に冠する知識・・・・の非常に広い範囲で知識が求められるという難解さが人気の要因の一つでは無いだろうか?

 そういう見方で捉えるならば、今の日本における自転車ブーム、過去のバイクブームっていうのは、瞬間的なブームに過ぎず、それを伝統的なスポーツとして受け入れるには、体制も備わってないし、それを伝える担い手のレベルも全く育っていないのが現状では無いだろうか?
 スポーツとして捉えるならば、それに打ち込む人には人間性が備わっている。実際、日本の社会に根ざしたスポーツは道場、ジム等で非常に厳しい教育体制が備わっており、日常においても生活を律する行動が身に付いている。格闘家は街で喧嘩はしないし、本当のモータースポーツ選手は、公道でアクセル全開は無い。
 しかし、日本のサイクルスポーツ愛好家のキノコメット+ピチピチレーパン、レーシャツのロード乗りの現実は、並進当然、信号無視も当然という社会性が全く無いような、まるで、普通の通勤通学の学生やオバチャンの自転車マナーとなんら変わるところが無いのが現実である。少なくとも、地元広島で朝走っている定例コースで遭遇する人の殆どが信号無視してるし、並進してるし、意味無いチョッカイを仕掛けてくる。

 つまり、スポーツとして取り組んでいるならば、精神性も高まっている筈だが、このような現状を見る限りでは、社会性が備わっていないというか、そういう判断が出来ないレベルって事で、スポーツの上達に必要な知識と経験を順序立てて吸収するという手順を学ぶ道場とは違う世界でスポーツしている気分(錯覚か?)になっているだけのように見える。

 この現実を見ると、如何に高級な自転車に乗って、本格的な装備を纏ったところで、信号無視に、並進、暴走し、公道で遭遇する他人にむやみに挑発するようなロード乗りの現状を目の当たりにすると、こいつらは、サイクルスポーツが趣味ではなく、サイクルスポーツ界のヒーローのコスプレーヤーだろ!って思ってしまう。それを煽てるショップ店主のレベルもたかが知れてるって思う。

 考えてみれば、様々なスポーツが世の中にはあるけれど、サイクルスポーツって言われている世界は、関心を持つ人を教育する体制も無い。この辺が、他の裾野の広いスポーツと大きく異なっている。仕方ないといえば仕方ないけど、昨今のマナーの悪さを見ると、スポーツ云々の前に、単にコスプレオタクにしか見えないっていうのは言い過ぎだろうか?

 こんな事を記事にしたくなる程に、マナーは乱れている。ホント、どうにかならないのだろうか?正統派?愛好家?大人の趣味?笑わせるな!って言いたい。少なくとも、こいつらはオッサンばかりであり、車を運転している時は、多分、信号無視はしていない筈だ。
 なのに、何故、自転車に乗り換えた途端に、信号無視するんだろうか?

 自分も最新のロードバイクに関心があるんだが、こういう流行にのったモノを手に入れる事を躊躇するのは、こういうユーザーの酷いモラルとマナー故である。世間の普通の人から見ると『キノコ頭のショッカー』が目立つ自転車で信号無視って姿が、相当に違和感がある筈。まぁ、『悪の手先のショッカー』だから信号なんか守っちゃいけない!ってなら笑うところだが、最新のロードバイクが買いにくい理由の一つである。

 思えば、80年代のレプリカ全盛の時代には、皆がレプリカに乗る前こそ2ストに乗ってたけど、F3レプリカ全盛期には殆どレプリカには乗らず公道ではツアラー志向だったし、それは、当時のヘルメットにアンテナ立てて狐のしっぽをぶら下げて、場所を弁えずかっとぶレプリカが多すぎたのも大きな理由である。実際にガンマをメインで走り出したのは88年以降というレプリカが衰退してからが、自分のレプリカ時代だったのだが、今も同じ気分である。(※峠のブームはマーケットの充実期より現実は1~2年早かった。年式的には1988年式崇拝が言われているが、ブームのピークは1984~1986年頃。1988年は衰退期である。1989年がゼファー登場だ。1985年以前はRZメイン、1986年からはVFインテグラ、XZメイン、S4ガンマ投入は1987年以降)
 最新のロードバイクが流行している今、乗るならビンテージロードか、ミニベロか?って思いの本音はこういうところにあるのである。

|

« 歳を取る程に変われない、、、。 | トップページ | 大食いブームの被害者 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コスプレか?:

« 歳を取る程に変われない、、、。 | トップページ | 大食いブームの被害者 »