エコのために我慢するのは生活から?趣味から?
地球温暖化、排出炭酸ガス削減・・・・と叫ばれている中、世界の状況を見ると、BRICsの急激な経済発展を象徴とした世界各地での旺盛な開発や、原油需要の将来に渡る増大を暗示するようなタンカー建造意欲等々が、かけ声と実状の矛盾を表しているように見える。
エコというのを具体的にいうと、結局はエネルギーを消費しないということである一方で、開発というのはエネルギー消費を目的とするということで全く相反する関係である。
エネルギー消費っていうのは、結局、利便性や快適性を得るために、不快な環境や煩わしい作業を除去するという行為で費やされている訳であり、エネルギーを消費する程に、人に掛かる負担が減るということ。その負担が無くなるのではなく、結局、利用者が負担せずに地球環境に負荷を負担させているということで、負担の先送りという状況である。
そして、その先送った負担に、送り先である地球が耐えきれなくなって負担者である人間に負担が利子付きで戻っているというだけの現象である。まぁ、負担の輪廻みたいなものである。
しかし、エネルギー消費っていうのは、このような実用的な意味以外にも、全くの遊びのような趣味的活動にも使われている。
世間では、単車趣味は環境に良くないなんて声も聞く。確かに、燃料無駄遣い、騒音、大気汚染、、、、、これらが生活の利便性とは全く関係ない所で、排出されている実態を否定する論調は結構多い。
そう考えると、アンチエコ活動というのは、生活必需活動(ワーク)の部分と趣味的活動の部分に分けられおり、どちらかというと後者が目の敵になりやすいようである。しかし、アンチエコの負担が大きいのは、どう考えても生活必需活動の方である。趣味的活動による環境負荷なんて極僅かの筈である。
そういう前提で、エコに貢献するのは何から行うか?って考えた時に、日本人の多くは遊びを節約するってなるようだけど、自分の場合は、節約するのは生活から、、、遊びは最後の最後迄大事にとっておくのである。
これは、高齢者で単車を見ては環境に悪いと良いながら、家では3000ccオーバーの自動車を一人で乗っているのを違和感なく過ごす人に対する違和感だったり、僅か数百メートルしか離れていない団地入口のスーパーに一人買い物に出掛ける人に対する違和感だったりするのだが、実質的に楽な生活を守るか?趣味を守るか?という時に、生活を選ぶっていうのは、如何にも心にゆとりが無いように思うのは変だろうか?
人間、何のために生きるか?っていうと、一番は好奇心探求活動のためって思うのだが、好奇心追求の一番手である各人にとっての遊びを我慢するというのは、自分から見ると、それは生きている理由が無くなるように見えるのである。遊びを我慢し、自己犠牲に自己満足し、耐えて耐えて生きるのもアリかもしれないが、それは生きる事が苦痛にしか通じないように見えるのである。
本気でエコを望むなら、生活を楽(横着、過度に便利)にする行為を一切禁止するとか、極端な話、自動車なんぞスポーツカー以外禁止とかにすれば、一寸した利用のための実用車がなくなり、一寸した移動に車を使わない習慣を生む方が遙かに効果的である。環境に厳しいという理由で、ターボモデルが消滅したり、2ストモデルが消滅したりしたけど、台数的に、その効果なんぞ微々たるもの。そういうモデルを買う奴は、それが楽しめる僅かな瞬間に使うだけであり、効果の程なんぞ知れている。それを規制するというのも不思議なものである。まぁ、規制するポーズを示し、大衆の反感を買わない叩きやすい連中から叩くという感じ。まるで、煙草の税金アップで値上げを連続して行う姿勢そっくりだ。
いっそ、フィットとかカローラがなくなるとか、馬鹿重いSUVの使用禁止令の方が遙かに効果的である。それがダメなら土日以外は白ナンバー車両は使用禁止にするとか、、、、。或いは、家庭からエアコンを撤去させるのも効果的である。夏は暑く、冬は寒いのが当然であり、それに慣れればエアコンによる消費電力はゼロになる訳。
そういうレベルの取り組みをやれば、エネルギー消費は格段に抑制できるだろう。大体、人一人暑いからといって部屋全体を冷房するのもナンセンス、オバサン一人が買い物に行くのは本来は60kg程度のババァの体重を動かすだけなのに、軽自動車でも使えば800kg以上の物体を移動させるのは如何にも無駄である。大型SUVなんかでは、人一人なのに2000kg級の車体を移動させる、、、、超無駄である。
食の話でもそうだ。食糧自給率が低い理由は、何時でも何処でも何でも手に入るからであり、その諸悪の根元であるコンビニエンスストアが世の中から消えてしまえば良いのである。大体、弁当のように消費期限がタイトなモノを陳列する事自体が無駄である。弁当販売禁止とか、全ての店は午後7時で閉店させるとかすれば、相当に残飯や消費期限切れの食材は削減できる。それだけで食料自給率は相当に改善されるだろう。
ふと、そんな事を考えるのである。
自分の二輪車ライフを見ると、ツーリングでは燃費なんか気にせずガンガンに走りまくるけど、実際にどれだけ乗っているか?っていうと年に数回。
一方で、勤務先で事業所間の移動は100%自転車や徒歩。市内の出張打ち合わせも自転車しか使わない。自宅中心での一人で出掛ける買い物も全て自転車。
自分では、こういう生活こそ文化的でエコな生活だと思っているのである。
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