動く!考える!寝る!を続けるには?
健康な身体を保つには、第一に摂取と消費のバランスを整えて(物質収支を保ち)、第二は摂取量と消費量を共に増やし代謝の絶対量を増やすという事が重要である。
人体を構成する細胞で、エネルギー消費量の多い細胞は何か?と考えてみた。
で、人の部位別のエネルギー消費量を比較すると、、、、
部位 エネルギー消費率 部位重量比率 組織重量当たり
(%) (%) 消費量(Kcal)
脳 18 2 900
心臓 11
腎臓 7 6 633
肝臓 20
筋肉 20 52 48
皮膚 5
他 19 40 48
って事らしい。そして、これらの中で意志を持って、即ち随意して使用出来るのは筋肉と脳であり、筋肉と脳を使う事でエネルギー消費の絶対量を高める事が出来るのだ。
つまり、エネルギー消費を活発にする事=健康を保つ事と捉えるならば、毎日の生活の中でしっかりと筋肉を動かし、じっくりと物事を考える時間を確保するというライフスタイルこそが健康の秘訣ってことだ。健康を保つには、よく動き、よく考え、よく寝るというサイクルを生活習慣に組み込む事である。よく動き、よく考えを継続するには、日々の疲労を回復させる事が重要であり、よく寝るというのも必須である。
雑談だが、筋肉と脳の違いはエネルギー源であるブドウ糖を燃焼すると筋肉の場合は乳酸を発生するけど、脳は乳酸を発生しない。乳酸とは燃焼仕切れずに生まれた物質であり筋肉は燃え残りがあるけど、脳は完全に燃えるって事。この乳酸の処理に必要なのが睡眠であり、しっかり運動するという事は、しっかり寝る時間も確保しなければ為らないのである。
更に一日のエネルギー消費量ってのは、基礎代謝+運動によるエネルギー消費ということだが、基礎代謝量の計算式として有名なのがハリス・ベネディクト式というもので、一日の基礎代謝量は
(男性)=66.5+体重×13.75+身長×5.003-年齢×6.775 [kcal]
(女性)=655.1+体重×9.563+身長×1.850-年齢×4.676 [kcal]
とも言われている。このような基礎代謝量は誰にでも有るモノだが、代謝の絶対量を増やすには、随意的なエネルギー消費を増やすということ。特に、年齢と共に基礎代謝は減少するために、同じ食生活を続けていれば確実に摂取過剰に陥る訳であり、加齢とともに随意消費するエネルギーを増やさなければならないのである。
こういう前提で年齢と共に変遷する生活環境と人体の変化の宿命を考え併せるならば、20代から30代、40代と歳を重ねる事に、身体の変化に併せたライフスタイルを創世する事が大事ということでもある。年齢を重ね、家庭環境の変化に伴い時間配分が難しくなるけれど、限られた時間の中で、歳を重ねる程に、考える時間を如何に確保するか?運動する時間を如何に確保するか?そして睡眠時間を如何に確保するか?を考えなければならないのである。特に、家庭生活による家事、育児、教育といった義務に費やす時間が増える程に、前述の健康維持の時間の割り当てがシビアになっていくのである。(一言で言うと、生活環境、人体の変化に併せた生活習慣の創世)
来るべき50代、60代において活力を維持し、健康を維持する事が大事であっても、その年齢に為って急にライフスタイルを変えようにも、自分の身体が意志に追い付かないだろうし、社会生活の中では周囲が自分の変化を許さない状況となるのは明白であり、加齢の先においても、自分の意志通りに動く身体を保ち、更には、自分の考えを通す事に対し周囲を容認させるような環境作りというのが30代、40代における重要な過ごし方であると言える。
サラリーマン生活をしていると、即物的な損得勘定のみで生活しているような人が、何年先が最悪どうなる?っていうののが見える。こういう環境は、自分にとっては危機感を感じるサンプルが見れるという環境である。最近は、テレビの健康番組で取り上げられるような重大疾病と闘ったり、亡くなったりの人が間近に多いのには驚きであるが、周りの若年世代を見ると殆どが、そのような不幸な事例を他人事と捉え、即物的な判断だけで生きているように見えるし、それはとても不思議な光景に見えるのである。健康を失い果てるサンプルを目の当たりにしているにも限らず、何の疑念も持たずに、その不幸を招くような道筋に乗って猛進しているように見えるっていうのは言い過ぎだろうか?
若くして趣味を失い、重大疾病と闘う人もいる。成人病検診開始前に明らかに終わっている人も多いし、なんとも不思議な光景ではある。
昨今は、国策として生活習慣病予防を掲げた健康の啓蒙活動を盛んにしているが、健康というものを維持するには、加齢に伴う生活習慣の変化、人体機能の変化を加味すると、前述のように時間と努力が必要だが、それを行うには、限られた時間の配分が必要であり、その配分後にも生活が維持できるような社会基盤が必要だ。社会基盤というか社会の価値観が即物的利益を追うような考えが普通のような社会では、全ては掛け声だけで終わってしまうのである。政府として必要なのは、生活習慣病を気にする世代の生活リズムを改めさせる制度の充実であり、例えば、世代別就業時間に制限を設けるとか、時間最低単価を設けるとか、企業において就業者世代別雇用義務を設ける等の施策が必要では無いだろうか?
話が逸れたけど、結局、みんな、加齢に伴う身体機能の変化や生活環境の変化の中で、代謝を高め健康を保つ秘訣である「動く、考える、寝る」を世代に応じて維持するような事を考えて過ごした方が良いよ!って事が言いたいだけであるし、それが通用するような世の中を望んでいるだけである。
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