バイク&スイムは少数派?
昔々の体育会系時代だが、バイクとスイムはセットで行っていた。自分の場合、基本はスイムである。スイムは7歳から始めて、大学時代後半~社会人二年目の空白の5年を除いて、ずっと泳いでいる。人生の75%の年数をスイム基本の生活を行ってきた。それ故に、それなりの心肺機能も備わっていると自負しているし、その自負がベースにバイクを取り組んできた時の自信の礎になっていたのは事実だ。
当時を振り返ると、、、、クラブのバイクのメンバーの殆ど全てが、競泳が可能なレベルの泳力と、オープンスイムに近い遠泳を普通に行える持久力を持っていたし、バイクのトレーニングメニューの中には、確実にスイムの項目があった覚えがある。
そんな当時の感覚から言えば、ランドナーとかスポルティーフに加えてロードレーサーを機材として選んでいた仲間の100%がスイムを行うのは当然という認識を持っているし、今もそれは変わらない。
そういえば、スイムとかランとかを競技者レベルのパフォーマンスを維持出来る時間っていうのは、実はそんなに長く無いのも現実だ。中には、希有な才能を持ちトップレベルのパフォーマンスを持つスイマー等は相応の期間を一線で戦い続ける事が可能だが、部活レベルのスイマーでは、一線の泳力を保つっていうのは実は結構困難なのだ。これは、身体一貫で勝負する競技全般に言える事だ。スイムに限らず、ランでも言える事だろう。
当時のスイム仲間がその後、どのようにスポーツを選んでいったか?を考えると、多くがバイクを始めている。時代的に、トライアスロンが一般的に為った時代と符号するのだが、当時のアマチュアトライアスリートの中には、スイムやランで一線を退いた人が多く居たのも事実だ。中にはスイム、ランを辞めてバイクを余生的趣味として取り組んだ仲間も多くいる。そして、言えるのは、皆さん、バイクでは結構なパフォーマンスを発揮されていたのを鮮明に覚えている。それ故に、スイム、ランの次にロードバイクを競技として選んだ人も多いのだ。
そんな事を考えながら、今人気のロードバイクの最高峰であるロード競技に名を馳せる選手の経歴を見て思ったのは、、、、結構な割合で、ロードバイク以前に、トライアスロンに取り組んでいたり、スイム上がりだったりというアスリートが多いのである。
今なら、日本人で3人目、戦後では二人目となるツール・ド・フランスに出場が決まった新城幸也選手もトライアスロンの経歴を有し、多分、石垣島出身ということで魚みたいな少年だったんだろうと想像される。ロード趣味の人間なら知らない人の居ないであろう、ランス・アームストロング選手もトライアスロン上がりだ。
それ程に、ロード競技に必要な要素が鍛えられるスポーツがスイム、ラン、トライアスロンであり、その出身者がアドバンテージを有しているのも現実の話である。
その一方で、昨今のブームを起点に乗り始めた人が、ロードバイクでそれなりにパフォーマンスを期待?する人全体から見ると、ランとかスイムとか、、、そういう方向で必要な要素を磨こうと考える人が少ないのはチョット興味深い現象にも見える。
一般に、自転車の性能っていうと、漕ぐ力×漕ぐ回数。漕ぐ力は筋肉量だから変えれない。漕ぐ力を一定で性能を上げるとなると単純に漕ぐ回数。漕ぐ回数とは、筋肉の収縮仕事の時間あたりの回数を増やすだけ、何処まで増やせるか?というと、供給できる酸素量に従う訳であり、供給できる酸素量とは、心拍数に比例して決まる訳であり、平生の低心拍ほど、供給酸素量の上限迄の余裕が確保出来ると言う事。つまり、心拍の上限を高く確保し、それに見合った酸素取り入れ能力があるほどエネルギーを取り出せる訳であり、その部分に対する関心が薄いというのが不可思議な印象だったりする。
ただ、力×回数=筋肉量×心肺機能であり、これは相当に獲得が難しいのが現実。完成された成人の身体では、その身体を高度な持久運動に耐える事ができるような心肺機能を成長期以後に獲得するのは不可能と言って良いほどに困難だが、それでも、そういう方向に目線が行かないのは、やはり違和感を感じるところだ。
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