2ストロークらしさ?
昨日、取引先の方と単車の話しをした。
そこでの話しは、2ストロークみたいって意味だ。この方は、2ストロークらしさをある回転域からの吹け上がりの速さの落差の事を言われていたが、自分としては、その吹け上がり速度の落差を2ストロークらしさとは思わないのである。
理由は、、、、、そもそも本気で走る時には、パワーバンド内で走っているのでパワーバンド以下は使わない。それ故に、その落差は意識の外である。それよりも、パワーバンドにおけるアクセルコントロールに対するトルクの取り出しのし易さ、そしてトルクによる車体制御の応答の速さに限るのでは?と思うのである。確かに、パワーバンド前後での吹け上がりの差はあるけれど、パワーバンド内でのアクセル操作に対する追随性の速さに限るのである。アクセルを開けた時に回転が付いてくる間合いの少なさなのである。
あとは、マスの軽さによる車体の振り回しに車体の質量感を感じない事だろうか?
だから、その方を含む多くの人が言っている、2ストらしい最新のリッタークラスのスーパースポーツって感じは受けないのである。確かに、吹け上がりは速いかもしれないけど、回転の上がり方、パワーバンドにおける微妙なアクセル開閉に伴う回転変動の追随性はやはり違うと思うのである。少なくとも、乗車経験のある07モデル迄に関してはそう思う。
そんな2ストロークと近いと感じる4ストロークは何か?というと、パワーバンド前後の落差でなければ、何と言ってもアクセル開閉に伴う回転追随の素早さで選ぶ訳であり、そういうのは、ミドルクラス以上で回らなくならない程度迄のツインエンジンに限るのである。更に言えば、操作に対する挙動が素直なのが2ストロークの美点であり、アクセルオフにおける挙動に関しても人為的な介入が入らないのがベストであり、変なスリッパーとか人工的な燃料噴射っていうのは、チョット違うように感じるのである。そういう括りで絞っていくと、やはり2スト好きの自分のイメージする2ストっぽい4ストとは、微妙なアクセル開閉にシンクロした回転変動が得られ、自然にシンプルに挙動を伝えるために変な電子デバイスが入っていないモデルということ。650~最大でも1000cc程度のツインスポーツか、250~400cc程度のシングルスポーツということになる。
ただし、このような感じで4ストを選ぶ人は、2ストを知らない人が殆どの現代では更に少数派なんだろう。
それにしても、2ストの特徴をパワーバンドからの急激な立ち上がりっていうのは、剰りにも貧相な感覚と思うのは自分だけだろうか?
トルクの大きさと抵抗の少なさが2ストの2ストたる所以だと思うのだ。つまり、力の強さそのものであり、回転で出力を稼ぐのとは違うのである。力の強さとは、回転の変化の傾向を変える強さのこと。運動状態を変化させる事を得意とするという意味だ。出力とは回転数に依存するものであり、回転を維持して上昇させて初めて得られるもの。力の強さとは異質の物である。
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