嘘
洞爺湖サミットが終わってのニュースは?っていうと、学校給食に納める鶏肉でブラジル産を国産と偽って納入した業者が逮捕されたって話と、大分県教育委員会の教員採用、昇進における不正操作と贈収賄の話。
一般的には、この業者は!この組織は!って、固有組織のモラルを責める論調だけど、振り返ってみれば、証券会社での不正情報利用、ありとあらゆる食品(野菜、ウナギ、牛肉、卵・・・・・)での偽装表示、加工食品での賞味期限偽装、飲食店での残飯再利用(昔からパセリは再利用!?って話は聞いていたけど、、、)、自動車会社のクレーム隠し、、、、、他にも様々な製造業、建設業における耐震強度偽装のような設計情報の偽装、機械性能の改竄、化学関連製品の内容成分の改竄、マスコミにおけるやらせ、政治家、役人の贈収賄、不正・・・・ってことで、固有組織のモラルという前に、社会構造自体が嘘にまみれて、その嘘が固有組織において露呈しているというのが実状。
このような嘘が露わになるのは、殆どの場合が内部告発ということで、内部告発以外に調べようがないのが実状でもある。内部告発とは組織内部の者が告発する訳で、組織に属していたら人間の持つ妥協や打算、現実問題での職業問題等々で、実際に告発できるか?というと、現実的には非常に難しい訳であり、そうでありながら、このような不正や嘘がニュースを賑わすというと、これは氷山の一角にしか過ぎないというのが実状だ。
機械製造業等においても品質データが第三者機関における証明が附属するものと、製造者の証明が附属するものでは、その信頼度は全く異なるもの。第三者機関による監査が無い品質証明自体は、殆どの場合で、改竄、偽装があるといっても差し支えないと思う。
実際、色んな場所で、色んな相談を受けるけど、如何に隠蔽するか、如何に監査をくぐり抜けるか?という腹黒い?相談を受ける事もあるけど、そういう状況がまかり通っているのが現代社会の姿と思う。
組織における不都合を如何に上手くばれないように隠蔽するか?こういう元来の目的とは異なった目的のために動く人や組織、管理職というのは実際に存在するのだが、それもこれも、社会自体が豊かになってしまった結果というのもあるし、そのような不祥事を引き起こす会社っていうのは、殆どの場合、社会的に一定以上の認知度を示す、或いは、その分野で大きなシェアを取っている会社の場合が多く、結局は、自由競争という緊張感が失われて、利権を守るという企業哲学から生まれた弊害のように思うところ。
話は逸れるけど、現代のようにデジタル機器が普及し始めて、それに適応した人とそうでない人が混在する社会においては、その先進機器を盲目的に崇拝する傾向が強く、どんな嘘でも、そういう機器で印字したり表示したりするだけで、その情報が真実として受け入れられるという傾向が強い。それを逆手に取った改竄や偽装っていうのは、現実問題、色んなところから聞こえるものである。
環境問題、原油価格高騰問題、食糧問題・・・・と様々な問題を抱えている世の中。それを裏返すと、新興国の急激な発展による、先進国の地位低下、利権低下、市場占有率低下という観点からの問題であり、結局は、新たな競争に危惧を覚えている既得権に拘る国家、企業、組織のエゴによるものだ。どちらかというと、新たな競争が生まれる事で、先に挙げたような嘘では勝負出来なくなる世の中が訪れる方が健全であり、今一度、大競争時代に突入して嘘や垢は洗い流した方が良いのでは?と思うところである。
嘘をつかないと成立しない組織は、世のため人のため、消滅した方が良いのである。
| 固定リンク
« 格 | トップページ | 歳を取ると総じて、、、 »
コメント