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2009年6月10日 (水)

ネットは便利だけれども

 最近はインターネット検索って行為がデフォルトだ。インターネット検索で引っ掛かる情報は、真偽の程は極めて怪しい。しかし、画面表示された活字情報は、それだけで正しいかの様に見えたりする。そして、その情報は、情報源となるサイトが根情報とは限らず、いわば、論文における孫文献みたいなもの。

 因みに、学位論文、学会論文において、最も恥ずべき行為、最もやっては為らない事は、孫文献を用いた論文構成。孫文献以前に、自分の必要とした情報に辿り着く過程を含めて論文の紹介が必要なんだが、孫文献の場合は、掲載元論文の影響を大きくうけており、論文自体にオリジナリティの無い模倣文献に過ぎないという事が多いからである。

 そういう意味で、ネット検索で全てを済ませるっていうのは、実は非常に愚かな行為なのだ。特に、判断基準がネット情報に影響される例が少なくないけれど、そういう行為は、物事の本質には永遠に、一生辿り着けないモノなのだ。

 ネットが普及するのは便利だけど、少なくとも、その論評や感想にはオリジナリティが必要であり、全てが他人の論評を転載するだけなのであれば、ネットという公共リソースを無駄に費やしているのに過ぎないのだ。
 更に、そのような情報のみに翻弄されるのも、利用側自体が、自己の意識を眠らせる行為に繋がりかねず、ネットで調べ、ネットに翻弄されるという人を周りにも少なくないけれど、これでは、何も無くなった時に、自分で判断出来ないのでは?と御節介ながら心配してしまうのだ。
 ネットの情報に惑わされ、翻弄されて、正誤の判断を誤る。やはり、ネットの情報に翻弄されるのは、孫文献とか受け売りとか、、、そういうモノに通ずる印象。

 必要なモノは何か?それを自分で調べ、自分で判断し、自己責任において行動する。こういう事が案外少ない世の中なのかな?というのは、自分のサイト、ブログに辿り着く検索ワードからも感じられるし、それ以外の技術開発におけるエンジニアとの会話でも感じられる事が多い。

 勿論、ネットは便利だし、頻繁に使うけど、ネットで利用すべき情報とそうでない情報っていうのは分けて考える方が望ましい。特にブログなんぞは日記、感想、、、、そういうモノが殆どであり、書き手にとっての真実かも知れないが、ジェネラルに真実とは限らない。逆に、絶対的な数値、例えば、車の全長とか、車重とか、価格とか、単車のキャブの口径とか、、、そういうモノは正しい情報が迅速に得られる。こういうのはネットならではの情報検索性であり、そういう方面で利用するのは無駄が無く有用とも言える。

 先日もブログに影響を受けまくる人と話をしたのだが、ブログに書いてあるのは真実であり虚偽である。繰り返しになるが、真実っていうのは、書き手にとっての真実というか、素直な意見の筈。しかし、読み手から見て真実とは限らないという話。ましてや、ブログの内容を批評して、納得出来るとか、出来ないとかは少なくとも他人にすべきでないって話し。批評で納得できるとか、出来ないとかっていうのは、読み手の勝手な上から目線であり、その感想を任意の第三者にする事自体、ナンセンスってこと。
 良く判らない語句をブログで知って使うっていうのも、チョイと変な話。そんなもんだ。

 ネットは便利だが、ネットはあくまでも利用するもの。ネットの情報に踊る、踊らされる事の無いように過ごしたいモノである。

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コメント

そうですね。スペックで判断する人は最終的に値段で判断します。
あながち間違い無い部分も在りますが、値段だけで判断すると等身大を見落とすなんて事もあります。
本質、経験で判断し値段を当てるような眼力が必要でしょう。
値段で最初に判断する人は、モノの価値を見抜く眼力と知識、経験が無いと言えます。

投稿: 壱源 | 2009年6月10日 (水) 23時41分

中国製だから粗悪に違いない、まともなものがこんなに安くできるわけがないなど勝手な想像で精度、強度が不足したガラクタだと決め付けるひとが多いです。

まあそのひとたちがよく言う〇万円以上の物を買え、というのもあながち間違ってないですが。

投稿: yama | 2009年6月10日 (水) 22時32分

>異常な人のほうが精力的に書き込むせいか反社会的存在のように報道

さすがですね!確かにその通りだと思います。

あと、最後の罵倒する人、、、これって、あれですね。体験無しでスペックを見て、文言のみで理解した気になる人全般の傾向ですね。
更に言えば、聞いた事で理解した気になる人、幼少に遡れば、参考書を買うだけで勉強した気になる人、、、、数値やスペックに踊らされる人は、その意味を理解していない人が多く、それ故に、自分の理解を超えた存在を罵倒、否定したくなるんだと思います。

投稿: 壱源 | 2009年6月10日 (水) 22時17分

ネット掲示板などでもまともなひとが9割以上だと思うのですが、異常な人のほうが精力的に書き込むせいか反社会的存在のように報道されたり、理想と現実の境がわからなくなってるようなブログも見受けられます。

ex,街乗り(激重)ピスト愛好者、ミニベロのギア比無限アップ改造マニア、乗ったことも無いMTBルック車など安物を罵倒するひと

投稿: yama | 2009年6月10日 (水) 21時45分

こんばんは!
そうですね、ネットは嘘に満ちていると思います。嘘は故意の嘘もあれば、無知の情報も存在していると思います。マスコミはどうか?っていうと、嘘は少ないかも知れませんが、存在する嘘は故意の嘘、悪意の嘘って感じでしょうか?

それでもネットの情報が市民権を得ているのは事実ですが、情報の質からいうと、利用者に見抜く力が求められているのは事実ですね。

身近に、全てをネットの情報で判断し、ネットの情報を信じている人もいますが、実際にそういう人が居るのも事実であり、そういう人が増える程に、誤った価値観が常識になる恐さを感じることもあります。

投稿: 壱源 | 2009年6月10日 (水) 21時22分

マスコミの論調には「ネットは嘘の情報に満ちている」みたいなのがありますが、マスコミに比べれば嘘が多い、というのが事実でしょう。

情報源としてマスコミの商売敵なのと、チェックが無い個人の意見がほとんどということでそう書かれるのでしょうが、少しづつ市民権を得てきている気がします。

投稿: yama | 2009年6月10日 (水) 20時25分

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