好奇心スイッチ、ON!
自転車で楽しいところはパフォーマンスどうのこうのっていう部分以上に、試したいモノを試す上での制約が少ない部分。
そんな自転車をモノとして捉えた時に、好奇心がアリアリなモノが相変わらず存在している。
それは、、、、フレームマテリアル。どんなマテリアル?っていうと、身近なようで身近でないもの。そう、ステンレスフレームである。
ステンレス鋼管っていうと一般機械では実にスタンダードなものだけど、自転車のフレームでは聞き慣れない。
自転車フレームというと、古くはクロモリ鋼、ハイテンシル鋼、チョイ前からアルミ合金、最近ならカーボン系、、、、っていうのがスタンダード。チョット高級路線行くとチタン合金もある。
一応、この辺のフレームは全部乗っては見たけど、その範囲では、一般的な金属材料が好みという事が今の結論。クロモリ、ハイテン、アルミって所が好きで、材料としては魅力的なチタン合金は構造体としては克服すべき欠点が非常に多く残っているし、複合材料であるカーボン系もずっと所有するモノとして考えると一生モノとしては欲しくないのが結論。
勿論、チタン合金、カーボン系のフレームが素晴らしい性能(軽さと乗り心地、剛性)を持っているのは理解できるけど、単車趣味、或いは、業務的に行って来た特殊装置の製作経験から言うと、チタン合金の溶接等の難しさは、今なおやはり信用仕切れない。カーボン繊維強化プラスチックでも元繊維を開繊して、編み込んでシートを作って焼き上げて、それを固めて、、、ってプロセスを考えると、基本は脆い材料を複合化する事で見かけ上の弾性を得ている状況は、長期仕様は微視的な材料破壊を伴っているように感じるし、何よりも、表面の樹脂層の環境による負荷に対する弱さを考えても今一つ一生モノとしては考えれないのである。
モノを所有するっていうのは、非常に長きに渡り生活を共にするということで、簡単に劣化したり疲労したりするのはチョット気分的に苦手なのだ。実際、単車のγ号は1986年からずっと所有しているが、そんなスパンで楽しみたいのだ。
そんな思いで構造材料に他は何がある?って考えると、、、、、そう、ステンレス鋼があるのだ。ステンレス鋼っていっても様々であり、中には構造材料として適切なモノも存在しているだろうから、ステンレス鋼=柔らかく使えないという結論にはならない。
更にはステンレス鋼というと、溶接から銀ロウ付けに到るまで工作方法は相当に熟成されているし、鋼材で行われつつあるハイドロフォーミングにしても、ステンレス鋼では深絞り等々で加工技術は相当に進化しているのも事実。ステンレス鋼の銀ロウ付けっていうと自分も配管装置の製作で相当行ってきたけど、慣れれば悪くない方法だとも思う。自身、銀ロウ使いの魔術師と自分で思っていたくらいだが、銀ロウ付けは面白い。
調べてみると、チネリのフレームでもXcrってモデルが588,000円で売ってる。モールトンでもAM-GTがステンレスフレームで800,000円で売ってるのだ。つまり、自転車として成立しうるってこと。
チネリのXcrがこれで、
http://www.cinelli.it/scripts/prodotti.php?Id=1&lang=EN&IdBici=239
モールトンのAM GTがこれ。
http://www.dynavector.co.jp/moulton/mframe/amgt.html
そんなフレームは未だかつて乗った事の無いモノ。果たして、どんなノリ味なのか?物凄く興味があるのは事実。何時になるか知らないけれど、是非一度は乗ってみたい。そんな気がする。
PS この記事書いたのは、掲載の10日程前の事、、、、、こんな記事を書いたのは、記事中のチネリのXcrを見付けたから。
そんな中でネットオークションで見付けたのがステンレスカスタムフレーム、、、、、予算三万円以下ということで試しに買ってみた。
近々やってくるだろう。さて、どんなモノが来るのだろうか?半分遊びなんで程度は期待しないけど、見るだけでも金払って良いかな?っていう好奇心に節制の理性が負けちゃった、、、、、。
勿論、表題がステンレスって書いてあるだけの品であり、実際にそれがステンレスかどうかは知らない。
商品説明的には写真、工作、スケルトン程度での判断だが、少なくとも無塗装の梨地であり色目で或る程度は判断出来る。工作的にエンド形状、直付け形状、工作から年代的に1990年代初頭のフレーム、スケルトンからはリアセンターが相当詰めて(BSロードよりタイト、小林フレームより数mm広いだけか?)あり、基本はかなりレーシーなフレームというのは判る。少なくとも、街乗り遊び系のフレームでは無さそう。ということで、仮にステンレスで無くても遊べるか?という言い訳がついたし、経験上、見た事、聞いた事無いので、勉強代も兼ねて買ってみたのだ。
オーステナイト系の非磁性ステンレスなら磁石に付かないだろうから判りやすいけど、磁石に付いても磁性ステンレスなら判らない。そうなると、ステンレスかどうか?を確かめる術は無いけど、それでも興味というか好奇心が自制を上回ったのだ。
アホな病が炸裂中、、、、クロモリ+ラグなBSロード、マンガンモリブデン+ラグな小林スポルティーフ、アルミにカーボンフォークをTIG溶接したラングスター、クロモリ+ラグレスなシルクピストとやって来て、関心アリアリなステンレスロード、、、、、チタン、カーボンは自分が使う実用自転車として不合格故に関心無いからスルーするとして、関心あるモノを較べ乗りして感覚に刻み込めるか?自分がどう感じるか?が凄く楽しみ。
フレームのモノを見ないと判らないけど、取り敢えず、クラック、曲がりが無ければ組んでみる予定。そして、軽く、レーシーでステンレス製って事が確信できたら、現代の最高峰に近いパーツで盆栽を仕上げてみる予定。大したもので無ければ、適当に街乗り自転車として作ってみるつもり。
願いとしては、無駄遣い大王になってしまうが、自分の納得できるフレームが届いて欲しい。そうすれば、今なら電動コンポか、11速のレーシングコンポで組んで、フレームはピカールでもポリッシュ仕上げにしてみたいのだ。
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