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2009年1月 8日 (木)

心肺機能が高いって?

 先日の記事で、最高心拍数、安静時心拍数、回復率といった語句に関する感想を掲載してみた。

 ところで、これを単車のエンジンに当て嵌めると、、、、最高回転数、アイドリング回転数、回転落ちといった語句に一致するのかなぁ?と思ったりもする。

 さて、単車のエンジンで最高回転数、アイドリング回転数・・・・ってモノが、単車のエンジンの高性能を表す数値になるか?っていうと、、、、これはチョット違うのである。
 内燃機関では、効率で重視されるファクターというと圧縮比がそれに該当するものであり、特に最高回転数なんぞは、見た目のrpmという数値には大きな意味はなく、ホントの処は機械的な限界であるピストンスピードに支配されている。その範囲における最高回転数っていうと、これは無負荷でブチ回した時の回転数であり、殆ど意味が無いのが現実であったりする。負荷を掛けてどれだけ回るか?というのは、実際はトルク値こそが重要であり、トルク値と連動しているエンジンの効率でいうと圧縮比であったり、トータルでの実質的な速さというと、負担率のようなモノで表されたりするものである。例えが飛躍気味かもしれないが、高圧縮比のエンジンであれば、トルクの絶対値が増える。トルクの絶対値が増えれば負担が小さくなる。それが効率に繋がる。効率の高さっていうのは、高圧縮が前提であり、高圧縮+高回転こそが高性能の証。高圧縮と高回転が両立できるユニットこそが最強の心臓部である。

 ならば、自転車は?っていうと、これまた同じ事である。最高心拍数なんてものも筋肉を動かす(動かされる)だけで楽に上げる事が出来る。負荷を掛けて回しても、負荷が掛からずに回されても筋肉は動く訳で、動くと、血液が要求され心拍は高まるのである。どういう形でも心拍数を上げれば下がるモノ。高い数値に上げた後の回復率も大きくなる訳で、そんな数値が心肺機能の指標を直接的に表すとは言い切れないのが感想だ。
 無負荷で回しても意味はない。勿論、力ばかり強くても回らないと意味がない。沢山の筋肉を高速で動かす事が高性能であり、大量の筋肉を高速で動かすに見合った循環器系の能力こそが心肺機能の本質の筈である。そして、脈動っていうのも機械でいうピストンスピード的な限界(油膜保持限界)があるように、最高心拍には生物学的な限界が存在しており、その限界の範囲で大量の血液を送るというと、心臓の収縮率の大きさであったり、収縮拡張での圧力差、昇圧可能な圧力幅が鍵になってくる筈である。

 まとめると、心肺機能という言葉を評価する時には、心拍数値よりも、心拍が抵抗に負けずに送り出す事の出来る脈動の強さであったり、心拍あたりで賄える筋肉量の方が重要ではないか?というのが自身の感想である。心拍で送り出される血液を筋肉にどれだけ分配できるか?その分配された一拍分がどれ程多くの筋肉の運動を賄うか?循環器系統で大量高圧で吐出する際に限界圧迄の余力が何処まで確保されているか?が重要ではないか?と思うのである。

 つまり、体組成における体脂肪率の低さと、骨格筋率の高さこそが重要であり、骨格筋率によって求められた筋肉量と心拍数の比率で、一心拍あたりで賄える筋肉量を比較することが心肺機能の比較になるのでは?と考えたりするのである。筋肉量が多く、心拍数が低い程、一心拍あたりで送り出される血液(酸素)量が多いってこと。
 更に、体組成の物理限界を考えると、その際の血圧が如何に低いか?が重要ではないか?と思うのである。体組成の限界迄の昇圧可能幅に余力がある程、血圧上昇が可能、つまりは、運動による心拍数上昇による吐出血流量増量が可能ということで、心肺機能の優れた指標っていうのは、次の要素で決まるのでは?というのが最近導き出された思いである。勿論、条件を揃えるためには、測定外気温を一定の条件に揃えた上での話しっていうのは言うまでもない。

・安静時脈拍
・拡張期血圧/収縮期血圧
・体組成(体重、骨格筋率、体脂肪率)

これらの数値から、その個体(人)が、心臓一拍で吐出できる酸素量(心臓の大きさ)が決まり、吐出圧力の上げ幅(心拍数上昇限界)が決まり、筋肉に送れる酸素量が決まるのである。これらの数値を以て、心肺機能の優劣の評価が決まるのでは無いだろうか?

 心肺機能って事で、高い心拍数を求める運動を行う人も居るけど、その行為から得られる効果は案外少なく、測定手段によっても結構いい加減だったりする。コレ↓にもあるけど、

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4477685.html

 数値指標自体に信憑性が無い場合も多く、その指示数値を高めることが心肺機能を高めるトレーニングと勘違いすることは、突然死等の事態にも陥りかねないし、先で紹介したように、無負荷で回すことの無意味さで満足するに過ぎないとも言えるのである。

 本当の意味で心肺機能が高ければ、例えば、自転車乗りが拘る心拍数の高さとか、回復率の大きさにも現れるけど、拘る指標が優れた測定数値となっても、必ずしも、本当の意味での心肺機能が優れる状態にはならないと思うところである。

 この心拍数、血圧数値、体組成を用いた無次元数を作る事で、心肺機能の総合的な指標が出来るように思う。多分、心肺機能というと、酸素(血液)の送り側の能力的な限界と受け側のそれの比率的な数値がそれに該当するんでは?と思ったりするのである。
 この考え方は、工学におけるレイノルズ数とか、プランドル数、ヌッセルト数とか、そんな考え方にも通じるモノであり、そういう考え方が本当は自転車の能力指標にも必要なのであろう。まぁ、一般に自然界の現象っていうのは、全てに類似性があり、挙動には相似的な法則性が見出される場合が多いが、恐らく、自転車関連の言葉や指標にも、そういう傾向が認められる筈である。

 心肺機能を高めるっていうのは、結局は、体脂肪率を絞り、骨格筋率を上げて、血液の必要な箇所がパワーを生む場所に限定させるような体組成に作り替えるというのが大前提であり、その上で、血圧数値が低くなるような食生活、血液成分値が健全域中央値に入るような生活を営み、心拍のストロークを最大限に確保するような体内リズムを刻むトレーニングが一番重要なのでは無いだろうか?自身は自身の考えで、それが獲得出来るような運動の仕方をメニューに取り入れているのである。

 血圧を低く、脈を低く、血液成分を健全に!って状態の獲得こそが、心肺機能強化のヒントだと思うのである。
 そして、そのような日常行為の成果を確認する事が、高運動強度での運動であったり、回復率の測定だったりするのだ。高運動強度の運動とか、回復率の測定っていうのは、その能力を高める運動ではなく、所謂エンジンで言えばベンチマークテストであり、高頻度で行いすぎるとエンジンが壊れるように、身体も壊れるっていうのは容易に想像できるのだ。

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