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2008年6月20日 (金)

適切な運動って?

 ダイエットというと、身体に付いた余分な脂肪を燃焼消費して無くす事である。

 ダイエット=脂肪燃焼

 であり、ダイエット効果が大きいってことは、燃焼した脂肪の量が大きいという事。で、脂肪除去っていうのは、筋肉運動における燃料である脂肪の消費ということで、脂肪の量はエネルギー量そのものである。エネルギーとは仕事を行う潜在能力のことであり、脂肪の量=エネルギー消費量に比例するものである。

 エネルギー消費量=仕事であり、仕事を運動という言葉に置き換えると、即ち運動量である。運動量とは単位時間の運動×時間であり、ダイエット的な言葉でいうと、運動強度×運動時間と考えても差し支えない訳である。

 そう、ダイエットとは、

 ダイエット=運動によって消費した脂肪量=運動量=運動負荷×運動時間

 ということになる。ここで、運動負荷は大きければ大きい程良いか?というと、そうではなく、個人によって脂肪燃焼に最適となる運動負荷がありますよ!っていうのを表す指標が運動強度になる訳だ。

 そして、運動強度によって運動モード=エネルギー調達モードが変化するというのが

心拍レベル(HRR)

期待できる効果

使われる過程

50~75%

持久性 酸素摂取量 毛細血管

有酸素

75~85%

拍出量増加 筋肉量増加

無酸素、有酸素

85~95%

筋力増加 耐乳酸性

乳酸性無酸素

95~100%

最大酸素負債量

非乳酸性無酸素

 って表で表されるもの。無酸素運動とは血中ブドウ糖を消費する運動で、有酸素運動とは脂肪を消費する運動で、HRRで50~75%の運動が脂肪燃焼に効果的な運動モードということ。

 過酷な運動って言葉があるけれど、運動量=運動強度×運動時間ということなんで、強度、時間(総量)のそれぞれに限界があるのが道理であり、

・体内組織を守るという観点では、運動強度で高い状態を続けすぎない。
・脂肪燃焼という観点なら運動強度レベルはⅠの状態が望ましい。
・疲労回復して毎日継続して行う点では、慢性疲労にならない程度の総量に抑える。

 という事になるのだろう。強度的な適正な運動強度っていうのは、各自が心拍数を見る事で見付ける事が出来る。
 総量的には、一般に運動量を賄う摂取カロリーとしての適切な値っていうのは、基礎代謝を基準に身体活動強度を乗じて求めた値となる。

一日のエネルギー必要量=一日の基礎代謝量×身体活動強度

ハリス・ベネディクト式によると、一日の基礎代謝量は
(男性)=66.5+体重×13.75+身長×5.003-年齢×6.775 [kcal]
(女性)=655.1+体重×9.563+身長×1.850-年齢×4.676 [kcal]

身体活動強度は
Ⅰ低い=1.3(歩行1時間+移動の少ない生活)
Ⅱやや低い=1.5(歩行2時間+移動の少ない生活)
Ⅲ適度=1.7(強めの運動1時間)
Ⅳ多い=1.9(激しい運動1時間)
ってところ。サラリーマン事務系はⅠ~Ⅱ、外回り営業、現業部門、1時間サイクリング生活でⅢ、1時間以上筋トレ、土木作業でⅣ

で求まるのだが、適量な運動っていうのは、Ⅲの状態とⅠの状態の差って言う事か?とも捉える事が出来そう。(デスクワークの多い人が動くべき量を求めるという意味で)
つまり、(1.7-1.3)×基礎代謝量=適正運動量とも考える事が出来そうだ。
限界としては、(1.9-1.3)×基礎代謝量=限界運動量といっても良さそう。

 運動強度では心拍数を測り把握して、運動総量としては上記の基礎代謝量の0.4(=1.7-1.3)倍程度の運動量を目安に運動して翌日に疲労が残るか否かを各自が体感する事で明らかになりそうだ。

 例えば自分の場合で計算すると、
 66.5+65.5×13.75+172×5.003-43×6.775=1536kcal(基礎代謝)
 1536×(1.7-1.3)=614kcal/day以上
 1536×(1.9-1.3)=921kcal/day以下

 ってなると、614kcalに相当する日々の運動が適切を探るベースって事なんだろう。これを越える運動量は過激な運動とされて疲労が翌日にも蓄積する可能性があるかもしれない。

 今回の記事では、適当な運動量っていうのを身体活動強度から推定したけど、そこに根拠は無く、あくまでも推定である。適当な運動量っていうのは、睡眠という身体の回復プロセスで疲労物質が除去される程度しか疲労物質を作らない運動量という意味と考えるのが自然であり、睡眠というプロセスで疲労回復能力がどれだけあるか?というのを考える事を次の記事ネタにしてみようと思う。
 しかし、サッと調べた範囲では定性的な文言が並んだ安眠グッズや安眠法推奨のサイトしか見つからないのが不思議なモノ。睡眠を行うと、疲労物質がどういう割合で拡散し処理されるか?って情報には届きそうにない。未だ見つける事が出来ないけれど、多分、睡眠単位毎に疲労を処理する量が決まっているんだろうなぁ、、、、。言えるのは、目覚めの段階で、よく寝た!気持ちイイ!って感覚を受ける状態がベストな睡眠を行えたってシグナルなんだろう。起きれない!ってのは疲労が残っている状態だろうと言うのは間違い無いところだ。

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