クロモリホリゾンタルHistory in Japan
大した意味はないけれど、偶然入手したフレームを見て思った。
一番新しく手にしたフレームが一番古いフレーム、それは、ユーテクティック工法で組まれたシルクのラグレスフレームだ。ラグレスだが、普通のロー付けでもなく、TIG溶接でもない。更にフォークの肩は二枚肩というもの。遡れば45年前の東京オリンピックの時代に生まれた工法によるフレームである。
性能は?っていうと、当時の最先端かもしれないが、今、最先端でないのは確か。でも当時のアスリートが満足する品であり、当然、自分には勿体無いほどの性能を持っているのも確か。そんなフレームだ。
次が、復活自転車ライフで最初に手に入れたフルサイズのロードフレーム。これは1980年代初頭のフレーム。ボカマのラグ、レイノルズ531パイプ、ゼウスエンドとクラウンという30年前ロードフレームの作法に従った高級フレーム。製作者は東叡に籍を置いて一時独立されていた小林氏によるフレーム。小林氏というと、フレームはTTとかスプリントに強いフレームを製作されることで有名な方。当時の1000mTTの日本記録も作った程の名品。1980年代、国産ロードフレームの或る意味最高峰とも言えるフレームだ。当然、当時のアスリートが満足できる品であり、今の自分には勿体な過ぎなのは言うまでもない。
最後が15年ほど前と思われるブリヂストンのフレーム。ラグ工法による最終期のフレームである。高級品ではないが、一時代を築いたクロモリフレームの集大成的なフレーム。さすがに新しいだけあって、細部は今の部品が普通に使える構成。時代的には、アルミもカーボンも生まれた後のクロモリフレームであり、クロモリフレームが最先端を目指していた時代とは異なる、クロモリフレームらしさを模索していたであろう時代のフレーム。
その性能的な方向性が乗ってどうか?は自分レベルで感じれる事はないけど、そういう時代背景は理解できる。
敢えて、製作者の意図等を考えれば、先の二本のフレームは自分とは似つかわしいとは言えないが、このBSのフレームならOKか?とも取れる。そんなフレームだ。古いけど最近のフレーム。最近の最新フレームが前二本の小林フレームとかシルクフレームに相当するもので、今のカーボンモノコックなんぞは、やはり自分には勿体ないのは言うまでもない。
そんな印象の3本の鋼管フレームだが、生まれた時代の違いから色んな事が考えれる。それだけで楽しい。まるで、年表のようだ。
| 固定リンク
コメント