経営者が変わるとどうなるか?
勤務先の企業ではトップが交代しつつある時期だ。
先代社長(現会長)さんは、超高齢ながら未だ一線で活動を望んで居られる方。
タイプ的には物作りに情熱を持つ町工場の経営者(何作るか?何処へ売るか?誰に売るか?を自分で全部決めるような)タイプとでも言おうか?社長時代の末期でも、とにかく自分の代でもう一製品程レパートリーを増やし、それで市場を席巻したいという願望が強い方。
経営者の例に漏れず、基本はせっかちで結果を直ぐに求めるタイプで、他人を信じないタイプでもある。新製品、新技術、新開発という言葉を多用するけど、せっかち故に、強引な面もあるというか、、、、それでも、新しいネタに食らいついて兎に角形にしよう!って情熱はあるようなタイプ。
何か新しいことというよりも、その何かを具体的に決める事が出来て、形にしようという情熱に掛けては一流かもしれない。
それに対し、現社長さんは、製造業の経営者ながら、金勘定、営業戦略に軸足を置くタイプ。為替運用をどうするか?資材管理をどうするか?それで、如何にコストを削減して利益を稼ぎ出すか?に思考の90%以上は集中している方。
新しい製品を作りたいという願望はあっても、何が新しいか?何処の分野に可能性があるか?何を作るべきか?を決める力は今のところ備わっていない印象。
対照的なのは、先代が権力集中的、今が分散指向、、、、
どっちがどうか?って判断は下せないが、先代を見ていると、実行力はあっても価値を生み出す時間を許せないというか、価値のオリジナルを作る部分に関心が無い所が納得出来ない所。今はどうか?っていうと、剰りにも営業的な数値に関心が強すぎるせいか?製品の競争力を付ける方針であるとか、取り組む分野を定める部分であるとか、そういう所があまりにも希薄なのが、どうよ?って感じ。
製造業で稼ぎたい!っていうのなら、やはり、二番煎じでなく、価値誘導で市場を創出するような視点で体制や組織を準備しないと、これからの時代は厳しいかな?って印象。
企業規模から失敗が怖いし、開発に予算が確保出来ないというジレンマがあるかもしれないが、そのままでは、他の模倣から入り、最終的には価格勝負に挑まなければならない。今の製品体系、次世代と位置付けられた商品群には、そのコアは全て他社のモノっていうのが、結局は、営業的、経理的な手法で数字を稼ぎ出す事を宿命付けているように見える。
ここ最近の管理職会議、トップとの懇談を持つに付け、そういう気分が強くなる。
他人が思い付かない、前例が無い、それでいて、要求、要望、市場が存在するものを地道に見つける取り組みをコツコツやらないと花は咲かないように思うのである。
その地道な作業を無駄と思うか否かが、企業の裁量だろうけど、この会社はどっちだろうか?ホント言えば、そういう事が出来る環境を整えれば、相応の人材も集めれるかもしれない、、、そう思う事が多い。
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