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2008年12月30日 (火)

雇用不安と定年延長は重なっている?

 最近は元気な高齢者!を旗印に、高齢者雇用の推進、定年延長、、、、が半ば常識的な正義のように叫ばれて、社会がそういう方向に動いている。

 でも、ふと思うのが、、、、1980年代といえば55歳定年が普通。で、今は?っていうと、65歳定年が普通で、下手すると70歳定年も行くか?って事。

 しかし、、、、、、企業から定年退職する人が減ると、そういう人が組織に詰まっていく訳で、結果、組織体型における上級職、高給職の割合が増加し、企業における人件費圧迫にも繋がるし、市場におけるパイが変わらない場合は、新たな雇用の受け入れ自体が収縮方向にいくように思う。

 定年延長の議論は、年金制度を守る?って大義の上に正論化されているが、結果、若年世代の雇用の門を狭め、結果的に年金積み立てを新たに行い始める人口を減らしているのが現実ではないか?とも思うのである。
 組織に於いても、管理職に高齢者が留まると、本来は経験を積んだ人で、なるべき人の上級職への昇進の機会が失われる。すると、年齢ばかり増えて、年齢に応じた職位、その職位に応じた仕事の伝授が滞るわけである。さらに、年功序列への回帰と重なれば、企業の製品における人件費比率が高くなり、結果、海外における価格競争力が削がれるという事にもなるのでは無いだろうか?

 昨今の40代以下のフリーター率、派遣比率の高まりと、就職率の低下という背景には、年金制度の崩壊を高齢者を働かせる事で食い止めようとした施策が大きな影響を及ぼしているように思う。

 今の雇用不安の問題を違う視点から見ると、これは高齢者VS若年者の闘いのようにも見える。安定を得た正規雇用の長い高齢者が機会を与えないという構図というのは間違いだろうか?

 雇用延長の元には、年金支給開始年齢の引き上げという前提であり、その原因は、年金納付世代の減少がある訳だ。
 この逆のアルゴリズムを考えれば、年金支給開始年齢を引き下げて、雇用期間を短縮させて、高齢者に第二の人生を積極的に楽しませる事で消費を煽動し、製造、生産活動から退いて貰うことで、若年世代の雇用機会を拡げ、年金給付世代を増加させるという論理も成り立つ筈。企業における人件費負担でも、上級職の年収と新人世代では大きい場合で3倍は違う。一人の役員が居なくなれば3人の若年層の雇用が生まれる訳だ。そういう方向が、結果として、生産活動に要する人件費の圧縮に繋がるのも事実である。

 年金支給額が将来になる程、圧縮されるというのは理解出来るが、現状の給付においても年金支給額を圧縮し、支給年齢も引き下げるというのが方法論として正しいと思うのである。

 そういう意味で、企業経営の一線を早くから引退した、HONDAの本田宗一郎氏は、実に素晴らしい経営者像と見えるし、その企業理念というか思想がHONDAが他の企業と一線を画す秘密のようにも見える。
 企業経営の一つの成功例であり、生産開発活動に従事する世代が若い状態を保ち続けるという組織形態が、突拍子もない技術を生み出し、昔ならサーキット、F1、最近ならロボット、ビジネスジェット等々の技術熟成を可能としているのかもしれない。
 逆に、超高齢者が経営を仕切るような組織では、販売品目の進化が停滞し、技術革新が極めて遅い新陳代謝の悪い組織になっているのかも知れない。

 個人に限らず、行政機関、民間企業においても、組織の統率者の理念が組織特性を決めるが、その理念次第で、随分と違う結果になるようである。

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コメント

お久しぶりです!
お元気でしたか?以前お越し頂いた時とは経済環境が一変しましたね!
定年の問題、高齢者の状況、企業の年齢構成を見ると、どうしてもそう思いますね、、、、、

投稿: 壱源 | 2008年12月30日 (火) 23時11分

定年の問題、全く同感です。

投稿: morimori | 2008年12月30日 (火) 17時37分

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