今更ながら、VGAクラスのCCDとCMOS機を考える。
最近は高級なデジタル一眼レフにもCMOSを用いたモノが増えてきた。一寸前ではCCDが絶対で、CMOS=ボロという図式だったようだが、今や情勢は逆転しているといっても過言ではない。こんな予測は、メインサイトにも2002年頃記事にしたけど、現実にそうなったようだ。でも、ならばCMOSがCCDより逆転して優れているか?というと、これまた、難しい質問だと思うのが私の今の感想。
これと似たような話、NECのPC98アーキテクチャー全盛の頃、IBM/AT互換機が登場した時にどっちが優れているか?という話で世間が盛り上がった事がある。その話は1993年頃の話、今はどうなったか?というと、パソコンの世界でPC98は消滅したのが現状。
これで、世界標準機が優れているか?というと、実は、これまた難しい質問だとも思うのである。
このような技術論に優劣を決めるっていうのは、非常に難しいのである。このような対決ネタの場合の殆どは、製品を通しての話であり、製品と言うからには、その技術論の対象技術のみで製品が出来ていないという事もあるし、その技術の熟成度合によっても、その製品の求められている市場環境によっても異なる。一言でいうと、時代性と制約の範囲での判定となり、それは判定を下す人次第の答えこそが、判定する人にとっての正解というのが本当だろう。
さて、そんな話はさておいて、最近、再び古いデジカメで楽しく遊んでいる。古いデジカメ、それも30万画素機が何となく楽しいのだ。今のセンサーネタは殆どが超高画素の世界の話で、CMOSがメジャーとなりつつある中で、旬なネタでは無いけれど、超低画素の世界でCMOS、CCDを考えたりする。
我が家には何パターンかのデジカメがある。
一つのパターンは子供の発表会、運動会用で速写能力命系のデジカメ、瞬間を撮り逃したくない、ガンガンに取りまくるという前提で速写能力が高いという性能要件に加え、記憶容量/画素数の比率の大きな仕様で、これはE-100RSだ。1GBのCFで150万画素だから撮りまくっても余裕タップリである。1000枚程なら撮影可能だ。今なら、最新のSP-590UZとか、EXILM PROとかあるけど、画素数と容量比から言うと、画素数が8~10倍でも容量は2倍程度であり、記憶枚数的には、1/4程度で直ぐ満杯になるのが今一。連写が駆けて撮りまくると、アッという間に数百枚は撮影してしまうので、画素数/容量比から言うとE-100RSっていうのは良い選択なのだ。
もう一つのパターンが家族が屋内で使うデジカメ。当然、薄暗い瞬間、部屋で走り回る子供の一瞬を撮るということで、L判出力に耐える解像度+フォーカシング不要のパンフォーカス機でC-120が該当する。最近の機種が如何に速くても、電気を消した部屋から明るい部屋に一瞬の内に移動する子供の笑顔は追い切れないのが現実。ストロボのチャージも瞬間でないと駄目。電源を簡単操作で投入して一秒以内に撮影可能になるほどの起動速度が大事なのだ。そのためなら、電池四本でも携帯しないので気にならない。電池四本でもストロボチャージが異様に速い(一秒以内)なら許せるもの、垂直接近の子供の表情も捉える事が出来る。知っている限り、パンフォーカス機で最速の一台だ。
次のパターンが家族で屋外に持ち出して使うデジカメ。これは二系統ある。ドライブに出掛ける時は二台持って出掛ける。一台は耐水簡単デジカメのGV-20、もう一台は、そこそこ望遠可能のC-730UZだ。水辺で遊ぶ時はGV-20、山で遊ぶ時はC-730UZである。車で出掛ける時に邪魔にならない程度のサイズの一台。
第四のパターンが自転車、単車でお出かけ時の記録に使うカメラ。これはL判出力に耐え、記録を取り損なわない信頼性+軽量コンパクト+乾電池対応ということで、、、、リコーのRR211、Finepix A101、オリンパスのC-160が該当する。出先で撮った写真が取り損ねていないというのが大事で、出先での記念撮影的用途であり、速写性は不要。構図を確認しながら自分の単車、自転車を撮影するためのモノ。一番のお気に入りが遅いけど画角的に比較的広角(33mm)でレンズも明るく(F2.8)電池の保ちもグッドなC-160だ。RR211は49mmと望遠気味で近い所が撮れないしCMOSのためか暗所でノイジー、A101は-レンズがF4.8と暗く夕方は辛い。そういう条件でC-160はC-120程では無いけど使いやすい。この用途でRR211は携帯性こそ優れるけど薄暗いと途端に綺麗に撮れないし、所謂CMOS機の悪い点が目に付く印象。
で最後が本題の遊びデジカメである。遊びデジカメは何気ない瞬間を何気なく撮る。撮った後を見る事自体を楽しめれば良いという程度のカメラ。勿論、キチンと撮れないと駄目だけど構図には拘らない。撮れていれば記憶と併せて思い出せれば良いという程度のモノ。重要なのは、壊れても悲しくないカメラ。持ち運んでも負担に思わないカメラ。忘れた頃に使うカメラのようなモノ。重要なのは手軽さである。確認するのも殆どがPC画面上オンリーでありL判出力さえ不要なのである。
手軽さを基本に考えると乾電池駆動で長持ちというのが大前提だ。手軽さとなると大きいのはNGである。手軽さ=仰々しさの無さであり、落としても気にならないレベルということ。単三の乾電池二本で駆動出来るのが理想。電池が長持ちということに拘れば液晶さえ不要ということ。
そのように機能を絞っていくと、トイデジか昔のVGAデジカメくらいしか選択肢は無いのである。
そこでトイデジのデフォルトであるCMOS機か、昔のVGAカメラならCCD機か?と言う事が比較のテーマとして浮かび上がるのである。CMOS搭載のトイデジのメリットは軽量コンパクト電池長持ちということ。昔のCCD搭載のVGA機は?っていうと、大昔過ぎると電池四本で携帯に耐えない状態となるし、電池二本で液晶となるとDSC-V100のように電池消耗が激しい状態ともなる。電池二本で潔く液晶を捨てたDS-10が大きさ、速さ、画質共に優秀だったりする。
で、この辺の機種は一台あたり500円程度で入手可能だが、どの機種も結構楽しかったりする。
そして、このクラスのカメラで何がお奨めか?っていうと、DS-10って機種。古くさく、小さくないけど、当時としては電池二本で小さく、取り敢えず許容範囲的サイズ。液晶は無いけど取り損ねは殆ど無いし、映った画像は十分な解像度。CCD機の良さを保ちながら液晶を諦めたところで電池は超長持ち。これはお奨めである。
ついで、二番手は、、、、やはりCCD搭載のIntel Pocket PC Camera CS630って機種。単四電池四本というのが面倒臭いけど、大きさはコンパクト、見た目もポップで悪くない。ストロボは非搭載だが、その分、暗所でも人間の眼で見たような映像が撮れる。更に、古くてもPCカメラとして使えるので使い回し的にもイイ感じ。
この二台が最高にお奨めである。このクラスはコスト的な制約からCMOS機は欠点が多い感じ。CMOS機は条件さえ整えば綺麗に撮れるけど、取れたかどうかが確認する術が無いので、或る意味、相当マニアックとなる。そんなマニアック度合を楽しむのも吉だが、そういうマニアック度合でトイデジを選んでいくと、、、、、やはり、条件さえ整えば綺麗に撮れるという実績のある機種が理想。
そうなると、一番手は日立マクセルのWS30って機種。OEM元のLarganのカメレオンって機種でも同じだが入手性は激しく難しい。二番手は、WS30の後継機のWS30 Slim。電池が単四になって、チョット望遠気味になっているけど扱いやすさは相変わらず。悪くない選択だ。三番手は、トイデジでもデジカメメーカーの製品であるカシオのLV-20って機種。暗所での写り具合はWS30が上手だが悪くない選択。四番手は、チョイレアなAgfaのEphotoでCL18って機種。これはストロボのON/OFFが起動時に記憶出来る点が良い。更には見た目がカッコイイし、何たってAGFAってブランド。
で、VGAカメラでCMOS、CCDを言えば、液晶を捨てた時点で、取り敢えず綺麗に写っている確率が高いCCD機が良い感じ。でも、遊び的に撮れるか撮れないか?を含めて遊ぶならCMOS機は悪くない感じ。トイデジというTOYの範疇で遊ぶには、背伸びした高画素機でCMOS搭載な安価な機種を買う価値はあんまり判らない。CMOS搭載の安価な機種なら遊びという割り切りが大事で、割り切りの象徴が低画素という拘りで考えるのが良いように思うところ。
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