シルク、勉強中、、、、
シルクのピストをレストア実行中である。
フレーム以外は目処が付いてきた。フレームについても、錆を落とした上で自家塗装で対処しようと考えていたのだが、自家塗装の難点もある。それは、、、、
1.メッキ部分が再生不能。錆びた部分は塗色に変える必要がある。
2.オリジナルのステッカー類が失われる。
の2点である。
どちらも、機能上は問題無い話だが、それでも、これらを諦めて失ってからは取り戻せないので、チョット調べてみた。
問題は2.の部分。
デカールの再生、、、、これは、カッティングシート等で或る程度は復元できるのだが、一番気になるのが、『EUTECTIC』のステッカー、、、
調べてみると、
http://www.silkcycle.com/diary/%E4%BD%8E%E6%B8%A9%E6%BA%B6%E6%8E%A5.jpg
である。なんでも、超低温強力溶接法とのことで、このラベルが使えるのはシルクのみだということ。なんでも、ユーテクティックNo.16のローを使うことで、低温ながら母材強度を上回る合金で接合する事を売りにしていうるという。
シルクが他のフレームと異なる所以の最大のポイントが、ラグレスシルクフレームであり、それをユーテクティックで接合しているという事。
ラグレスフレームの老舗には、京都のビゴーレがある。そこでは、ラグレスフレームへの拘りが紹介されている。
http://www.vigore.co.jp/road/crmoracer.html
これだ。
確かに、言わんとしている事は判る。ラグレスフレームの利点に拘る部分がある。しかし、一方でラグドフレームに拘るのもありだ。一長一短あるのである。
ただ、言えるのは、そのような拘りを工法に求めるモノっていうのは、どんな方法でも信念があるのは間違いない。
個人的には、フレームに限らず、製造者として工法や技術に拘って、その象徴となるような製品というのは嫌いでないのだ。
例えば、PCなら独自アーキテクチャーのNECのPC-98シリーズとか、マツダのロータリーエンジン、ホンダの4サイクルエンジンの考え方、日立のPAM制御、ソニーのトリニトロン、、、、優劣でなく拘りというモノを大事にしているメーカーと製品というのはマニア的、オタク的に好きなのだ。
そう思うと、シルクの象徴であるユーテクティックで接合されたラグレスフレームと、アライメントと剛性を高いレベルでバランスさせた二枚肩は、それを生んだ当時の状況を考えると、そんなモノを持つ事自体が嬉しくなるのである。そして、そういうモノは、そのモノの背景や歴史がモノを見て判るような状態で保ちたいという気分にもなるのである。
ということで、結果は不明だが、シルクブランドを復活させた絹自転車工業さんに、フレームの再生(再メッキ、再塗装、復刻デカール)の見積を御願いしてみた。
ブッチャケ、片手万円程度ならば作業発注しようと考えている。
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