新入社員の季節
4/1付けで新入社員が入社してきた。今年は、勤務先にとっては過去最高の採用だそうだ。今年は平成20年ということ。平成も20年が経った訳だ。平成元年というと自分が修士に進学した年度で、学籍番号がM01・・・・って番号だったのだが、修了したのが平成3年3月、平成3年4月入社であり、丸17年が経過して18年目。今年の新入社員は殆どが平成生まれということで、スゴイものである。
ついこの間入社してきたようで、随分経ったような気がするが、この就職って区切りは、人生で結構大きな節目でもある。学生時代の節目っていうと最長で6年、その間隔で世界がリセットされるのだが、就職してからは転職しない限りは、40年近く同じ環境で過ごすことになる。
そう考えると、この就職とは結構重要である。
多くの人は環境が変われば、やる気を持って望み、そこで決意を新たにするのだが、その決意っていうのは、本当の意味で定年を迎える迄、モチベーションを保ち続けれる人っていうのは少ないのが現実。
長い年月を同じ社会で過ごすと、誰にも気の緩み、怠け癖、或いは、単調なリズムに無意識に身を任すって事にもなりかねない。
入社段階ではやる気に燃えていても、数年経過して生活環境が変われば、漫然と残業代目当てで居残るなんて本音で過ごしている人も少なくない。
基本は、企業っていうのは階級による組織運営、そして営利活動を目的とした団体であり、どんな綺麗事の理念を並べても最終的には自身の利益が判断を決する訳であり、例えば、純粋な人間にとっては、理念とは乖離した組織の都合で妥協を強いられる場合も少なくない。その弊害が社会問題となっているクレーム隠し、食品の偽装表示、試験データ改竄という事だし、相手が官庁での商売の場合は、収賄であったり、談合であったり、そんな利益誘導を優先した犯罪が半ば常識化しているのである。
こういった弊害的な要素に従業員個人が何を感じるか?は、企業の真の実力と従業員の能力の優劣の関係によって決まるのではないだろうか?
多くの新入社員を迎えたが、彼らが何年か先に満足を感じるかどうか?それは、入社を決断した本人の責任だが、その感想が本人にとって満足いく感覚であって貰いたいモノである。この満足度というのは、理想と現実の近接度に比例するものであり、それが乖離する程に、満足度が低下するのかもしれない。
仮に不満や鬱憤を感じていたとしても、各人の判断の結果、その人の現在があるのも事実であり、その状況に不満をもって飛び出すのも一つの判断だし、その状況を前提として、己の意識を保つための思考の転換も必要である。様々な職場で不平、不満の声を聞いたりもするが、その意識や考え方を切り換えて己の精神を保つ何かを見つけるのも一つの判断だ。
このサイトは勤務先の従業員、或いは、勤務先に入社を検討している人も見ているが、何れにせよ、一つの参考として貰いたいモノである。
超、個人的な感想であるが、自身、入社17年が経過して、様々な事に首を突っ込んできた。職種的にはシステム開発、研究開発、改善指導・・・・といった範囲だが、その範囲で言うとすれば、取り組むべき課題は問題を発見して、その解答というのは、極端は話、見た瞬間、長くても数時間以内に解決イメージと解決手法が見つかってきた。勿論、具現化するための期間や効果が数字として現れるには相当の期間が必要だが、極端な話をすれば、イメージが浮かんだ段階で頭の回転は終わりである。そう考えると、例えば、結果が出るのに1年を要する仕事があったとしても、自分が考えているのは数時間以内であり、それ以外は、頭を働かせていない状態。極論すれば、自分の頭が激しく馬鹿化している感じ。(その頭を使わずとも生活出来る事によるボケ進行と脳の退化が怖いから、多趣味を深く取り組んでマイライフを満喫しているのが現実。これはこれで楽しいのだが、、、少なくとも、過去10年の間に、趣味である二輪車の購入台数は20台以上であり、頭の回転の大部分は私的なモノに費やしている。)
最近は、経営陣から新しい市場に打って出る仕組みについての感想を求められる事もあるが、基本は、『宜しいのでは無いでしょうか?』という答えになる。その技術的バックボーンが見えず、それが他社の模倣であったとしても、それに一生懸命取り組んで、スタッフを割いて行っているのであれば、それを否定するのは心が痛むのである。
でも、本音を言えば、『そういう方法では、最終的なイメージが持てないし、スマートでない』、『コア技術を有しない新製品は、自社開発とは言えない』というのが考えであり、そのコア技術を自前で生み出す事を放棄している時点(リスクを恐れている時点)で、その見返りは無いというのが考えであるし、そのような模倣を以て開発と呼ぶならば、そういう考えに違和感を持たないのだろうと見るに留まるのである。
多くの企業では体裁と資質は一致していない。景気が良い(優秀な売り上げ金額、利益)ように見えても、企業毎に資質というものが存在しており、その体裁が見栄えがするだけで、実態が変わっていないにも拘わらず、その体裁を実力と錯覚する人も少なくない。その辺を見抜いて、本質的な資質と自身の資質がマッチした関係である事が、年数が経過した後に一番良い結果を生む様に思うところ。
務める側のホンネとしては、手に負えない程に優秀なスタッフの中で揉まれて過ごしていくのも正直キツイし、逆に、剰りにも考えることなく物事が見えてしまうのも退屈なモノ。身の程に応じた選択というのが大事ところだが、仮に入社を控える人からみれば、自分と似た経歴の人が、企業の中でどのような位置に居るか?を見れば、刺激があるか?ないか?っていうのは少なくとも判断できるもの。
色んな考えがあるけれど、就職活動を行う人には、後悔の無い就職が出来れば!と願って止まないものである。
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