生鮮工業製品!
訳のわからないタイトルかも知れないが、表題のような工業製品というのは、登場後、価格の下落の激しい製品の事を例えたつもりである。
先日、嫁&娘用のノートパソコンを買ったけど、これは一年前登場の品。標準スペックで13万円前後の商品だが、一年たって価格は60%ダウンである。
先日、自分の携帯も機種変更したのだが、登場は半年前の品である。機種変更は基本無料。半年前登場からの価格は?っていうとは多分75%以上のダウンである。
このような目新しい製品には、液晶テレビ等もあるけど、殆どが登場して1年以内に価格が大幅に下落している。
下落の原因は?っていうと、、、、それは、競争の激しさの裏返しであり、同類製品の製造業者が沢山居るってこと。
このような製品の価格下落を見ると、あまりにもコストに見合わないのでは?と思う程。価格ダウンが進んだ果てには、存在価値自体が否定されているような状況である。しかし、モノには本質的な価値が存在している筈であり、その価値の値付けがあって然りの筈だが、その最低限のモノの価値自体が喪失するのが当然の市場認識は異常と言わざるを得ない。
こういう市場で製品製造で利益を得る企業は、その市場においては終わりのない消耗戦が強いられるように思うのである。
パソコン、携帯、薄型テレビ、、、、、これらは価格が半年から1年で半分以下、1/3以下となることも珍しくない。しかし、現実的に機会が機能を保ち続ける年数は?っていうと、パソコンでも5年、携帯で3年、テレビなら10年以上の年数だったりする訳であり、実際の価格推移から見ると、登場して1年を経て買うのが一番幸せと思ってしまう。事実、それが一番出費が抑えられるのだが、そういう消費行動を取る程に、作る側の企業体力が果てしなく消耗するのである。
こういう商品群は、トレンド系商品であり、ラインナップしていると格好良いかもしれないが、利益率的には割の合わない商品群ともいえる。
しかし、このようなデジタル家電以外の分野でも、車ならイヤーモデル事商品力を維持するような方法が取られているし、自転車でもそうだ。殆どの商品が何らかの変更を逐次受けており商品力を高めるような方法が取られており、それ事に、前年モデル、前期モデルの値付けは激しく下落する。
結局は、工業製品であっても値付け自体がモノの本質とは別の部分が支配的な様子を呈しており、或る意味、バブル的な様相を呈している。価格とはモノの本質の値付けの筈だが、今は、その本質や機能以上に、モノの需給バランスや製品鮮度という不確定な要素が値付けに影響を及ぼしている。或る意味、全てが時価表示であり、その時価で皆が一喜一憂している。
結局、額の絶対値のみでしか判断出来ない事となり、これが、今話題?の金融危機とか、金融資本主義とか、不動産バブルといった問題の根元となっているようである。
時価に惑わされず、モノの本質的価値で冷静な値付けが行われていれば、そういうあぶく銭的な儲けとか損失の影響を受ける事は無いだろう。しかし、モノの必要機能を冷静に見て、長い製品寿命を持つ商品っていうのは、少なくとも、一般消費者向けには存在しなくなっているのが現状だ。殆ど全ての商品の値付けには時価的な要素が大きくなっており、この時価的要素が大きいというのが、金融資本主義の特徴なのかもしれない。
時価的要素が大きいから、見た目的な価値の低下が速い訳で、モノが変わらずとも価値が下がるという、なんか生鮮食料品のような価格変化になっている。
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