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2008年4月16日 (水)

メタボリックブーム?

 昨年、一昨年は表題のメタボリックシンドロームによる危機の啓蒙が様々なメディアで語られていたけど、最近は、その生活習慣病の実態や恐さが一通り伝え尽くされたせいか、或いは、メタボリック診断基準への批判的な意見や考えた方が出てきたせいか、それ程まで多くはニュースとならなくなってきている。ニュースとして伝えるべき内容が見つかりにくくなってきた、或いは情報鮮度が落ちてきたのが原因だろう、そんな感じである。

 メタボリックシンドローム云々の前に人々の関心事はダイエットであり夏までに痩せる!ってキャンペーン的なイベントの方が盛り上がりを見せている。

 このような情報の露出度合から見ると、メタボリックネタが過去ネタになったのではなく、情報としての目新しさが無くなっただけであり、実態として、生活習慣矯正が必要な人が圧倒的に増加しており、重大疾病の手前状態でリーチ掛かっている人のほうが増えているのが実態だ。
 このメタボリックシンドロームが恐いのは、当事者にとって重大疾病が発症するまでは無自覚、無症状ってことで、メタボにリーチが掛かったりしている事自体に気付いていない事であり、正しく『サイレントキラー』に狙われているのが本当の恐さなのである。

 押し寄せる恐怖に対しては多くの人は対策を練るのだが、恐怖が押し寄せている事を自覚していなければ殆どの人が対策は取らない。これが恐さの根元では無いだろうか?

 ところで、どんな生物でも数が増えすぎると、自然の摂理的な現象によって間引かれて数が適正化させられるのは自然な事。
 そう考えると、今正に人間に襲いかかろうとしている様々な疾病、このメタボリック寸度ロームを起点とする重大疾病、癌、HIV~新型インフルエンザっていうのは、増えすぎて、地球に対する環境負荷が増大しすぎた実態を修正させるための摂理的な現象なのかもしれない。

 極端な話をすれば、身近に迫りつつある危機に対して敏感な人だけが残り、そうでない人が残れないという事になるのだろうか?
 少なくとも、予防や対策が可能なモノ、例えば、風邪には手洗い、うがいの習慣であったり、生活習慣病であれば生活習慣の改善だったり、、、そういう対応可能なモノに対しては、個人の危機意識次第であり、そういう危機意識だけは常に持っておきたいと思うのである。
 不可避や運命的という言葉を軽く使う程に、危機を感じ取るセンサーが鈍っているということ。色んな事態に対する備えを考える程に、そういう言葉を使う頻度が減る訳だが、その差っていうのは、正しく個人の危機管理能力である。

 という訳で、様々な危機に対する重大性の認識っていうのはメディアに取り上げられる頻度(=ブーム)によってのみ個人の中で意識レベルが上下するようだけど、実際には、メディアの報道に関係なく個人の中に危機意識を持つ事が大切であり、決してブームというものではなく、その危機が回避できているかどうかは、個人の意識次第なのである。

 メタボって言葉はブームでもなく、流行語もでなく、既に遠ざかった危機でもない。そうやって意識から希薄になってきた今からが実は恐いのである。

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