選択と集中
って事だろうか?
最近、企業の取り扱う商品について、表題のような選択と集中ってニュースをよく耳にする。
三菱電機が携帯電話端末事業に続き、電気洗濯機から撤退するとか、一寸前では、HD-DVDを推進していた東芝が割りとあっさりとHD-DVDに見切りを付けて、得意分野のNAND型フラッシュメモリー事業に経営資源を集中するとか、最近ではソニーがデスクトップパソコン事業から撤退するとか、自動車ではスバルがトヨタに属し、トヨタが成功視得なかった部門のみを存続させ、それ以外はOEM製品等で賄うっていうのもそうだ。
確かに、経営資源を収益性の高い部門に集中させるっていうのは企業運営には良い事かも知れないが、それは或る意味、保険を解約し万が一の場合は、利益の代替えが出来なくなるという事も意味する。今、日本の企業の多くが選択と集中を合い言葉に経営資源の投入とか役割分担を進めているようだが、この策は果たして吉と出るのか?
そんな中、ホンダって企業は興味深い。例えば、四輪でもフルラインナップに近い方向で商品取り揃えをしている。軽四、小型車、普通車、ミニバン、SUV、乗用、スポーツ、高級・・・・と四輪車だけでも展開は幅広いが、ここは発電機、農耕機械、単車から最近では、ロボット、飛行機と異様に幅広い。
スズキもそうだ。本来は二輪メーカーで、四輪でも殆ど軽四専門だったのが、少しずつ上級車にもシフトする傾向。
選択と集中でも方向を誤れば保身、保守の傾向となる場合もあれば、その分野において魅力的な新製品を生み出す事も出来るのだが、魅力的な新製品というのは、分野を越えた思想の展開っていうのも開発のバックボーンには有利に働く。そうすれば、選択と集中とは反対の思想を持つ企業の発想の方がマーケットをリードする事も有り得る訳。
今、日本の企業の多くは選択と集中という聞こえ的には悪くない取り組みをしているようだが、直感的には、小さく纏まる傾向が強いように見えるし、結果、競争力が失われていくような気もする。
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コメント
こんな記事を書いていたら、今度は日立がプラズマパネルの生産撤退だそうだ。
経営資源の集中が産業界のトレンドなんだろうか?
投稿: 壱源 | 2008年9月18日 (木) 12時45分