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2009年4月28日 (火)

全国学力テスト?

 そういえば、四月の終わりの新聞に学力テスト問題が掲載されていた。こういうのも有るんだ!と思いながら、小学一年の娘の登校に付き合ってくれる六年生の女の子がテストがどうのこうのと言っていたのを思い出す。

 そんな事よりも、教育ネタでは、新年度からは『ゆとり教育』の変換で、教育現場が戸惑っているなんて事をニュースでやっていたけど、、、、今時の小学一年は国語と算数だけみたい。記憶を遡ってみると、どう考えても小学校一年では理科も社会も習っていたような記憶があるのだが、、、、で、チョット探ってみた。すると、その変遷を総括するサイトを発見した。

http://www.nicer.go.jp/guideline/old/

だ。

 自身、受験産業で商売していたのが、昭和59年度~平成8年度迄の間。最後の小学生クラスを担当していたのが平成三年だが、その時は指導要綱でも理科、社会は存在したのだが、、、、、

 調べてみると、平成四年施行以降は、http://www.nicer.go.jp/guideline/old/h01e/
 であり、国語と算数だけみたいなのだ。ビックリである。

 指導要綱の改訂は、概ね10年単位で変遷している。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%A6%81%E9%A0%98

 が良く纏まっている。戦後まもなくは5年単位、昭和36年以降は10年単位のようだ。
 見ると、戦後から昭和35年迄が検討期、昭和36年から昭和55年が実力重視期、昭和55年以降がゆとり期、ゆとり期では10年単位で時間が減って、科目が減ってで、個性重視と言う名の放任飼育が行われた。

1).1947年(昭和22年)~ 手引き的指導要綱?学校裁量が大。
2).1951年(昭和26年)~ 基本的に変更無し
3).1956年(昭和31年)~ 基本的に変更無し、高校のみ変更
4).1961年(昭和36年)~ 近代化カリキュラム、小学3941(5821)、中学3535コマ
5).1971年(昭和46年)~ 現代化カリキュラム、小学3941(5821)、中学3535コマ
6).1980年(昭和55年)~ ゆとりカリキュラム、小学3659(5785)、中学3150コマ
7).1992年(平成4年)~ 強ゆとりカリキュラム、小学3659(5785)、中学3150コマ
8).2002年(平成14年)~超ゆとりカリキュラム、小学3148(5367)、中学2940コマ
9).2011年(平成23年)~ ゆとり脱却カリキュラム、小学5645、中学3045コマ

 指導要綱年表を見ると、日本の高度経済成長、その後の落ちこぼれによる校内暴力問題、その後の、若年犯罪の凶悪化、陰湿化、技術力低下を連動しているのかな?と思えるような印象。小学校で1割、中学校で2割も時間が短いっていうのは、凄い話。

 今思うに、昭和54年度に中学を卒業(当時15歳)した世代以上は確かにエライ人、凄い人多いような気がするけど、昭和55年を境に資質が変わっているように思う。昭和55年(1980年)に小学校入学というと、1980年に7歳、つまり1973年生まれ以降、2009-1973=36歳以下は受けてきた教育思想が違う世代って事。昭和55年では高校生というと1980年で16歳、つまり1964年生まれ以前、2009-1964=45歳以上の世代は知識重視教育思想で成長した世代、45歳以下36歳以上が変遷期で若年ほど、ゆとり教育の影響が大という事。
 で、36歳以下が良くも悪くも『ゆとり世代』と揶揄される場合が多いのだろう。
 今の時代がこうならば、7).世代ならば1992年で7歳だった24歳以下世代や、8).世代の2002年で一年生7歳、つまり1995年生まれの今14歳以下世代が社会に出ると、どんな価値観が支配的になるのだろうか?

 これみて考えると、教える教師側の殆どが、ゆとり世代であり、その常識からカリキュラムが増えるっていうのは幼少の記憶とは反対方向で指導要綱が増加するので、或る意味、しんどいのかもしれない。

 国力として競争力を復活させるには、昭和55年以前のカリキュラムを更に先鋭化、強化、洗練化させた指導要綱が必要だろうけど、それに見合った指導が行える人材を養う事自体が困難にも見える。寧ろ、現役を引退しつつある前期高齢者、団塊の世代辺りを学校教育に再雇用して当時の教育背景から実践を通して得た知見や価値観を次世代に伝承するのが一番かなぁ?と思ったりする。

 今の時代、不景気で過剰な人がどうこう、、、っていうならば、今で言う45歳以上を新しい制度的教育機関で雇用して教育を支えるような仕組みが公的に提案されても悪くないのでは?と思ったりする。45歳以上で当時の学校教育を理解したレベルで巣立ったという制約程度ならば、採用のハードルは低いだろうし、教員免許云々というと絞られるし、修士以上とかでも絞られる。それよりも、旧制一期校卒業以上程度ならば、それこそ掃いて捨てる程居るだろうし、それレベルならば企業内にも過剰な人員は結構多いように思う。
 雇用対策と教育制度の再構築に如何だろうか?

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