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2008年5月29日 (木)

薬剤殺菌法

 最近は、摺動関連、殺菌関連でお客さんがお越し下さる。
 で、今日は殺菌関連の話。

 自分自身、微生物の殺菌や除去で最も良いなって思うのは、物理的な除去方法であり、濾過、凝集って方法。特に、凝集って方法が一番環境負荷が少なく理想的と思うのである。

 他の方法で何か?っていうと、電磁波系統か?って思うけど、これは結構難しい感じ。

 で、最終が化学薬剤による殺菌だと思う。薬剤殺菌の場合は、何と言っても廃液処理が面倒臭い事だが、それに加えて、殺菌効果を何で得るか?によっても効果と難しさの兼ね合いが問題になりそう。
 殺菌効果は2種類あって、一方が塩素系、一方が酸化力を行使するモノに分かれる。塩素系は安価だが後処理方法に一考の余地がある。一般的には次亜塩素酸の場合は中和剤で処理してからの排水となる。で、酸化力を行使するとなると、協力な酸化力を有する物質の溶液ということになるけど、例えばオゾンであったり、例えば慣用名オキシドール(過酸化水素水)であったりする。そんな酸化力を有する物質は、要は対象を酸化させて殺すわけであり、分解すると100%酸素が発生するモノ。酸素というと気体であり、助燃物質である酸素が出るというのがリスキーな印象を持っている点だ。
 この内、オゾンに付いては取り扱いを慎重にしなければならないし、気体を液中に溶かすことも難しければ、オゾンの発生装置自体も大規模な装置実績が無いし、装置の起動等にも手間と時間が掛かるという点で実現度が低い。
 一方で過酸化水素水というと、濃度次第だが他の薬剤に較べると環境負荷が小さく近年注目されている物質である。過酸化水素水の問題は製造コストが割高な事。MSDSによると

http://www.tama-chem.co.jp/products/pdf/TAMAPURE-AA_H2O2.pdf

な製品安全シートも見られる。この35%水溶液の説明で興味深いのは、『金属、金属塩との接触により分解し、支燃性ガスである酸素を発生し火災の危険性を増大させる。触媒作用のある金属及び金ぞけん(鉄、銅、クロム、鉛等)と接触すると、大量の熱を放出しながら激しく分解する。・・・・・』というのが気がかりな所。因みに、35%とか30%を越える溶液が使われないのは著しく危険なためだ。因みに消毒用のオキシドールは3%の過酸化水素水水溶液である。

 現状においては塩素系薬剤程排水にシビアな条件は設けられていないが、一方で、水産関係者の間では、珊瑚の生育への影響、閉鎖湾内における魚類への影響も研究が始まりつつある状態だが、工業界(特にパルプ関連)では脱塩素ということで過酸化水素水への注目は高まりつつあるのも事実である。

 なお、本サイトに検索して来られてきた人にとって有益な情報として記事とするならば、その欠点を上げるとすれば下記の通り。対象は過酸化水素水、過酢酸で纏めると、

1.鉛、真鍮、銅、亜鉛では使用不可
2.目に入れると失明するリスク
3.高価
4.滅菌剤として保存期間が短い
5.殺菌能力を期待する温度環境が50[℃]と比較的高温
6.コスト高

 ってところ。最大のネックは1.と4.か?次いで、5.と6.がネックとなるかもしれない。先行して使用実績のある医療界の状況を見ると、少なくともpH調整をしなければ工業機械で使用するのは難しいかも知れない。強力な酸化性を売りにしたケミカルは材料の腐食の問題が大きくのしかかるのである。

 個人的には、一番関心があるのは電解次亜水である。なによりも金属への攻撃性が軽微な点が魅力だし、後処理の問題も過酸化水素水+過酢酸同様に手間が無い。
 まぁ、化学殺菌剤なら次亜水がベストか?と思うけど、個人的には凝集のような手法の方が好み。最終的に何が生き残るか?は知らないけど、やはり投入した人の知恵の集積度の差が明暗を分けるだろう。

 追記

 新たに記事を追加しました。

http://replica2st.cocolog-nifty.com/diet/2008/06/cod_2e68.html

です。興味がある人はどうぞ。

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