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2009年5月26日 (火)

軽さの意味を考える

 時折見掛けるのが、ジュニアカセットでヒルクライムがイイよ!って話の記事。これって、多分だが、カセットローが27Tがあるからギアが軽いという意味合いでの話っぽい。また、コンパクトクランクは初心者向けに良いっていうのは、アウターの話は置いておいて、インナーが小さいからギアが軽い意味合いでの話っぽい。

 関心が無い頃は聞き流していたけど、、、、、チョット違うな?って感じ。まずは、コンパクトクランクだが、これはアウターが小さいというよりも、インナーが小さいのが象徴的。インナーが小さいっていうのは、純粋に登坂向けということで、クライマーズクランクって話の筈。
 次はジュニアカセットの話で、これがクライマーズカセットっていうのもチョイ微妙である。ローが27Tは軽いけど、ジュニアカセットにはロー25Tっていうのも多い。ロー25Tっていうのは、別にジュニアカセットの固有値でも無い。ジュニアカセットの固有値はトップ歯数が14T以上でアウタートップのロールアウトが制限されるという意味だ。

 つまり、コンパクトクランクがクライマーズクランク、ジュニアカセットが素人向けカセットということ。

 そもそも、フロント多段のロードバイクにおいては、チェーンリングでアウターの時は、カセットはトップ側から半分位まで、インナーの時はロー側から半分位まで使うっていうのがデフォルトであり、昔流に言えば、アウターローとか、インナートップとか、その近辺とかは禁断のギアであるのだが、最近は、そういうのを普通に使うサイクリストが物凄く多い様に見える。

 先日のサイクリングでも多くのロードバイクがインナートップ近辺を多用していたのだが、それ自体に違和感を持たない人が増えたって事だろう。

 実際、自転車で心地よく走るっていうのは、実走状態において、チェーンの捻れによる駆動損失の無い状況+程良いチェーンテンションで路面ギャップでチェーンの蛸踊りが無い状況で、駆動時に無音に近い状況で実現されるもの。カリカリ、ガチャガチャっていうのが一番心の平穏を乱す要素だ。

 昨今、自転車はカーボンフレーム、完組ホイールで昔の自転車とは全く異なる体裁を持っているが、その進化は、パーツの軽さを追い求めた形である。
 勿論、その進化を否定するつもりは無いけど、その進化は、全てのサイクリストに恩恵をもたらすモノか?っていうと、やはり違う様な印象である。

 見れば見る程にユーザーを限定し、メンテナンスにも精度を要求するようなシビアさ、脆さを含んだ進化のように見えるのである。

 モノに軽さを求めると、モノは薄くなっていくし、材質的には低比重のモノに置き換えられていく。結果、モノはプラスチック製品に置き換わっていく。実際、今の自転車の多くの部品はプラスチックの固まりと化している。

 低比重、低肉厚のモノっていうのは、剛性と強度を追求すると、大断面、一体成形という空間占有率の大きな形に変わっていく。そこで失われるモノのひとつが、モノに備わっている汎用性、自由度の切り捨てである。勿論、ユーザーを限定した上での取捨選択こそが潔さがロードバイクの真骨頂であり、正攻法なのは間違い無いけれど、その進化が素人ユーザーに向けたモノか?というと、ロードバイクの立ち位置から見ると、失われる機能、汎用性っていうのは、素人ユーザーの切り捨てであるように見える。
 しかし、切り捨てられる素人に、その機材が蔓延しているのは、物凄く違和感を感じるし、その蔓延理由は、機材を素人に勧める伝道者の軽い自転車は良いぜ!って話なんだろうし、そのスペック(段数、グレード、重量)が、素人をその気にさせるのだろう。

 実際、インナートップを多用する自転車の重量が少々軽くても、その軽さは駆動損失でチャラになるか、それ以上にハンディキャップを乗り手に与えているように思うのである。何台かの最新のカーボンバイクをクリアする時には、やはり耳に入ってくるのが、如何にも駆動損失ありそうな摩擦音であったり、打刻音である。

 あと思ったのは、細かいパーツのプラスチック部品の使われ方、、、、、このサイクリングで印象に残ったのは、TREKのマドン5.2ってモデルのハンガー下のワイヤーリードである。当然、プラスチック部品だが、何故だかリード溝からワイヤーが途中から脱線している。
 最初は、広島のTREK販売店王手の怠慢か?と思ったのだが、良く見ると、ワイヤーリードの固定穴、ワイヤーの貫通するフレーム穴、ワイヤーリードの形状が、どうみてもポン付けでは不適切というもの。どんなに調整しても、まともに取り付かない位置関係。
 大体、ハンガー裏の部品がプラスチックっていうのが個人的には不愉快、、、、、ハンガー下っていうのは前輪からの跳ね上げの影響をモロに受けて摩滅が進みやすい部位、そこにワイヤーで摩擦負荷が掛かる、、、、結構、厳しい場所に不適切形状+消耗前提のプラスチック材質っていうのは、長期に渡る快適性という面で考えると褒められた選択ではないし、販売代理店なら、その部位に対する素人ユーザーの意識の跳び具合から何らかの対策を講じても良いと思うのだが、それが放置プレーされているのを見ると、、、、、新しい内こそ軽い自転車だが、そこの経時劣化で操作上の軽さを失う事に対する気配りが掛けているように思うのである。こういう所が放置(気付かないのか?)されているって言うのは、ワークマンシップ的にどうなの?っていうのが店に対する偽らざる印象。

 軽さっていうのは、目方、見た目でなく、使用過程における精度の安定感だったり、駆動時における機械損失の抑制だと思うのだが、そのような目に見えない部分っていうのは、多くの人の意識から欠落しているようだ。カッコイイブランド、最先端っぽい構成を揃えれば幸せになれる?って幻想がまかり通っているのか?

 やはり、一般サイクリストのサンデーホビーユースなら、メンテサイクル、使用状況に応じて精度を安定的に維持出来るという部分を重視した機材選びの方が幸せになれるなぁ!と改めて思ったところである。

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コメント

こんばんは!
ケイデンスに身体能力なんぞ必要ないですよ。コツと慣れと姿勢が全てだと思います。
勿論、競輪選手レベルの160以上のケイデンスは相当の慣れが必要ですが、130レベルならコツ次第で多分誰でも出来るでしょう。
身体能力っていうと踏めるギアの重さに尽きます。
ギアの重さ=力=筋肉量ですから。
オートバイのエンジンでたとえると、トルク値が排気量で筋肉量、回転数は同じ、出力はその積です。排気量が同じであればトルクが同じ、しかし回転数次第で出力、即ち速さが変わります。
つまり、運動経験の有無は筋肉の発達の有無と言えます。
エンジンと同じで、回転数が変わってもトルクは一定ですから、自分で平地全域で負担なく(具体的には発進時に立ち漕ぎすることなく、身体を捻ることなく踏めるという意味です。)踏める重さを見付ける事が重要では無いでしょうか?
その重さは多分、想像より軽いでしょうが、そのギアでクルクル練習すると違うと思います。
一般の変速無し実用車は一漕ぎ4m程ですが、それが成人男子の踏みこなすトルクと言えるでしょう。その回転数を上げれば速度に結びつくのでは無いでしょうか?
道具として自転車を選ぶ人は、間違いなく泥よけは付けていると思います。我が家のスピママ号も装備してます。

ところで、フェンダー無しのユーザーは多分、趣味半分で通勤にスポーツサイクルを選んでいるのでしょうから、雨が降ったり、振りそうな時は、バスか車と想像できます。

投稿: 壱源 | 2009年5月27日 (水) 21時14分

ちょっと前まで知らなかった言葉ケイデンスを維持できる身体能力があれば良かったのですが、スポーツ経験の無さと歳から40T×14Tでは1段軽い事が判明しました。

クロスバイクは軽量化のため泥よけ、スタンドは付けていませんが、水溜りがあるときは他のに乗るしこれで通勤買い物等しないので問題ありません。

最近朝の番組で自転車通勤特集を2回見ましたが、マウンテン、クロスで泥よけを付けてないひとは、雨のあと水が残っているとき乗らないのでしょうか?

投稿: yama | 2009年5月27日 (水) 20時08分

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