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2008年10月27日 (月)

タイヤの抵抗は、何が影響する?

 一般に競技系?スポーティな自転車のタイヤっていうのは、細く、軽く、高圧で、、、、ってなっている。細いのは接地面積を減らし路面抵抗を軽減する。高圧っていうのも結果的に接地面積を減らし、更にはタイヤの接地状態における復元過程の偏芯性による転がり抵抗を減らすためとも言われている。で、軽くっていうのは、掛けた駆動力で即座に加速度を得るためという部分が最も多く、後は、登坂等における重量軽減によるロス削減が狙いだったりする。

 なるほど、っていうか殆ど何も考えずに自転車のスポーツタイヤっていうと、細く、軽く、高圧で、、、、って方向を選んでいる。

 でも、考えてみると単車の場合は、コーナーリングにおけるグリップのあるけど、決して細くは無いし、空気圧も自転車に較べると相当に低いもの。車もそうだ。これは、自転車が純粋に直進時における転がり抵抗を極度に抑えたいという部分が目立っているための違いとも言える。

 で、本題、、、、、

 金曜日に、スピママGTR号に乗った。タイヤは、従来のシュワルベのステルビオ・スーパーライトのケブラービード仕様で406-28からマラソンスリックってタイプの406-35への変更だ。見た目的には相当に太くなっている。重量も一本あたりで2倍近い重量増だ。

 でも、、、、乗った感じ、あんまり変わらないのである。心持ち、適性空気圧が低くなった分、乗り心地がマイルドになったと言えば、そうかもしれない。120psiから95psiの効果だろう。エア量が増えて、圧が低下した分、急激な衝撃を吸収してくれるようだ。

 しかし、綺麗な路面を走っている限りでは、踏み心地から速度のノリに到るまで差は皆無に近い。重さ、接地面積等々多くが変わっているにも拘わらずである。
 見た目が違うのに、違いが少ないっていうのは、、、、この二つのタイヤの共通点は、接地面におけるパターンである。どっちもスリックタイヤなのだ。

 更に振り返ってみる、、、、その昔、KENDAのKWESTってタイヤもスピママでは使っていたのだが、そのタイヤをマラソンスリックに交換した時は確かにタイヤの違いを感じていたけど、KENDAのKWESTとマラソンスリックでは、幅、重さ、空気圧は殆ど同じで、違いは接地面のパターンだったのを思い出す。
 自転車に乗って感じる違いの箇所っていうのは、一定速度を保つ際に追う力の入れ具合の差だったり、空走状態での速度低下の場面が多いけど、そこで効いてくるのは、接地部位の変形の度合だろうか?と考えたりする。駆動力のレスポンスは接地部が剪断によって捻れずに力を伝えるかどうか?であり、自転車は軽いといっても絶対的な接地面積が極小故に接地部の圧力は高く、その圧力に対する接地局部の合成が大きな差を呼んでいるのだろうか?と思ったのである。

 そう考えると、空気圧の多少による圧力の掛かり方よりも、接地部コンパウンドに集中する力の方が遙かに大きい筈。となると、コンパウンドの硬さ、パターンブロックの耐剪断力が一番影響が大きいように思う。
 そう考えると、オフ車のブロックパターンでは空気圧を如何に上昇させても転がり抵抗は小さくならないが、空気圧が高く、接地面積が小さくても軽く走らない事の説明も付く訳だ。
 更には、ロードタイヤのカーカス+ゴム膜ってタイヤがエアによって接地面剛性を確保し、ゴムの弾性の影響を小さくするという考え方が高圧タイヤの意味の一つという考えも説明出来る。

 今更ながら思ったのは、単車では常識的な考えだが、自転車でも転がり抵抗を小さくするには、接地面のブロック剛性を如何に高めるか?という事。

 これが、マラソンスリックがステルビオに迫る走行感を生み出す理由なのだろう。
 更には、DAHON社が盛んに連呼するBigApple(20×2.0)という幅広タイヤの抵抗の低さの根拠も想像が付く訳だ。そう言えば、大昔のブリヂストンのロードマンにはトリアルタイヤって1-3/8サイズのタイヤがあった。これは断面が三角で接地面が基本がスリックとなったタイヤだが、やはり似たような考えだろう。まぁ、このタイヤはゴム自体が結構厚く本当に低抵抗を狙ったものではないが、、、、

 ということで、今使っているフルサイズのバイクのタイヤがレッドストームライトって完全スリックはグッドチョイスだし、スピママGTRに選んだマラソンスリックも悪くない選択かもしれない。街中の段差については蓄えるエア量で乗り心地を確保しつつも、抵抗の少ない走行性が得られるパターンレスのスリックタイヤは晴れの日限定ならベストかもしれない。
 我が家のスリックタイヤバイクは、フルサイズ700C全車、小径ではオ・モイヨWWがステルビオ、スピママGTRが今はマラソンスリック(ステルビオに戻すかも、、、)って所。パターン付きタイヤがルイガノMVFと西DAHON。散歩、サイクリング用がパターン付きってなっている訳だ。

 実際、雨の日ではパターンレスのスリックタイヤは結構怖いかも知れない。去年のラングスターで雨の日に横滑ったのもパターンの無いタイヤのためだったのか?とも思える訳である。
 走りの軽さはタイヤ接地面のパターンの差、コンパウンドの差だろう。しかし、溝無しは雨にも弱く、路面上の異物にも弱い。走る場所限定で、安全か?を見極める事が出来る人にはお勧めである。

 今一度、タイヤ選びの際はパターンとゴム厚を重視しようと思うのであった。

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