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2008年12月19日 (金)

二輪、四輪兼業メーカーの将来は?

 12/17のニュースでびっくりしたのは、、、、やっぱりというか、予想通りというか、ホンダの次期NSXモデルの開発中止と、国内における高級ブランドのアキュラブランド導入の撤回というところ。ホンダはホンダアイデンティティであるF1活動の撤退についても一番に発表、、、、と、このところホンダの決断が他の自動車メーカーの決断を先んじているように見える。

 ホンダによると投資の選択と集中という過程で、このような高級ブランド、金の掛かるF1活動の撤退という反面で、2輪のMoto-GP活動の継続は打ち出しており、ホンダによる選択の結果、Moto-GPを初めとする二輪の活動は継続するというのが非常に興味深い現象。
 四輪業界の不景気はこの度からの問題だけど、二輪業界の不景気はここ二十年近く続いている状況。まぁ、世界的には二輪業界が衰退しているとは言い難いかもしれないが、それでも、このような選択を行うというのが興味深いものである。

 ただ直感的に感じるのは、今回の決断の速さは、ホンダ、スズキといったメーカーの速さである。そういえば、ニュースにはならなかったけどスズキが開発を進めていたキザシって3.5Lクラスの乗用車の開発も凍結という話は随分前に聞いた。

 このようなアッパーミドルレンジの開発撤退、凍結、白紙撤回が相次いでいるけど、ホンダによるとフィットよりも更にローレンジのハイブリッドカーの開発や、電動二輪車の開発は進めるという。
 或る意味、必要最小限のクラスに資本を集中させるという。そういう意味では、小さく精密な技術がバックボーンにあるような二輪関連の技術開発には必要性を認めているのかなぁ?と思ったりする。

 まぁ、最近までの3ナンバー志向、ミニバンやSUVの無尽蔵な大型化、3ナンバー車の排気量の異様な増大傾向、過剰装飾とも思える装備類の肥大化というのは、環境を叫ぶ割りに的はずれな違和感を感じていたのも事実であり、そういう意味で、豪華絢爛に偏った乗用車開発の在り方を見つめ直すには良い景気動向の変化とも思えるのである。

 環境技術という体裁の良い言葉があるけど、環境=高効率という観点で捉えるならば、それを全て自動的に行える技術で賄うという思想自体にも違和感を感じるのである。
 自動車の環境適応度アップでハイブリッドカーとか、CVTとか在るけれど、本当の意味で環境を論ずるならば使い手の意識次第とも言える。不必要に車に乗らない事こそ最高の環境対策であり、一寸した使用において煩わしさを感じる方が、使い方に選択の機会を与えるとも言える。そういう意味では、自動車を動かすには煩わしさ、儀式的な行為が残り、運転行為でも使い手次第で結果が大きく変わるという方が、実は、環境に優しい高効率に繋がるのでは?とも考えたりするのである。

 要は使い手次第であり、使い手の意識で同じ運転操作でも結果は随分変わるモノ。結果、使い手の意識のままに動かせるような方向に進めば、使われる機械はシンプルとなり結果、軽量化、省資源化にも繋がるもの。

 そういう意味では、二輪車、小型車の方が使い手の意識が重要な部分が残るというのは、案外、思想的、意識的な変化が生まれるかもしれないなぁ、、、と好意的に解釈したりするのである。

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