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2008年7月 4日 (金)

労働災害

 今、全国安全週間である。

 ということで、企業では労災防止の取り組みを盛んに行っている。

 良い事である。

 行っていることは、管理監督者の安全教育であったり、安全コンサルタントの講演だったり、、、、で、内容は、作業内容のマニュアル化、手順化を推進等々が目に付くところ。

 で、結果は?

 教育を行っても、労災発生件数は顕著に減少はしないのが実状である。

 ならば、教育の効果はあるのか?というと、判断出来ないのである。

 思うに、安全のための労災撲滅のために行っている事というと、ルール作りに奔走している事だが、本来、労災っていうのは、予測外の出来事が原因である場合が多く、ルールや手順には必ず隙間があり、その隙間がある限り、手順書で安全を得ることは難しいのでは?というのが素直な感想だ。

 労災が生じる環境は、現場環境だが、同じ現場環境において全ての人が事故や災害を等しく起こすとは限らないのが現実である。

 労災を起こすか否か?っていうのは、結局、事故や災害に対する嗅覚を個人が持っているか?どうかの方が影響が大きいのである。目にモノが入る。火傷する。挟む、巻き込まれる、、、、そういうのは状況判断すれば一発で判るものである。

 交通事故でも貰い事故で運が悪いという話があるけど、貰い事故を貰うかどうか?にしても、そういう危険な状況を察知して、貰う可能性の在る状況から回避しているかどうか?で結果は変わってくるもの。そういう察知状況自体をマニュアル化するのは非常に難しいし、予期せぬ状況から災害は起こるモノである。

 本当に有効な安全教育というのは、本人にモノの見方、考え方、思考の手順を教えることであり、そのジェネラルな考え方によって本人が危険を察知し回避行動を取れるように育てる事である。
 先のゆとり教育の記事ではないけど、当人が状況を判断して行動を起こす事が大事であり、そういう安全教育が今必要なのでは無いだろうか?

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