頑張れ生産者
先の記事で漁師さんの大変さを書きながら思った事。
値段の決定権が漁師さんに無いのは、やはりナンセンスだ。因みに、一部には、魚の価格を上げたら日本人の魚離れに拍車が掛かるって話を漁連のエライ人がしてたけど、これもどうだか、、、、。
我慢較べって事を言ったら身も蓋もないけど、出漁制限して自分で食いたいだけ獲って、買いたいという要望に対して受注的に漁獲するような行動に出ても良いのでは無いだろうか?
こんな事を言うのは、価格の決定権は何処にある?ってところで最近似たような感覚に陥った事があるからだ。似たような感覚とは、自分の製作した唯一無二の新素材に対して、これを商品として使いたい業者さんが買い付けに来る訳だが、その営業マンの口調としては、安くならないなら、他から買っても良い!って文言で来る訳だが、価格勝負するつもりはサラサラ無い訳であり、損してまで売る気は無いのである。買って頂くって日本人的なお客様は神様です的考え方よりも、自信を持ったモノを生んで、使って貰うならば価格は幾ら!って殿様商売で良いのでは?と思ったのが、つい先日感じた感覚だ。
因みに、どんな行為であっても生産活動、開発活動というのは、価値を生む行動であり、生み出した価値は、絶対的に永遠に無料で使えるモノで無ければ、価値が無くなるものでも無いのである。その価値から利益を享受すべきは、漁師さんのような生産者、或いは、青色LEDならば、その発明者のような方である。
このような価値を生んだ人っていうのは、生んだ価値の価格は本人が付けるべきであり、他人や市場の関与を受ける必要は無いのではないだろうか?その価値を広めたいという意識が価値を生んだ人間にあるのならば、その人間主導で(市場主導ではなく)価格付けをすれば良いのである。
生み出した価値や成果っていうのは、生み出した人が潤わなければ、将来に渡り新たに価値を生み出したいという人が少なくなるようにも思うところである。
個人的には、青色LEDの発明者の方、或いは、電気ひげそり機の刃の形状の発明家、磁気記録媒体の発明者、漁師、農家の方っていうのは、そのモノを生み出す行為が生み出す価値に自信を持って、社会に挑んで欲しいと思うところである。少なくとも、どんな生産者の方であっても自身の得た収穫に自信をもっていれば、或る程度は勝負に出ても良いのでは無いだろうか?
個人的には、魚介類の価格が高騰しても食べたければ買うし、そういう魚介類を獲っても漁師さんの生計が成り立たないという理由で、市場から消えてしまうくらいなら、高くても残って欲しいところである。それは、魚介類に限らず、米でも何でも同じであり、価値があれば、それに応じて価格が上昇するっていうのは至って普通の姿である。
仮に、収穫に保存が利くのなら、収穫の後に在庫が尽きるまで遊んで過ごされても全くOKと思うのである。価値あるモノを、取れる時期にしっかり獲って、無くなったら漁に出る。これが自然の摂理であり、これは、農業、漁業に限らず、研究、製造についても言える事である。言葉としては、成果の上にアグラをかくという悪い意味合いにも取れるけど、全然悪いものではなく、アグラがかける成果っていうのは、言ってみれば在庫みたいなモノである。
生鮮品を扱う世界では、そのような在庫という感覚が少ないようだけど、今の問題を解決するには、テレビでも放送されていたけど、賞味期限という概念を消し去る保管技術であるCAS冷凍技術等も駆使すれば、農業、水産業の姿も一変するかもしれない。安価に収穫可能な時期に作業分担を特化させる等の漁を行い、保存可能なモノは保存し、飼育可能なものは飼育し、オーダーに併せて出荷するという仕組みになれば、当然、生産コストも低下するだろうし、市場にニーズに併せた商品供給体制等の確立や、業界として結束すれば価格の主導権だった奪えるのでは?と思ったりするのである。
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コメント
こんばんは!コメント有り難う御座います。今の流通形態というか市場では、弱者に負担が集中するという構図であり早く修正しないといけないですね、、、。
今の流通ってのは、消費者に対して十分な陳列を行って消費を誘うという形態であり、消費者に買って頂くという発想があると思います。
結果、余ったモノは廃棄するという無駄を生み、過剰な供給が単価を下げるという構図が少なからずあると思う訳です。
でも、買い物にいって衝動で買うというスタイルでなく、消費者が発注したモノを契約金額で製造或いは出漁するというスタイルならば採りすぎも、過剰生産も無しで廃棄無駄も無いのでは?と思う事もあります。
食糧自給率の問題も含め、今の消費と供給の関係を見直し、必要な量を必要なだけというスタイルが無駄を省き、モノの価値というか額面も適正に出来るのでは?と考えたりもします。
投稿: 壱源 | 2008年7月17日 (木) 23時06分
こんばんは、いつも拝見させてもらってます。
私もなんとか燃料費を価格に転嫁できないものかな?
と思ってます。
漁師の皆さんも原油高で大変だとおもいます。
ただ、農家でも化石燃料がなければ農業機械が使えませんし、どの産業でも同じ問題を抱えていると思います。
ようやく一斉休漁をうけてこの問題が世間に知られるようになりましたし、解決策を講じる事が出来ると思うのですが。
政府はどういった策を講じるでしょうかね?
投稿: もち | 2008年7月17日 (木) 21時09分