環境保護に濃度規制って意味あるの?
今朝、経営者に相談を持ちかけられた。
案件、微生物の存在する海水の微生物の殺菌処理に用いる薬剤について、、、っていうか、その薬剤に依存する処理方法はどうよ?って問い。
一言で、結論から言うと、、、、
『多分、ダメでしょう』
って結論。これは、数年前に相談を受けた時から変わらない言葉。理由は、薬剤を用いる場合は、薬剤が普遍性を持ったモノかどうかが重要。薬剤処理は賛成だが、薬剤が特殊な場合は賛成出来ないという理由だ。
賛成できる薬剤は?ってうと、水産業、つまり漁船で魚の鮮度を保つのにバクテリア殺菌に使う系統の薬剤とか、プール、水道水の殺菌薬剤等。
賛成出来かねる薬剤は?っていうと、主に、医療機関で手術用具を殺菌したりする薬剤。確かに性能は良いけど、後処理が面倒。特に、その薬剤の70%以上が酢酸系統、、、、酢酸系統の無害化は生物処理がホントは必要。生物殺す薬剤の処理に生物処理が必要っていうのが矛盾しているというか、、、、それでいて、これはBOD規制とか、COD規制に掛かりかねないモノ。つまり、絶対量が少量だから医療機関が固定的な処理プラントを自前で持つという前提で成り立つシステムなのだ。
これを港湾で排水する。そこで問題となっているのが無害化されるまでの時間。
笑ったのが、生物処理に対する手法が薬剤殺菌+物理殺菌の場合と、薬剤殺菌のみの場合がある。前者が大量の水処理が行われる場合、後者が少量の水処理の場合、、、そして、前者の場合は使用薬剤が低濃度だから規制に合格するだろう?と、、、、そして、後者が高濃度だから難しいと、、、、
チョット待て、、、、、それは船舶のサイズで水の多い、少ないを言っているけど、そこに含まれる薬剤混合液を港湾に排水する時の事を考えたら、環境負荷は、港湾に対する薬剤の絶対値の筈。
港湾の生態系に対しては、港湾に対する薬液濃度を低レベルに保つ必要がある。
で、薬剤低濃度×大量の要処理水と、薬剤高濃度×少量の要処理水を較べて、どっちが絶対量で影響が大きいの?って事。低濃度だから大量の処理水を排水しても良い!って理屈には、多分、規制側は認めないのでは?って印象。
話が脱線するけど、環境の規制に濃度規制は無意味、、、、必要なのは絶対値規制、地域の総量規制。それしかない。
仮に認められるなら、こんな規制、不要だろ?っていうのが正直な感想。
但し、実際に頑張っている人が居るので、否定するのもNGだから、、、今のパターンでは成功は難しい。でも、成功させる方法は或ると思う。実際、案は有る。勿論、薬剤を使っても、今の薬剤を使ってもの話。成功するかどうか?商品化出来るかどうか?それは、やはり市場に出す場合のパターンというか、ストーリー作りが必要。そのストーリーを如何に作るか?これが成否の鍵を握っている。
言えるのは、薬剤を使うからとかがダメな理由でないってこと。今の思想での薬剤使用のパターンが成功には結び付かないと言う、自分の判断だ。
取り合えず、、、、頑張れ。
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