先行待機で潜行待機中、、、、
自転車とも単車ともダイエット、健康とも無関係。
ところで、趣味で無潤滑摺動を許容する耐摩耗摺動材の材料開発と摺動システム開発を行っている。材料開発では摺動という事から、固定側材料と運動側材料の開発双方を行ってきた。
この無潤滑摺動+耐摩耗摺動っていうのは、実は相反する要素であり、両立っていうのは極めて困難であり、既存の技術では決め手となる解は見つかっていないのが現状だ。
開発は専業サラリーマン時代には固定側摺動材用セラミックスの開発、及び固定側摺動部品の開発を行い、精神的には兼業のサラリーマン時代には運動側摺動材マトリックスの開発、各種処理の開発、運動側摺動部品の開発を行ってきた。
前者の開発は1996年~2001年に掛けて行い、後者の開発は2002年~2004年に行った。勿論、後者の件は兼業的な意味ということで、開発費用、審査請求費用、登録料等は全てポケットマネーで余暇を使って私的に行ったモノ。
この無潤滑で耐摩耗という環境で使われる摺動システムは案外需要が多いのだが、機械部品の一部であり、機械の内部に埋没している関係からか、情報としてあまり露出しないものだ。
このシステムは、前者の開発完了段階で超耐摩耗性を有する摺動システムということで市販化を試みたものの、機械内部の特殊な環境では想定外の状況が多々発生し、度々問題を起こしたものである。
この問題は、この分野の世界では想定外である状況が引き起こしたモノであり、その想定外の状況というのが、摺動環境が摩耗性環境+無潤滑環境というモノ。そして、このような状況が起こりうると判ったのが、その事故検証の結果である。
現在、超耐摩耗性摺動システムが大企業によってリリースされているが、実は、その裏で、致命的な損傷を招く事故が多発しており、その対策に結構の労力が費やされているのは知られていないのである。そんな状況であるが、その事故原因が、先に述べた夢潤滑摺動によって引き起こされたと認識されているのは少数派だったりする。
このような状況を把握したのが2002年の事であり、この問題を解決する手法を編み出したのが2004年である。その後、開発したシステムの実現、スケールアップ、ユーザーへの紹介、ユーザー側での基礎試験等々に4年の歳月を費やし、この三月に遂に実機として納入される事となった。
この実機は、日本の首都の公共設備に用いられる機材に組み込まれる部品であるが、この部品は摺動部品ながら完全無潤滑摺動が行われた後に、摩耗性粒子が混濁したスラリー中に晒されるという過酷な環境で使われるモノである。
このシステムは残念ながら自分の兼業勤務先の商品では無いが、今月3月12日付けの日刊工業新聞にも記事として掲載されているもの。これからの需要予測はどうか?というと、ハッキリとは判らないし、儲かるかどうか?も不明だが、全く新しいシステムが社会で機能するのであれば、それはそれで楽しいモノである。何と言っても、誰も思い付かなかった組合せを、誰も作り得なかった材料を作って実現するっていうのは、唯我独尊ではないが、最高である。
因みに、この用途は『全力先行待機・・・・・』ってモノ。
しかし、これを作ったのは、『やられたら、やり返せ』のコンセプトであり、初期作品である超耐摩耗分野用途で遭遇した無潤滑摺動による事故クレームに対する解答であり、その分野で仇を取るのが目的だ。
この仇討ち分野では、実は一昨年から実機に搭載して試験中。この実機試験においては、兼業先経営陣の一部しか知らない潜行試験みたいなもの。それ故、兼業勤務先社員の立場としては『潜行待機中・・・・・・』ってモノ。
やっぱり、何か作る、何かするのであれば、誰もやった事がない事をやる。誰も思い付かない事をするってのが面白い。自分で勝手にやるのが最高だ。逆に、なんていうか、同じ作業を繰り返すのは超苦手。前任者の真似ってのもダメ。自分以外でも出来る仕事ってのは関心持てない。定型的業務は多分一生無理。人に言われてって作業も無理だ。勿論、人がやらないといっても、嫌がる仕事もNo Thank youだ。
ところで、内容を少しリーク、、、
この摺動システムはメタルタイプの軸受け+軸スリーブ。
軸受け材は、レアメタルの一種であるタングステンの炭化物を通常概念の結合相材料を全く用いず、尚かつ、反応性の優れた助剤を用い、耐食性を維持しつつ製造プロセスの簡略化に成功したもの。これはセラミックスの一種。
軸スリーブ剤は、硬質材料をベースにした複合材料で構成材料へのスパッタリング(化学表面)処理を施したモノ。硬質材料ながら破断破壊を伴わず、軸膨張の原因となる径方向の膨張係数を通常金属の1/100、セラミックス材料の1/10に抑制し、実質摺動面積を減らす事により摺動抵抗を飛躍的に減じたモノ。これはセラミックスベースの複合材料。
ヒントは航空産業、競技車両用部品、歯ブラシ、便所掃除のモップからの発想。
最近、このブログは色んな所から見られているようなんで、新しい話題というか関心を惹くかもしれないネタとして記事にしてみたりする。
| 固定リンク
コメント
この記事読んでる人、販売代理店殿?、同じ勤務先の人も居る様子。同業他社のエンジニアもいる様子。同業者や代理店殿の方々は兎も角、同じ勤務先の人に対しては、こんな記事を『先行待機』って検索して読んで何になるの?って言いたい所。自分の頭で、自分の言葉で考えないと進歩無いし、一生、人の言葉の受け売りだぜ?自分の言葉を人に伝える時は、その言葉が自分の理解した言葉でないと正確に伝えれない。聞いた話は聞いたままにとか、見た言葉を並べるだけでは、言葉の真意は相手に伝わらない。そこに気付かないと、、、、
こういうのは発想が大事だけど、発想は日常をどれだけ真摯に冷静に見ているか?日常に不満を持ち、己の限界を己で定めて、体裁だけを整えるような考えを捨てなければ、自分の声は出てこない。そんな事を思うのである。
自分の場合、他人がどう思おうが、経営者や同僚が、どういう風に見ていようが、そんな事は気にしない。自分の信念に基づいて行うべきは行うだけ。それ故に、体裁も対面も気にしない。考えている事は、自身のアイデアを如何に生み出すか?その一点のみ。それは誰の影響も受けない。その結果を説明するにも、本当にアイデアに共感する人にしか説明する気はないし、もっと言えば、自分に無い知識を持つ方々に、このアイデアの評価を頂くという場合にしか話す気はない。
先週末の大学機関関係者との会合では結構話したけど、専門研究者の全うな評価には凄く関心があるんで、外部評価に出す予定で、それを前提にプレゼンも行うつもり。しかし、体裁だけで聞いた話を受け売る程度の人には、コンセプトは愚か中身を話す気は毛頭無いのである。
人に何してるの?って聞かれれば、話すのが面倒くさいので、『世界平和を考えてる』って答えになるのである。
投稿: 壱源 | 2008年4月21日 (月) 22時53分