おぃ!自転車屋、、、、
スポーツサイクルブームである。で、取扱店も繁盛してるようだ。店の体裁も自転車屋って感じでなく、ブティックの如くである。
良いじゃないか、、、、、
ホントか?
でも、扱ってる商品は、ファッションブランドの服とは違うのである。
扱っているのは、競技機材としてのロードバイクである。
これを、気軽にファッションブランド的にブティック的に販売して良いのか?
これを不思議に思うのである。何故?っていうと、スポーツサイクル自体に経験の無い人が気軽に高級ロードバイクを買う。悪くはないが、その購買層の多くは三十路以降、不惑以降、下手すると50代、60代、、、、乗り続けた結果、経験を重ねた結果のそういう世代でなく、初めて乗る人である。そういう人にとっては、学生等若年世代と違い高級と言われる自転車でさえ100万円も出せば選り取りみどりである。其処まで出さずとも、中古の自動二輪を買う程度の出費で、所謂ハイグレードなバイクが誰でも買える訳だ。経済負担は殆ど軽微である。
でも、、、、、やはり競技機材であるのだが、それを成長期を終えて老化モードに入ってる未経験者が乗るのだ。自転車の場合、完全なレーシングスペックがリーズナブルに帰るのだ。最近は単車でも同じだが、車ならF1クラスのマシン、単車ならMOTO-GPマシンを未経験者が変えるのである。また、そういうクラスと殆ど同じ様な性能がミドルレンジからラインナップされているのも曲者である。
結果、よく聞く話、、、、、、、『膝が痛い』んだそうだ。人によっては、首、腰、手首の痛みも併発しているようだ、、、、、当然といえば、当然なんだ。競技機材のセールストークには、ツールがどうの、ジロがどうの、、、そういう文言に飾られている。買うと、高性能を発揮できるぜ!って錯覚するんだろう。乗って、踏んで、機材では無いんだって自覚した頃に訪れるのが、身の程を無視して試す行為の果てになるでは無いだろうか?
で、膝が痛いのは、俺流に言えば、手遅れで致命傷なんだなぁ、、、、、損傷を受けるのは酷い場合で軟骨ちゃん、下手すると軟骨ちゃんは帰ってこないって教わってきたが、、、、、最低でも、故障痛の類の炎症を伴ったりしている。
何故に膝を痛めるか?っていうと、所謂、未経験者が、身の程に見合わない重いギアを踏んで速度チャレンジなんぞするから。それも、痛くなるような乗り方、そんなギアを踏むからだ。
痛くなったら、終了である。手遅れである。付き合っていくしかないのである。
でも、そういう競技機材に含まれる毒を正確に伝えているか?って部分で、ショップの責任は大なのだ。
指導的に、乗り方を教えたり、ギアの使い方指導、ペダリング指導を行っても、ユーザーは殆ど馬鹿野郎である。納車前にマスターするくらいなら競技として成立するはずもなく、そんな事判っていながら、それで教えたと言うなら、それは商売優先主義の言い訳にしか過ぎないのだ。特に素人は勘違いしやすいのだ。チョット聞いて、チョット雑誌読んで、詳しくなったつもりのバカが多いのだ。だから、ついつい、ギアが付いていれば使ってしまうのである。
これは、単車でアクセルオープン、即クラッシュ、即昇天って奴と同じである。
特に、始めてのスポーツサイクルならば、誰でも嬉しくなって速度を出したくなるのである。そんなものである。つい、軽い気持ちで、、、、、そこが落とし穴なのだ。そんな素人には、ペダリングの負荷が重いか軽いか?の状態の判断さえ付かないのである。そんなもんだと思えば頑張るのが素人の悪いところなのだ。だから、短絡的に速度=重いギアと思うのも責めれない、、、、
そういう、重いギアがあれば踏みたくなる。速度を出す!って欲に負けて重いギアを選ぶのは、軽いギアが回せないから、、、、何故に回せないか?っていうと、本当の回し方を習っていないからか、、、、自然に脚が回るポジションが与えられていないから、、、、、ここを店は伝えるべきである。特に素人相手の商売するならば、競技機材なんぞ売るべきではないのでは無いだろうか?コンフォート系とか、クロスバイクで、トップ殺しで売るのが良心では無いだろうか?
先日も、素人ロードの膝痛案件を聞いたけど、気の毒だ。
少なくとも、ロードバイクの場合、ロールアウトが云々、ケイデンスが云々って話が普通に通じる人、或いは、乗る前から己のマイギアって概念を持ってる人でないと買う資格さえ無いように思うのである。だいたい、バーの持ち方さえ判らないような奴が乗り始めるっていうのが大間違いだ。買って実感するまでに、膝壊してりゃ世話無いのである。可哀相である。まぁ、可哀想なのはそうやって膝を壊す迄夢中になる人もだけど、もっと言えば、そういう使われ方で機械としての使命が終わる機材も可哀想。
ところで、この膝痛ってのは、所謂故障痛である。筋肉痛、疲労痛とは異質のモノ。単純に壊れているのである。言ってみれば、腱鞘炎なんかと似たような故障痛なのだ。重いギアとは言え、所詮ペダリングで痛みっていうと、そういうギアを知らず内に無理して踏む結果である。どんなに重いギアでも一度踏んだくらいでは膝に痛み何ぞやってこない。一度踏んで判るのは踏み応えがあるなぁ!って感想。その感想は実は危険信号って気付かずに日常を接する事で、、、、、、壊れちゃうのである。結果に到るには、繰り返し疲弊の結末である。
ロードバイクには最近はサイコンを着ける人が多いけど、そうなるとつい、速度って気分になる。ケイデンスを習っても速度って気分になる。頑張って重いギアを精一杯踏んで、回しているつもりでも、結果的には踏んでいる状態。それが膝痛を招くのだ。
過去、友人から後輩、同級生の殆ど全てが膝痛を訴えていたけど、完治したって話は聞かない。チョット頑張ったら膝痛が古傷のようにやってくるんだそうだ。自分の場合、スポーツサイクルに嵌った時には、熟練店主の指導というかコーチが最初に有ったんで、とにかく重いギアは敬遠していたから、そのつらさは知らないが、痛くなった人は、膝痛には頻繁に襲われるようだ。
話は変わるけど、自分は右肩が壊れている。大昔に友人と野球している時に200球以上を投げて肩がいかれた。その後は或る程度ならいざ知らず、本気で投げると肩の痛みが再発する。多分、似たようなモンなんだろう。その際の過ちは只の一度だが、壊れたモノは仕方ないと諦めている。
膝痛は、見合わないギアで踏む、回転に合わないトルクで踏む、回しづらいポジションで漕ぐ等の要素でもたらされる故障。健康のために乗って、身体壊して世話無いのである。
そういう意味で、競技機材を気楽にアピールするショップの責任は大きいと思うのであった。
やはり競技機材である。その域に達する手順、経験の積み重ね方を指導して初めて良心的なショップと思うのである。まぁ、高額車両が売れると具合良いっていうのも判らないではないが、、、、最近、ウン?って思う事の一つだ。何故思うか?っていうと、初心者サイクリストの膝痛話を結構な頻度で聞くからだが、物凄く、悲惨で惨めで可哀想、気の毒で居たたまれない。そんな気がするのだ。
サイクリング先で膝痛に悩まされ、一人車で積んで乗せて帰って貰ったとか、、、、チョット漕いでたら膝痛を感じ、それが抜けなくなったとか、、、、、故障痛の恐いところは、痛みを感じた瞬間に既に故障している。北斗の拳流に言えば、オマエはもう死んでいるって状態なのだ。痛みを絶対に感じない配慮が実は大事なのだ。つまりは、重いと思った瞬間に頑張っては駄目なのだ。一般的に重い?ってギアを踏むには、相応の脚力を筋トレ等で身に付けた上で踏む。そうすれば、人が重いと感じるギアも、重いと感じないかも知れない。試す前に鍛える。これが大事なのである。
故障を直すのは、基本は絶対安静が原則。中途半端な治療が慢性化するのである。そういうモンである。
スポーツサイクルブームで身近なところにも、初めてのスポーツサイクル=ロードバイクって人が多いけど、せいぜい一生抱える傷を負わない事である。
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