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2008年12月 7日 (日)

復帰するアームストロング選手がガンに勝ったのは?

 アームストロング選手が来年のツールを目指し、チーム・アスタナから復帰するってニュースをブログで取り上げたのが秋の事。

http://replica2st.cocolog-nifty.com/diet/2008/09/post-c89a.html

 が、その記事。このチームは現代の絶対的なエースであるコンタドール選手がいる。アームストロング選手が過去に7連覇を遂げたのも凄いけど、直近の14ヶ月で三大クラッシックレース(ツール、ブエルタ、ジロ)を全て制覇してグランドスラムを達成したコンタドール選手もまた凄いもの。自転車レースではエースを勝たせるためにチームが存在しているのだろうけど、この二人のどちらがエースなのか?は興味が尽きないところだが、、、、

 今回、アームストロング選手をブログで取り上げたのは、復帰云々ではなく、睾丸のガン(精巣癌)に冒され、それが脳や肺に迄転移していながら、その後、復帰後のツール制覇と、ブランクを置いての再復帰というのが驚異的ともいう。そして、彼にとっては、『ツール7連覇』って称号よりも、『末期ガンからの生還者』って称号が嬉しいという。

 この話は、11/28にフジテレビ系で放送された『人体再生ロマン』の中で、アームストロング選手と、それを応援するガンと闘う少女のエピソードで聞いたもの。この番組でも、アームストロング選手のガンは、当時の宣告で20~50%の生存率と紹介されていたけど、実際の生存率は2%以下だったという話も在る程に末期的な状況だったという。そういう状況からの生還でありながら、ツール7連覇に到ったのは、アスリートとしての地力+ガンとの闘病で得た強靱な精神力、それに加えて、ガン患者支援の姿勢の原点の一つとなった番組で取り上げられた少女との約束があったのだろうか?

 良く判らないが、地力という基本は当然必要ながら、ガンとの闘病を経験していなくとも、或いは、そういう少女との出会いが無かったとしても、結果には結びつかなかったのかも知れない。

 因みに、アームストロング選手は、元々生粋のトライアスリート。そして、その三種競技の中でスイムに関する能力がずば抜けていたという。スイムでは1500m~4000m級の中長距離を得意としており、オリンピック候補レベルだっと聞く。そして、この時代から自転車競技選手時代を通して、安静時の心拍数は、日本女子マラソンのアイドルだった高橋尚子選手並の35bpm以下(因みに最高心拍数は201bpm)だったそうだ。
 過酷な有酸素運動を続ける事が、その心肺機能を作り上げ、それがアームストロング選手の自転車競技生活における成績の一因にもなっているようだが、そういう身体能力自体も簡単に身に付くものでない。
 ガンに冒される以前に、そういう身体能力を身に付けるというのは、相当に過酷な運動を継続的に行ってきた証明でもある。運動強度の高い有酸素運動を長時間を長期間に渡り続ける事は、なかなか出来るものではない。そういう持続性があったからこそ、生存率の低い末期ガン状態からも過酷な治療に耐え生還する事が出来たんだろうと思ったりする。結局は、ツールで7連覇したのも、末期ガンから生還できたのも、アームストロング選手の持つ性格的な要素が一番だったんだろう。驚異的な執念と実行力、持続力である。目的のために行動を続けれるっていうのは、結果を信じれる事であり、信じれるっていうのは、やはり、その分野を相当に深く理解して納得出来ているという背景があるに違いないのだ。

 そんなアームストロング選手も来年は38歳でツールにチャレンジする訳だ。今年はやりのアラフォー世代の活躍を期待したいところ。

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