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2009年3月26日 (木)

インターネット、テレビ、新聞

 先週末、NHKの番組で表題の比較というか、インターネットの普及によりテレビ離れが生じている?って等の話題を取り扱った放送がされていた。

 さて、そんなインターネット、テレビ、新聞だが、自分にとってどうだろうか?をチョット考えてみた。

 まずは、最も伝統的な新聞。新聞っていうのは完全に紙面上の活字媒体であり、自分で眼で追わない限りは情報は得られないモノ。表示形態もパソコン上の画面とは異なり小さな活字であり、情報自体の重要度は情報を読まない限りは判らないという代物。それ故に、新聞を読むという行為は、比較的集中して脳内で整理しながらの情報収集となるので、情報媒体としては地味だが、記憶の結果としては比較的鮮明に残るものである。
 メリットとしては、視覚的に同時に見える範囲が他の媒体に比較すると圧倒的に広いというメリットがある。圧倒的に広い紙面が、情報の提供側によって上手く整理されているので、情報自体の記憶に際しても効率的かな?と思えるのである。他にも、情報の記録をスクラップという切り抜きで行うと、その結果が常に実体として見えるのは大きなメリットである。情報自体が物理的な形で存在するというのは結構大きなポイントだと思うのである。

 次が、メディアの主力であるテレビ。テレビっていうのは活字情報の他に、視覚的、映像的な情報が扱えるというメリットがあり、それが、活字情報以外の娯楽系コンテンツの伝達に利用されている。ドラマ、アニメ、スポーツ中継等は、新聞のような活字情報とは比較にならないメリットを持っている。情報の伝達が活字以外の音声、映像による方法も取っているために、読み手には多くの集中力を要求しないのが特徴であり、情報の受け入れ手側も、新聞程の集中力を必要としないで情報と接する事が出来る。これがメリットかもしれないが、結果として残る記憶の濃さは、新聞程鮮明とは言い難いものである。
 テレビでの配信情報の記録は、基本は録画という操作になるが、録画された情報は再生しない限り取り出せないという部分で、再生自体にも時間が必要であり、情報の収集速度から見ると新聞に比べると大きく劣る。録画という行為は、リアルタイムで情報に接する時間が得られないが故の行為だが、その再生にも時間が掛かるという現実を考えれば、録画した記録を再生する事は案外難しかったりする。

 最後が、最新のメディアであるインターネットだ。これはテレビ的な要素と新聞的な要素を兼ね備えており、活字情報は文字情報として収集可能だし、映像情報も同様に収集可能である。情報の収集効率という面で見ると、与えられた情報の消化しか出来ない他の方法に比べると、情報の収集が読み手次第という部分で、圧倒的に広い範囲の情報を自由に集める事が出来るっていうのは大きなメリットである。特に、情報収集では、殆ど直感的な検索操舵によって行う事が出来るのは大きなメリットである。しかし、情報が安易に入手可能であるほどに、収集した情報が読み手の記憶には留まりにくいようである。実際、ネットで得た情報というのは、その信憑性への懐疑心もあるだろうけど、簡単に忘れるものである。
 ネットで得た情報はPC内にデータ、リンクとして留めるが、これもやはり再生にはPCの起動が必須であり、情報のリンクのみを保存した場合は、場合によってはリンク元の消失等によってデータを失う場合もあるだろう。

 このように色んな情報提供の形があり、その情報を蓄える手段も充実してきたのが判るけど、そういう環境の変化は別として、絶対的に不変なモノがある。
 その不変なモノっていうのは、情報を得る人が情報を得るに費やす時間である。
 一日24時間であり、その時間は変える事が出来ないのである。沢山の情報を収集する程に、多くの時間を要するのである。これは紛れもない事実である。特に、テレビとかインターネットの情報っていうのは、記録したとしても、再生する時間を費やさなければ絶対に得られない情報であり、溜める程に再生出来なくなる情報である。

 人間が活動するにおいて、情報ばかり収集していても、活動しなければ何の意味もないのである。そして、情報の活用は、記憶の濃さに反映されるものであり、高速に大量の情報と接しても、そういう情報程記憶は薄く、活用し辛いモノになるように思う。そう思うと、情報の収集形態がテレビ、ネットという方向にシフトする程に、情報の活用力が低下するのかな?と思ったりするところである。

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