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2008年12月27日 (土)

ゴジラ映画、視聴完了!

 CSの日本映画専門チャンネルでゴジラ映画を一人フィルムマラソンしている。
 これは、以前にも記事に書いたけど、その映画も佳境に入ってきた。

 それで、今迄見たゴジラ映画での感想は、、、、、このゴジラ映画シリーズっていうのは、連続モノとは少々異なるようである。

 1954年公開の初代ゴジラから始まってメカゴジラの逆襲迄が一つのシリーズであり、そのシリーズは一応、そこで完結しているようだ。しかし実際は、初代ゴジラのみが完結ストーリーであり、それ以降とはチョット違うとも見える。
 初期ゴジラを別格としたら、以降のレトロゴジラはゴジラをヒーロー仕立てしたシリーズモノであり、当時の特撮漫画(ウルトラマン等)の影響を大きく受けており、ゴジラが愛玩動物、ペット、正義の味方的なキャラとなったのは今見ると、チョット厳しい感じ。それでも、怪獣を乱発させない範囲の対決モノは、初代ゴジラ映画の持つゴジラ映画の本質が残っているようにも見えるのだ。具体的には、モスラ、ヘドラ等がそうだ。怪獣乱発系は、既に相当に厳しく、勧善懲悪のお子さま向け怪獣映画に過ぎない。

 1984年に復活したゴジラは、ストーリーの起点は1954年の初代ゴジラとなっているけど、第二番目の作品であるゴジラの逆襲~メカゴジラの逆襲迄はストーリーとして存在しない形で話が進行している。このシリーズでは初回作が1954年ゴジラ、序で1984年ゴジラときて、、、、ビオランテを経て最終が1995年ゴジラ対デストロイヤで完結を迎えているようだ。これが第2ストーリーとでも言おうか?世紀末ゴジラシリーズである。
 この復活ゴジラでは、レトロゴジラシリーズで親しみ系キャラに変わったゴジラを悪役に戻すのがコンセプトだったのだろうけど、途中からやはり正義の味方チックに変わったのが微妙に引っ掛かる構成。

 次は5年のブランクを経て登場したのがゴジラ2000以降で、映像的にハリウッド版のGODZILLAに相当影響を受けている。水中移動シーン、水中からの登場シーン等はモロに影響を受けている。のど元辺りもトカゲ的であり、より生物的な色合いが強調されている。ゴジラ映画のセオリー通りに1954年のゴジラが起点という部分は他のシリーズと同様だが、他のシリーズとのストーリー的な関連は皆無であり、基本的には一話完結型のゴジラ映画(3台目メカゴジラ登場作品以外)である。このシリーズではゴジラは一貫して悪役を貫いており、ゴジラ=凶暴という初代作のコンセプトに拘りを持った作品のように見えるが、ゴジラ映画の本質はゴジラの凶暴性では無い筈という見方からすれば、タダのSFモンスター映画とも見えるのが、この時期の作品だ。
 更に、否定的な意見を言うとすれば、あまりにも映像的なインパクトを追い求めすぎのせいか、派手になりすぎというか、ストーリー的な内容、メッセージ性が希薄になっているかの様子。特に、最終作であるファイナルウォーズでは、過去の怪獣総出演、興味深いのはハリウッド版GODZILLAも登場し殆ど全ての怪獣が瞬殺されるというモノだが、何れにせよ、ストーリーよりも映像インパクトで勝負!って感じであるし、この映画は、単純にハリウッド版GODZILLAを否定するためだけに生まれた怪獣祭り的な映画とも言える。

 過去のゴジラ映画を見ると、初代作を越えるゴジラ作品は皆無かな?と正直思うのである。
 ゴジラ映画で興味深いのは、ゴジラが悪の化身になったり、正義の味方になったりと時代事に変化すると、それと対決するキャラもゴジラや人間の見方になったり、敵になったりと、全てのゴジラ作品を見ていると違和感を強く感じるという印象だ。
 キングギドラも最初は宇宙怪獣、途中が未来人の手による怪獣、更には古代の守り神とか、、、チョット変貌しすぎである。 ゴジラが優しくなったり、家族的になったり、懐いたり、、、、、それは、ゴジラとは言えないのであり、ゴジラがSF映画のワンキャラクターと成り下がり、突拍子も無い構成の一出演者では単なる漫画映画になるのでは?と思ったりするのである。

 やはり、ゴジラ映画では、ゴジラは感情論等通用しない弱さを見せない破壊の化身で暴れて帰るというだけで良いと思うのである。そして、ゴジラを象徴とした何か現実的な世界との連想が生まれるようなストーリーがあってこそ、ゴジラ映画の神髄では無いだろうか?と思うのである。
 ゴジラ映画の神髄っていうのは、現代社会の影の部分を具体化させて警鐘を鳴らすということで、技術の裏の弊害を怪獣の姿を借りているというのが本質だと理解している。

 全作品を全て視聴した今の段階での好みを整理すると、、、、

1.1954年の初代ゴジラ
2.1984年の復活ゴジラ
3.三代目メカゴジラ×ゴジラ(釈由美子登場版と、その続編)
4.ゴジラ×ヘドラ
5.ゴジラ×ビオランテ
※.準主役のモスラは何故か許せるのは歴史的に存在意義がぶれていないからか?

 ってところ。やっぱり、相手の怪獣としても時代を反映している怪獣が納得?の存在であり、公害ヘドラ、遺伝子操作ビオランテくらいしか存在意義が見えないのが正直な感想。それは、ゴジラのモチーフが水爆実験で生まれたという事の対比的な意味から思う事。
 少なくとも、宇宙怪獣とか、伝説モノ、巨大生物というのも、ゴジラ映画のストーリーが現実社会の危機を具体化するために怪獣を用いたという私の感想から考えると、存在意義が飛び過ぎている。そうはいっても、個人的に、何故だか、モスラだけは許せる?ような気もするのは勝手な主観故のこと。

 ところで、このゴジラシリーズは初代作は全てのシリーズの起点となっているけど、ストーリー的には最低でも3パターン以上あり、ゴジラは死んでも、再びスクリーンに現れるような存在のようである。
 案外、2004年のファイナルウォーズって28作目から5年経つ2009年には29作目が生まれるかも知れないなぁと思ったりする。

 今度、新たに生まれるのならば、ゴジラの初代作品のコンセプトを忠実に守るストーリーの正統後継的な作品を期待したいと思うのである。

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