低血圧の判定は、絶対値?相対値?
そもそも血圧とは、動脈で血液が血管壁を押す圧力の事。で、循環血液量と末梢血管抵抗の積であり、心臓から出る血液量と細い動脈の収縮の程度で左右されるもの。心臓が収縮した(ポンプが吐き出した)時に血管(配管)に掛かる圧力が最高血圧で、動脈硬化が進むと大動脈弾性が失われ収縮期高血圧となる。逆に心臓が拡張した(ポンプが吸い込んだ)時に大動脈が収縮する過程で血液に圧力が加わらない状態で、大動脈の弾性をポンプと見立て、その大動脈弾性ポンプが末梢血管に血液を送っている訳だが、その時の圧力が最低血圧と言われている。拡張期血圧(最低血圧)が高いというのは、大動脈弾性に対して末梢血管の抵抗が大きい状態で、最低血圧が低いのは末梢血管抵抗が小さい(末梢血管が詰まっていない)という状態である。
そんな血圧が低い状態が低血圧というもので、それを分類すると、、、、
1.本能性(一次性)低血圧
本能的、生まれながらにして、最高血圧≦100mmHg、最低血圧≦60mmHgの状態。
2.症候性(二次性)低血圧
怪我による出血、或いは、疾病による栄養不良、癌末期、、、。
3.起立性低血圧
急に立ち上がったり、運動して発生する。最高血圧で-20mmHg以上、最低血圧で-10~-15mmHg程度の血圧降下を伴う。
3-1.突発性起立性低血圧
原因疾患は明らかではない。めまい、立ちくらみ、嘔吐などの脳症状を起こし、症状が強い場合には失神する。体重が減少すると起立性低血圧の程度は強くなり、起立性低血圧の約20%を占める。
3-2.二次性起立性低血圧
原因疾患が明らかなもの。糖尿病が最も多く、内分泌疾患、心臓弁膜症、心筋症などの場合もある。起立性低血圧の約80%を占める。
4.食後低血圧
食後に限って血圧低下が問題となる場合。食後、消化のために胃に血液がたまり、心臓に戻りにくくなるために起こる低血圧で、高齢者の3人に1人に見られる。
で、この夏場もやっぱり時間帯によっては最低血圧が60mmHg未満となる。問題無いといわれても、体調が優れないのは事実。最高血圧は110mmHg程度はあるんで、症例的に低血圧症とは違うんだろうけど、長きに渡る?肥満生活で自分の身体が血圧高めに適応していたのが原因だろうか?仮に、血圧高めで適応していた状態から血圧だけ低くなって、その他が追随していないというのが、立ち眩みとか、夏しんどいとかの状況を作っているのだろうか?
取り敢えず、血圧、心拍の測定を去年の晩秋から続け、ほぼ一年が経過した。その一年の計測結果を見ると、最高血圧は殆ど変化無し。但し、心拍数は夏は高めで、冬は低めとなる。外気温が30℃以上の場合で心拍数が50bpm以上、外気温が5℃以下では40bpm以下、外気温が20℃前後の場合で45bpmってところ。一応、自律神経が機能して血圧を一定に保つように心拍数が制御されている様子が伺える。但し、最低血圧は冬場が70~75mmHgとなっているのに対して、夏場は60mmHgを下回る場合が少なくないのである。その結果、夏場の立ち眩み、めまい、怠さが顕著であり、この原因っていうのは拡張期血圧(最低血圧)が低いのが原因か?と考えたりするのである。実際、調べると、それを裏付ける説明が判りやすく説明されているサイトもある。↓だ。
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~yamamoto/jres_14/jres_14.html
の、『そこで筆者らは、健康な被験者を対象に、ヒトの「圧反射」系について研究を行った(AIP Physics News Update, #509-1も参照)。図2に示すとおり、圧反射系は、2種類の圧感受性神経細胞を受容体として持っている。一つは動脈圧受容器、もう一つは「心肺圧受容器」と呼ばれるもので、それぞれ動脈血圧、(中心)静脈血圧をモニタしている。両者の求心性信号は別経路を介して脳の神経核で初めて統合され、自律神経活動を反射性に変調する。その結果心拍数と末梢血管抵抗が変化し、例えば起立による重力の影響で血圧が急激に低下した場合でも、血圧は自動的に補償され、脳への血流が確保される(図2a)。逆に、この「調節系」がうまく働かないと、いわゆる立ち眩みが生じるというわけだ。』部分。
少なくとも、ダイエット前では冬でもコンディションが悪いという自覚が無かったので、この状態の悪さは、ダイエットによる身体バランスの変化に対して自律神経の適応が間に合っていないのが原因なのか?とも思ったりするのである。
ダイエット後二年半が経過している。最初の半年目の最初の夏では立ち眩みで意識朦朧で病院に行った。次の1年半経過した二回目の夏では意識を失う事は無かったけど立ち上がる度に立ち眩みしていたの。で、二年半経過の今年の夏は立ち眩みは10回に1回程度に減ったけど、原則昼間の午後2時前後の気温が高く、食後の状況では脳が痺れ気味で睡魔と戦うのが一苦労って状態。
血圧値自体は世間の基準では正常だけど、突発性起立性低血圧症の症状が現れているのも事実であり、自分にとっての正常血圧状態からみると相対的に低い状態なのだろうか?それとも、血圧の変化に身体が新しい適応を完成していないからなのであろうか?
更に、自分の納得できる説明を求めて調査を続けるつもり。
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