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2008年6月25日 (水)

何でも金絡み

 月曜日の夜、たけしのTVタックルとか、NHKスペシャルを見ながら思った事。
 TVタックルでは印象的だった話が、世界の食糧不足、日本の農政の実情といった話から身近なコンビニ弁当の話の中で、一番身近なコンビニ弁当の話。
 以前、コンビニ廃止、食料品類の販売禁止が効果的って話を記事にした事があるけど、その思い付きが効果的って思えるデータが紹介されていた。なんでも、世界の食糧不足を訴える国々への世界の食糧援助が年間800万tonに対して、日本のコンビニで賞味期限切れで廃棄される食料が年間2200万tonということ。そんな日本の食料自給率は39%って話。分母が共通でないから一概には言えないのだろうけど、仮に、廃棄食料が存在しなければ自給率がどれ程改善されるのか?が知りたいところ。実際に数値で概算するならば、

http://seminar.econ.keio.ac.jp/onuma/sotsurondata2005/yasuda.pdf

のサイト資料がオススメだけど、輸入食材が5800万tonで、これが自給率39%以外で輸入率は61%だから概ね60%で6000万tonが輸入されている訳で、2200万tonと言えば20%に相当する訳だ。つまりは、輸入食材の20/60で33%を廃棄しているとも言える訳。

 これって、異常な姿ではないか?それを認める価値観は、消費者に対して食材商品を陳列した時の消費者の購入心を煽る上で陳列棚に商品が溢れているという状態が必要で、そうすることで、必要量に対して売り上げが伸びて、結果的に利益が出るという経済性優先の原則があるからだ。
 昨今の企業のエコへの取り組みにしても、消費者が選ぶという事で売れることが第一であり、結果、不要なモノも陳列するという経済性優先の原則が底辺に有る訳で、そんな現実で、企業がエコ、エコといっても殆ど、エゴ、エゴとしか聞こえないのは言い過ぎだろうか?
 結局は、根底に経済優先の原則があり、儲け至上主義があるからだ。

 NHKスペシャルでは、ITバブルの崩壊による不景気をサブプライムローンという商品を投機商品に組み込んで低リスク商品として世界にばらまいた挙げ句に、前提として不動産価値が上昇するという仮説が崩壊した途端に、低リスク商品のメッキが剥がれ投資マネーが逆流し問題となったという話をして、その余った金が食料品、原油に向かって今の物価高を招いているという話をしていたが、これも、結局利益優先の考え方によってもたらされたモノ。余った金が投資に集中するという根元は、自然な意味での景気後退を強引な政策で浮揚させるために国が取った政策にあり、市場に金を投入しすぎた結果の話であり、各国で行われた低金利政策による資金投入(による過剰な資金)が諸悪の根元にあるように見える訳。それもこれも、景気を良くするという儲け優先の原則が見え隠れするところ。

 どんな自然現象であっても、適当な周期的な波で平衡を保つのは、摂理的な現象であり、これを制御でいるつもりで打つ政策が抱える実態との誤差の蓄積が対処不能な状況を生むだけの話であり、今の不景気、投機の問題も元はといえば、政策的な無知が引き起こした結果のように見えるわけだ。
 その根底は、無理にでも儲けたい、景気を良く保ちたいという金志向故であり、そういう価値観が有る限りは、現代の問題は解決できないようにも思うところだ。

 金稼ぎをするという価値観でなく、必要なモノをオーダーして、オーダーされたモノのみを生産し消費するという昔ながらのライフスタイルを確立することが、現代の抱える問題の多くを解消するのでは無いだろうか?
 極端な話、金貸しというシステム(ローン制度を含め)も不要だし、コンビニエンスという存在も不要だ、外食産業も、ファーストフードも不要ではないか?と思うのである。儲けたい!儲けるためには便利さを売りにする!という果てが大量浪費に繋がっているのである。儲かるかどうか?以前に、無駄が無いか?を追求すべきだと思うところだ。

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