新しい技術って?
不景気の気配を感じると、政府も、報道も、企業も、、、、色んなところで新しい技術を云々って話を聞くけど、新しい技術で景気を牽引するって一体何?ってところ。
最近耳に残るっていうと、報道ステーションの古館キャスターの口癖である環境先進国日本の環境技術・・・・って話を聞くけど、そういう安直な話では無いような気がするのが正直な所。
前の記事でも書いたけど、新しい技術っていうのは、新しい価値観を持った新しい市場において必要な産業分野が最初にありきであり、大事なのは価値観の創世ではないか?と言う事。価値観の創世が主導できれば、その価値観の中の物差しを作る事ができ、そこで産業に結びつく活動が生まれ、その要素が技術というだけであり、新しい技術という名の実態は、旧来の要素技術を組み合わせて新しい価値観に適応を計った一形態に過ぎないと言う事。
つまりは、重要なのは、価値感創世に主導権を発揮できるか?という一点であり、今の環境ブームっていうのは、衰退過程にあったECが産業、世界の極としての機能を回復すべく目を付けて世に提案した価値観が環境問題であり、その価値観に乗りたくないのが米国という構図ではないか?と感じるのは間違いだろうか?その価値観を創世したのがECから統合して生まれたEUであり、EU圏の提案が今の環境市場であり、それ故に、市場をリードし、市場に合致した産業を生んでいるというのが今の状態に見えるのである。
そのような複線は1990年代初頭の東欧諸国の資本主義化と統一という中で、当時的には後進東欧諸国との統合というネガだけが取り上げられたけど、その状況を有利に転換する政策っていうのが環境市場の創出とリードという策では無かったのか?と思ってしまうのである。それに気付かずに後手に廻ったのが日本であり、今の状況を生んでいるようにも見える。
文章的に思い付きで書いているので支離滅裂な所があるかもしれないが、この環境という価値観は21世紀のスタンダードとして根付いており、その価値観で有利に振る舞うには、今の日本は相当に厳しい立場にあるように見える。産業構造から価値観に到るまで高度経済成長期のそれを引きずっているのが現実ではないだろうか?
そんな今であるが、先に記事にしたマグネシウムエネルギーリサイクルっていうのは、実は相当に革命的にも見える。ここで酸化マグネシウムをマグネシウムに戻す際に必要なレーザーが鍵だが、その材料が肝である。
今現在、原油価格の高騰、金属地金の高騰が見られるが、有限資源の獲得競争っていうのがバックボーンにあるけど、このような外的要因に支配されるような価値観からの脱却が必要であり、それには無尽蔵な資源を利用する技術こそが新しい価値観創出に繋がるように思う今日この頃である。
その一例がマグネシウムエネルギーリサイクルであったり、今流行の炭素繊維複合材技術だったりする。安価な資源に高い価値を与えるという産業に特化する事が今求められているように思うところだ。
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