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2008年5月22日 (木)

省エネ、省資源には有効性が必要

 世界の経済発展に伴い、日本が資源を調達するのが困難となってきている。更には、資源調達も困難だが、地球温暖化防止の取り組みも必要で、今の時代は、省エネ、省資源っていうのが大きな関心事である。

 そんな動きの中で、最近よく目にするのが、星野監督のレジ袋廃止キャンペーンでマイバッグを薦めるCMだ。まぁ、確かに、言わんとする事は理解できるけど、素直に賛同できるか?っていうと、実は微妙である。

 というのも、スーパーのレジ袋は何に使われているか?っていうと、考えると、可燃ゴミで使える袋は可燃ゴミの残飯等の纏め袋に使われたり、或いは、不燃ゴミとなる袋は不燃ゴミを仕分けて出す袋に使われている。詰まりは、このレジ袋の多くは、家庭に持ち帰られた後に、家庭ゴミの分別袋に再利用されているのである。
 勿論、基本となる袋の可燃ゴミの大きな袋は紙製の大きな袋を各家庭が購入して使っているのだが、その基本以外の袋には結構、レジ袋が活躍しているのである。

 つまり、レジ袋が無くなれば、その袋を別の手法で購入して調達しなければ為らないということであり、それは、調達経路が違うだけで絶対的にゴミとして廃棄されるビニール系袋の総量は不変ということだ。

 一番の問題は、石油資源を使わない。袋を使わないということ。レジ袋に再利用性があるために、結局使われているものが無くなれば、代用品を購入する訳であり、それでは無意味ではないか?っていうのが意見である。
 実質的にレジ袋(っていうか、不燃ゴミ廃棄袋)を最小にするには、レジ袋の元となる買い物の回数を減らして、レジ袋の総数を減らすって方が有意に感じるし、レジ袋廃止とするならば、レジ袋の代用袋を必要としないゴミの収集形態迄提案しなければならないように思うのである。

 我が家では、買い物は週1回の纏め買いにして、大きな袋を2、3つ貰っている。その大きな袋に買ったモノを入れて持ち帰り、週に一度の不燃ゴミの廃棄袋として利用している。自分自身、この方法が一番無駄が無いと思うのだが、将来、ゴミの排出ルールが変われば、それに応じた方法を選ぶだろう。

 更に、世界の経済発展、人口増加に伴う食糧不足が危惧されているが、これにしても現代の消費形態が大きな問題を抱えている。
 本来、商品とは需要に併せて供給するものであり、注文あっての生産っていうのが最も無駄の無い収支を得る事が出来る。しかし、24時間フルサービスの利便性を追求すると、見込み発注が生まれ、結果、見込み違いによる廃棄って状況を生むのである。

 そう、これは、コンビニエンスストアーで消費期限がタイトな商品を扱う事が問題であるのでは無いだろうか?利便性の裏で、売れ残って廃棄される食品は莫大な量である。極論すれば、コンビニエンスストアーなんぞは営業禁止するのが効果的だが、現実的でないのであり、少なくとも、売れ残りが発生するとペナルティーを課すような制度を導入するとか、エリア毎に食品販売を許容する店舗数上限を定める等の規制が有効だ。
 個人的には、食品販売取り止めが一番だと思うのだが、、、。

 結局、レジ袋にしても、食料自給率の低下にしても、その裏には利便性を追求しすぎた世の中の副産物によって状況を悪化させているだけの要素が極めて大きい。

 他にも、ガソリン高を問題視する報道が溢れる一方で、産業界をみればアホみたいな大排気量大馬力の豪華な車の提案ばかりであり、いくら環境性能が優れていても、一台当たりの絶対排出量を比較すると、古くても小さな車の方がマシ。仮に、そうでなくても、小さな車を格好良いとする価値観を提案する努力はメーカーに必要だが、そんなモノは無い訳であり、ならば、車を動かすに必要な燃料を免許証一枚で月何リットルという購入制限を掛けるのが一番。そうすることで、絶対的な化石燃料使用総量に規制を掛ける事が出来る。

 好きで燃費の悪いビッグ2ストに乗るならば、日常は辛抱せよというなら辛抱できる。全てを禁止するでなく、制約の中での使途は自由にするのが一番自然だ。TASPOってカードを普及させる事ができるなら、免許証にICを埋め込んで、免許証がガソリン購入カードとなるような仕組みにすれば楽勝だろう。

 仮に本気で、地球温暖化、省資源化、食料自給率向上を掲げるなら、

1.コンビニでの食品販売制限(エリア単位営業店舗制限、食品販売禁止、廃棄罰金制)
2.ビニール系包装の完全禁止(使わなければゴミは無くなる理屈だ)
3.営業時間制限(客の買い物頻度を抑える)
4.免許証単位での燃料使用制限制、更に、世帯単位での電力、ガス、水道制限も。

 この四本立てで規制すれば、社会全体では相当なインパクトになるだろう。

 少なくとも、カーボンオフセットのような取引ビジネスで環境改善なんていうのは、ハッキリ言って営利活動に過ぎないし、実質、排出炭酸ガスを抑制したことには為らない。そんな事をセールスに、商品買ったらエコに貢献なんざ、エコ気取りの自己満足に過ぎないと思うのは言い過ぎだろうか?

 何か買ったら、植林費用を支払う事になり、そこに木が出来れば炭酸ガスを吸収するとい理屈の前に、その木を植える場所っていうのは、本来、木が生えていた場所であり、単純に、特定の場所で、木を植える、伐採する、植える、伐採すると繰り返せば、結局は炭酸ガスの吸収量、排出量は連動して変化するだけで、その一方で植える側は炭酸ガス吸収で積算幾ら貢献した!っていうのは、やはり変だ。
 まぁ、カーボンオフセットビジネスの仕組みや計算法は知らないが、どうも胡散臭い気がするのは自分だけだろうか?

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